UI/UXデザイナーの面接対策|よく聞かれる質問と回答例・逆質問

(2026年11月05日掲載)
UI/UXデザイナーの面接では、これまでに制作したデザインだけでなく、制作の過程や課題解決に向けた取り組みも確認されます。面接官に自身の経験や強みを伝えるには、担当した業務に加え、工夫した点や成果を具体的に説明することが大切です。
本記事では、UI/UXデザイナーの面接で重視されるポイントや、よく聞かれる質問と回答例を解説します。経験別の志望動機やポートフォリオの説明方法、逆質問の例も紹介するので、面接に向けた準備に役立ててください。
この記事のポイント
- UI/UXデザイナーの面接で確認される点:課題設定からデザインに至る思考プロセス、デザインの意図を言語化する力、他職種と協働する力、事業成果につなげる視点の4つ
- よく聞かれる質問への答え方:経歴・重視していること・ユーザーリサーチ・意見が分かれたときの進め方・成果の検証・今後の目標に、実際の経験を交えて答える
- 経験別の志望動機:事業会社出身は継続的なサービス改善の経験、制作会社出身はさまざまな業界の案件で培った経験、Webデザイナー出身は制作経験とUI/UXデザインに興味を持ったきっかけを伝える
- ポートフォリオの説明:代表的なプロジェクトを1つ選んで課題・制作過程・成果の順に話し、自分の担当範囲とほかのメンバーの担当を分けて伝える
- 逆質問の例:デザイナーの体制と役割分担、デザインの意思決定の進め方、入社後に期待される役割を確認する
1. UI/UXデザイナーの面接で面接官が確認するポイント
面接官は、ポートフォリオの完成度に加えて、デザインに至る考え方や周囲との仕事の進め方を質問への回答から読み取ります。ここでは、UI/UXデザイナーの面接で面接官が確認するポイントを、4つの観点に分けて解説します。
1-1. 課題設定からデザインに至るまでの思考プロセス
面接では、ユーザーや事業が抱える課題をどのように見つけ、解決方法を考えたのかが確認されます。UI/UXデザイナーには、見た目を整えるだけでなく、課題に合ったデザインを考える力が求められるためです。例えば、申込画面を改善した経験であれば、アクセス解析や問い合わせ内容から問題点を見つけ、複数の改善案を比較した過程を説明しましょう。課題の発見から仮説の設定、検証、改善までを順に伝えると、どのように考えてデザインを進めたのかが明確になります。
1-2. デザインの意図を言語化して伝える力
デザインを選んだ理由をわかりやすく説明できるかも、面接で確認されるポイントです。実際の仕事では、レイアウトや配色などを決めた理由をエンジニアや事業責任者に伝え、理解を得る必要があるためです。面接では、何をどのように変更し、どのような効果を期待したのかを説明しましょう。例えば「主要ボタンを画面下部に固定し、片手でも操作しやすくした」と伝えると、デザインの意図が明確になります。専門用語を使いすぎず、デザイナー以外にも理解できる言葉で説明することが大切です。
1-3. エンジニアやPMなど他職種と協働する力
エンジニアやPM(プロジェクトマネージャー)など、異なる職種のメンバーと協力して仕事を進める力も重要です。UI/UXデザインでは、開発上の制約やスケジュール、事業の優先順位などを考慮しながら、デザインを完成させる必要があります。面接では、エンジニアと実装方法を相談した経験や、PM機能の優先順位を決めた経験などを具体的に説明しましょう。誰と協力し、どのような課題に対して何を決めたのかを伝えることで、チーム内での役割や協力する姿勢を示せます。
1-4. デザインを事業成果につなげる視点
デザインの改善が事業の成果にどのようにつながったかも、面接で確認されるポイントです。特に事業会社では、使いやすさの向上だけでなく、会員登録数や継続利用率、問い合わせ件数などへの影響も重視される場合があります。面接では、担当したプロジェクトで目標としていた指標や、改善前後の数値を説明しましょう。社外秘の数値は無理に公開せず、改善の傾向や取り組みの内容を伝える方法もあります。ユーザーの使いやすさと事業への貢献の両方を説明すると、デザインの成果をより具体的に伝えられます。
2. UI/UXデザイナーの面接でよく聞かれる質問と回答例
UI/UXデザイナーの面接では、これまでの仕事内容やデザインへの考え方、今後のキャリアについて質問されます。
ここでは、よく聞かれる6つの質問と、答える際のポイントや回答例を紹介します。
2-1. 「これまでの経歴と担当してきたプロダクトを教えてください」
これまでの経歴を聞かれたら、担当したプロダクトや経験年数、自分の役割を簡潔に説明しましょう。面接官は、応募者がどのような経験を積み、募集している仕事に活かせるスキルを持っているかを確認しています。応募先の事業やサービスに関連する経験を中心に話すと、自分の強みが伝わりやすくなります。BtoB向け勤怠管理SaaSを提供する事業会社で、4年間UI/UXデザイナーとして働いてきました。主に管理画面やスマートフォンアプリの設計を担当し、ユーザーインタビューから画面設計、UIデザイン、リリース後の改善まで携わっています。直近では、打刻画面の改善プロジェクトでデザインの中心的な役割を担い、エンジニア4人、PM1人と協力して進めました。
2-2. 「デザインを進める際に重視していることは何ですか」
デザインで大切にしていることを聞かれたら、自分の考え方と、それを実践した経験をあわせて説明しましょう。面接官は、応募者のデザインに対する考え方が、自社の方針や仕事の進め方と合っているかを確認しています。大切にしていることを1~2つに絞り、具体的な経験を交えて話すと説得力が増します。私が重視しているのは、ユーザーが迷わずに目的を達成できるデザインです。勤怠管理SaaSの申請機能を担当した際、ユーザーインタビューで承認までの流れがわかりにくいという意見がありました。そこで、申請画面に承認者と進捗状況を表示することを提案し、エンジニアと協力して改善しました。リリース後は、申請に関する問い合わせが減少しています。
2-3. 「ユーザーリサーチやユーザビリティテストの経験はありますか」
ユーザーリサーチの経験については、どのような調査を行い、その結果をデザインにどう活かしたかを説明しましょう。ユーザビリティテストとは、実際にユーザーに操作してもらい、使いにくい部分を調べる方法です。面接官は、調査でわかった課題を改善につなげる力があるかを確認しています。調査をすべて自分で担当していない場合も、関わった業務や役割を具体的に伝えることが大切です。はい、経験があります。前職では新機能のリリース前に、既存ユーザー5人を対象としたユーザビリティテストを実施しました。実際に操作してもらったところ、5人中3人が設定画面の場所を見つけるのに時間がかかっていました。そこで、メニューの項目名とアイコンを見直しました。再テストでは5人全員が操作を完了できたため、改善したデザインを開発チームに引き渡しました。
2-4. 「関係者と意見が分かれたときはどのように進めましたか」
仕事で意見が分かれた経験については、何が問題になり、どのように話し合って解決したかを説明しましょう。面接官は、応募者が自分の意見を伝えるだけでなく、相手の考えも尊重しながら仕事を進められるかを確認しています。自分の案が採用されなかった場合でも、解決に向けて取り組んだ過程を具体的に話すことが大切です。新機能の画面設計で、営業部門からすべての機能をトップ画面に表示したいという要望がありました。一方、私はよく使う機能だけを表示したほうが使いやすいと考えていました。そこで、両方の案を試作し、既存顧客3社に操作してもらいました。結果を営業部門と共有し、利用頻度の高い3機能をトップ画面に配置し、ほかの機能はメニューから選べる構成に決めました。
2-5. 「デザインの成果をどのように検証しましたか」
デザインの成果については、何を目標に改善し、どのような方法で効果を確認したかを説明しましょう。面接官は、デザインを完成させるだけでなく、その後の成果を確認して改善につなげられるかを見ています。A/Bテストやアクセス解析、アンケートなど、実際に使用した方法も伝えましょう。期待した成果が出なかった場合も、原因を調べて次の改善につなげた経験を話すとよいでしょう。打刻画面の改善では、打刻漏れの件数を減らすことを目標にしました。リリース前後の各1カ月を比較した結果、打刻漏れは約30%減少しました。一方で、修正申請の画面では操作がわかりにくいという声が残っていたため、問い合わせ内容を整理し、次に改善すべき課題としてPMに提案しました。
2-6. 「今後どのようなデザイナーを目指していますか」
将来の目標を聞かれたら、これまでの経験を踏まえ、今後どのような仕事に取り組みたいかを説明しましょう。面接官は、応募者が目指すキャリアと、入社後に担当する仕事が合っているかを確認しています。デザインの専門性を高めたい、サービスの企画段階から関わりたいなど、目標を具体的に伝えましょう。目標に向けて現在取り組んでいることも話すと、成長への意欲が伝わります。今後は、ユーザーの課題を見つける段階から関わり、サービスの改善に貢献できるデザイナーを目指しています。現在は、ユーザーインタビューの計画や分析にも取り組み、調査結果をもとにデザインを考える経験を積んでいます。御社では、デザイナーが企画段階から参加すると伺いました。これまでの経験を活かし、ユーザーにとって使いやすいサービスづくりに貢献したいと考えています。
3. 【経験別】UI/UXデザイナーの志望動機の回答例
志望動機では、これまでの経験を踏まえ、なぜ応募先企業で働きたいのか、入社後にどのように貢献したいのかを伝えることが大切です。
ここでは、3つの経歴別に、志望動機の回答例を紹介します。
3-1. 事業会社でUI/UXデザインを担当してきた場合
事業会社でUI/UXデザインを担当してきた場合は、サービスの改善に継続して取り組んだ経験を中心に伝えましょう。リリース後もユーザーの反応や利用状況を確認し、改善を重ねてきた経験は強みになります。応募先企業に魅力を感じた理由と、これまでの経験をどのように活かしたいかを具体的に説明することが大切です。前職では、BtoB向け勤怠管理SaaSのUI/UXデザイナーとして、4年間にわたりサービスの改善に携わってきました。ユーザーインタビューや利用データをもとに改善を重ねる中で、より幅広い業務の課題解決に関わりたいと考えるようになりました。御社は複数の業務SaaSを展開しており、さまざまなサービスの改善に携われる点に魅力を感じています。これまでの経験を活かし、ユーザーが使いやすいサービスづくりに貢献したいと考え、志望しました。
3-2. 制作会社で受託案件のUI/UXデザインを担当してきた場合
制作会社でUI/UXデザインを担当してきた場合は、さまざまな業界の案件で培った経験と、応募先企業を志望する理由を伝えましょう。クライアントの要望を理解し、課題に合ったデザインを提案してきた経験は強みになります。自社サービスに継続して関わりたいなど、今後挑戦したい仕事を具体的に説明すると、転職の目的が伝わりやすくなります。制作会社で5年間、金融や不動産、教育など、さまざまな業界のWebサービスやアプリのUI/UXデザインを担当してきました。クライアントの要望を聞き取り、課題を整理したうえで、デザインを提案する経験を積んできました。今後は1つのサービスに長く関わり、リリース後もユーザーの反応を確認しながら改善を続けたいと考えています。御社の学習アプリであれば、教育分野の案件で培った経験を活かせると考え、志望しました。
3-3. Webデザイナーの経験を活かしてUI/UXデザイナーを目指す場合
WebデザイナーからUI/UXデザイナーを目指す場合は、これまでの制作経験と、UI/UXデザインに興味を持ったきっかけを伝えましょう。面接では、見た目のデザインだけでなく、ユーザーの使いやすさや行動を意識して仕事に取り組んできたかも確認されます。アクセス解析をもとにWebサイトを改善した経験などを紹介すると、これまでのスキルを新しい仕事にどう活かせるかが伝わります。Web制作会社で4年間、企業サイトやキャンペーンサイトのデザインを担当してきました。Webサイトのアクセス解析をもとに、問い合わせフォームまでの流れを見直したところ、フォームへの到達数が増えた経験があります。ユーザーの行動を考えてデザインを改善する仕事にやりがいを感じ、UI/UXデザイナーを目指すようになりました。現在はユーザーインタビューについて学び、自主制作でアプリのUI設計にも取り組んでいます。御社でも、これまでのWebデザイン経験を活かし、使いやすいサービスづくりに貢献したいと考えています。
4. UI/UXデザイナーの面接でポートフォリオを説明するポイント
UI/UXデザイナーの面接では、ポートフォリオを見せながら、制作の流れやデザインを選んだ理由を説明する場合があります。ここでは、ポートフォリオを説明する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
4-1. 1つのプロジェクトを課題・制作過程・成果の順に説明する
ポートフォリオを説明する際は、代表的なプロジェクトを1つ選び、課題・制作過程・成果の順に伝えましょう。1つのプロジェクトを詳しく説明することで、どのような課題に対して、何を考えてデザインしたのかが伝わりやすくなります。説明する際は、次の3つの要素を押さえましょう。
・課題
誰がどのような問題を抱えており、何を改善しようとしたのか
・制作過程
調査やデザイン案の比較、テストなど、改善方法を決めるまでの流れ
・成果
改善前後の数値の変化やユーザーの反応、今後の改善点
応募先企業のサービスに関連するプロジェクトを選ぶと、自分の経験を入社後の仕事にどう活かせるかが伝わりやすくなります。
4-2. 自分の担当範囲とチームの役割を分けて伝える
ポートフォリオを説明する際は、自分が担当した業務と、ほかのメンバーが担当した業務を分けて伝えましょう。UI/UXデザインはチームで進めることも多く、面接官は応募者がどのような役割を担い、成果に貢献したのかを確認しているためです。例えば、ユーザー調査はリサーチャー、画面設計とUIデザインは自分、実装はエンジニア2人というように、担当業務を整理しておきましょう。「私は画面設計とプロトタイプの制作を担当しました」など、自分が取り組んだ内容を具体的に説明すると、経験やスキルが伝わりやすくなります。
4-3. 検討した別案や判断の理由を整理して深掘り質問に備える
面接で詳しく質問されたときに備えて、ほかに検討したデザイン案や、最終的な案を選んだ理由を整理しておきましょう。面接官は、完成したデザインだけでなく、複数の案からどのように最適なものを選んだのかも確認しています。採用しなかった案のワイヤーフレームや比較表を用意しておくと、それぞれの違いや選んだ理由を説明しやすくなります。ユーザーの使いやすさ、事業の目標、開発にかかる費用など、さまざまな面からデザインを選んだ理由を説明できるように準備しましょう。
5. UI/UXデザイナーの面接で活用したい逆質問
逆質問は、応募先企業の仕事内容や働き方を詳しく知るだけでなく、仕事への関心や入社意欲を伝える機会でもあります。
ここでは、UI/UXデザイナーの面接で役立つ逆質問を、3つのテーマに分けて紹介します。
5-1. デザイナーの体制と役割分担を確認する質問
デザイナーの人数や役割分担について質問すると、入社後にどのような仕事を担当するのかがわかりやすくなります。企業によって、UIデザインとUXリサーチを別々の担当者が行う場合もあれば、1人のデザイナーが企画から開発のサポートまで担当する場合もあるためです。・デザイナーは何名在籍し、プロダクトごとにどのように配置されていますか
・UXリサーチとUIデザインは、どのように分担されていますか
・デザイナーの仕事は、どのような基準で評価されていますか
求人票や採用サイトで事前に情報を調べ、公開されていない内容を質問すると、企業への理解を深めながら入社意欲も伝えられます。
5-2. デザインプロセスや意思決定の進め方を確認する質問
デザインの進め方や決定方法について質問すると、応募先企業の仕事の進め方が自分に合っているかを確認できます。誰がデザインの最終決定を行うのか、ユーザー調査の結果をどのように開発に活かすのかは、求人票だけではわからない場合があるためです。・デザインの方針は、どのような場で誰が決定していますか
・ユーザーリサーチやデータ分析の結果は、どのように仕様へ反映されていますか
・デザイナーは企画段階からプロジェクトに参加していますか
面接官の役職に合わせて質問を選びましょう。現場のデザイナーには日々の仕事の進め方を、マネージャーには方針を決める流れなどを聞くと効果的です。
5-3. 入社後に期待される役割を確認する質問
入社後に期待される役割について質問すると、どのような仕事を任され、何を求められるのかを具体的に把握できます。企業が現在抱えている課題や、採用する人に期待しているスキルを知ることにもつながります。・入社後、最初に担当するプロダクトやプロジェクトは決まっていますか
・入社から半年後に、どのような状態になっていることを期待されていますか
・今回の採用で、特に強化したいデザイン領域はありますか
面接官の回答を聞いたうえで、自分の経験や得意なことを簡潔に伝えると、入社後にどのように貢献できるかをアピールできます。
まとめ
UI/UXデザイナーの面接では、デザインの考え方や制作した理由、ほかの職種のメンバーと協力する力、仕事の成果などが確認されます。質問には実際の経験を交えて答え、ポートフォリオでは、どのような課題に対して何を行い、どのような成果が得られたのかを説明しましょう。また、逆質問を通じて、入社後に担当する仕事や求められる役割を確認することも大切です。
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