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エディターとしての仕事の本質は、ブランドを編集すること―Sansan株式会社

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Sansanが、SaaSとして展開する「Sansan」は、名刺や企業情報、営業履歴を一元管理して全社で共有できるようにすることで、売上拡大とコスト削減を同時に実現する、営業DXサービスです。俳優の松重豊さんが営業部長役で出演するCMがすっかり定番化。「それ、早く言ってよ~」というセリフを聞けば、このサービスを想起できる人も多いと思います。

他にも、最近、新しいCMが放映されたインボイス管理サービス「Bill One」や、契約データベース「Contract One」など、働き方を変えるDXサービスを提供し、成長を続けているSansan。同社では現在、クリエイター職、特にエディター・ライターを積極的に募集しています。70人以上という事業会社としては異例の規模でクリエイターを抱える同社が、なお採用活動に力を入れるのはなぜか。エディターの塚原彩弓さんと、その上位職であるブランドエディターであり、Bill One事業部ブランドエクスペリエンス部で部長を務めている小池真之介さんにお話を伺いました。(マスメディアン編集部)

──Sansanには、エディター・ライターだけでなく、デザイナーやディレクター、フロントエンドエンジニア、コピーライターといったクリエイターが約70人いると伺いました。ここまでの人数のクリエイターを抱えている事業会社は、かなり珍しいと思います。
小池:そうかもしれませんね。会社や事業の成長に合わせて仲間を増やしていった結果、その人数は増え続けています。当社では、「Sansan」や「Bill One」、「Eight」など、サービスごとに事業部や組織を置いています。各事業部には、営業やマーケティングといったビジネス職のメンバーだけでなく、私たちのようなブランディングやクリエイティブ制作を担うクリエイター職のメンバーも在籍しています。

事業部制ではない組織体制だった時期もありましたが、会社や事業のフェーズに合わせて、その時々で最適な組織構成をとっています。成長ペースが速いので、組織体制の変更は比較的多い方になるかもしれません。

Bill One事業部 ブランドエクスペリエンス部 部長 ブランドエディター 小池真之介さん

塚原:コーポレートコミュニケーションを担当する組織に所属しているクリエイター職もいます。そこにいるメンバーたちは、PR・広報を担当するメンバーと同じ部門に所属して、企業としてのブランディングに向き合っています。1つの組織にクリエイター職が集められているのではなく、さまざまな組織にクリエイター職がいると想像してもらえたらと思います。

Bill One事業部 ブランドエクスペリエンス部 エディター 塚原彩弓さん

──その中でも、おふたりのようなエディター・ライターの皆さんはどのような仕事をしているのですか?
塚原:SansanやBill Oneといったサービスのブランドを担当する場合だと、サービスのWebサイトに掲載されるようなメッセージやテキスト表現、コンテンツをはじめ、イベントや展示会に出展する際のブースやパネル、そこで配布するパンフレット、サービスの紹介資料やホワイトペーパーといったダウンロードコンテンツなど、さまざまなアウトプットの制作をデザイナーやディレクター、フロントエンドエンジニアといったメンバーたちと協力しながら行っています。

コーポレートコミュニケーションの領域を担当しているメンバーは、コーポレートサイトをはじめ、決算説明用の資料や統合報告書の制作に関わったり、全社共通で使うテキスト表現のガイドラインをまとめたり、資料のフォーマットデザインを管理したりもしています。わかりやすい例だと、そんなところです。

小池:所属する組織、担当するブランドや事業が異なっても、本質的につくっているものは同じだと思っています。

──と言いますと?
小池:私たち、クリエイター職は、ブランド体験(ブランドエクスペリエンス)として、サービスサイトをはじめ、Webサイト、印刷物、ノベルティーなど、いろいろなアウトプットをつくっていますが、その営みを通して本質的につくっているものはSansanという会社、あるいはSansanやBill Oneといったサービスの「ブランド(印象)」だと考えています。

サービスのマーケティングであれば、「問い合わせてみたい」、「使ってみたい」といった印象を、コーポレートという領域であれば「この会社に投資したい」「ここで働きたい」といった印象を1つずつ積み上げていく。SansanやBill Oneといったサービスのブランドに携わるメンバーも、コーポレートコミュニケーションの領域に向き合うメンバーも、自分がつくりだすモノ・コトと社会との接点から「ブランド(印象)」をつくりあげ、事業や会社の成長につながる成果を生み出していくことが、仕事の本質だと思っています。

SaaSというビジネスモデルにおいて、たくさんのサービスが世の中にある中で自分たちのサービスを選んでいただくために、「共感してもらうこと」「好き(ファン)になってもらうこと」は重要な要素だと考えています。私たちが提供するサービスは、アップデートされ続けていく、進化し続けていくことを前提にして契約していただき、長く使い続けていただくものです。

例えば「このサービスは、これからもっとよくなる」「代わりがない。自分たちのビジネスに必要なものだ」と思ってもらい、サービスとして、会社として信頼してもらえることが、競合との差別化にもつながる。そう思ってもらうためには、いつどこでどんな印象を持ってもらうことが必要か、何をつくればよいのか、そこから考える。

ブランドという印象を形成するためだからこそ、仕事としてつくるものに制限はありません。エディターが、記事や印刷物ではなく、ノベルティーや空間そのものを手がけてもいいんです。お客さまの来訪時やイベントの際に提供する水や、オフィスのエントランスで散布するオリジナルの香りをつくったこともありますし、音声コンテンツの制作に関わったこともあります。

──オリジナルのクラフトビールをつくったという記事を読みました。
小池:クラフトビールって、麦芽や麦、ホップ、酵母といったさまざまな原料を組み合わせて醸造することで、独特の味わいや香りを生み出しますよね。そして、会話を弾ませ、コミュニケーションを良いものにしてくれる存在でもあります。当社がミッションとして掲げる「出会いからイノベーションを生み出す」という言葉の世界観につなげられるものの1つとしてつくりました。

オリジナルのクラフトビールは極端な例で、もちろん向き合うべきこと、仕事としてつくらないとならないものはたくさんあります。でも、つくるものに制限はない。だからこそ、それをつくる理由や、それによって得られる成果をしっかり設計することが大前提です。実は「クラフトビールをつくってみたい」って社内のデザイナーとの雑談から始まったことなんですけどね(笑)。

──他の職種の方とコミュニケーションする機会も多いんですか?
塚原:「Juice(ジュース)」という、部門や職種の壁を越えて当社のクリエイター職が参加するプロジェクトがあって、そこでは本来の業務とは直接関係がなくてもクリエイティブに関わる活動ができるんです。決められた時間の範囲内ですが、業務時間として好きなテーマで勉強会を開催したり、イベントの視察に行ったり、クラフトビールのような興味があるクリエイティブを協力してつくったり。定期的に集まって交流もしていて、実際、飲みながらした雑談から新しいアイデアが生まれたこともありました。

──ここまでお話を伺って、Sansanのエディターは一般的な編集者のイメージとだいぶ違いますね。
小池:そうかもしれません。ただ、必要なスキルや考え方は同じです。私は以前、雑誌編集者だったのですが、今もその時と同じ感覚で仕事をしていることも多いです。

例えば、雑誌の誌面をつくるときには、伝えたいことがあって、そのために最適なインタビュー先や監修者を探し、ライターやフォトグラファー、デザイナーといったその記事をつくるために最適な能力を持った人を集めて組み合わせて、記事として編集します。自分自身の文章力や表現力、編集者としてのテクニックも必要だと思いますが、「最適なものを集めて組み合わせて、ひとつの記事として編集できること」の方が重要です。

Sansanでエディターとして働いていても、媒体とアウトプットが違うだけでやることは同じです。人々の頭の中にあるブランドイメージをつくるために必要な媒体とアウトプットを考えて、最適な人や素材を集めて組み合わせて、1つのモノ・コトとして、ブランドとして編集して実現させる。振り返ってみれば、私は雑誌の誌面をつくることを通して、担当する雑誌のブランドやカラーのようなものをつくっていたとも思います。

──では、どういう編集者がSansanの文化にマッチしますか?
塚原:仮に、雑誌編集の経験がある方が当社に入社しても、紙媒体だけをお任せするわけではなく、これまでにつくったことがないものにも関わってもらいたいと考えています。さまざまなタッチポイントで必要となる、幅広いアウトプットの制作に携われる環境なので、自分の可能性を自分で狭めずに、新しいことにチャレンジしてみるマインドがあるといいですよね。

小池:そうですね。バックグラウンドとして持っているエディトリアルの考え方とスキルを武器にして、記事やコンテンツをつくることをゴールにするのではなく、つくった先にある会社や事業を成長させることに向き合える人が合うんじゃないかなと思います。

その一方で、例えば、いいことも悪いことも含めて、社会に記事として情報を発信することだけに重きを置いている人は、メディアをつくる仕事の方がいいのかもしれません。また、「記事だけをつくりたい」「メディアだけをつくりたい」という人も、当社でのエディターとして働くことは合わないかなと思います。

──事業やサービスの成長を目的にして、今伝えるべきことを伝えるために、自分のスキルを活かせる人ですね。
小池:その伝えるべきことというのも、必ずしも決まっているわけではなく、誰かが正解を持っていたり、待っていたら教えてくれるわけでもありません。「Sansanのカタチ」という企業理念の中に、バリューの1つとして「意思と意図をもって判断する」という言葉があります。何を伝えたいのかと同時に、なぜ、いつ、どこで、何をどのように伝えるべきか、私たち一人ひとりが考えて判断していくことが大切だと思っています。

塚原:だから、部門を越えた社員同士のやりとりがすごく多いですよね。営業、マーケティング、PRなど、複数の部門で1つのサービスの進化に向き合って真剣に議論を交わします。これも当社のバリューの1つなんですが、「強みを活かし、結集する」ことを大切にしています。

──他部門との連携は取りやすいんでしょうか?
塚原:社員は1500名以上いますが、フラットな組織文化があるので、他部門の社員でも、マネジャー層でも、声をかけやすい雰囲気はあると思います。私自身、事業責任者に相談したいことがあったら、商談や会議から帰ってくるのを待ち構えてつかまえることもあります(笑)。

──スピード感が大事ですよね。
塚原:そうですね。例えば営業資料をつくるときは、営業の人に実際に使ってみてどうだったかをフィードバックしてもらって、構成やメッセージをブラッシュアップしていくんです。短いスパンで、小さいPDCAをどんどん回していく感じで。それでしっかり成果に結びつくものに仕上げられたときは、すごく達成感がありますね。

小池:Sansanでは、すでに70人以上のクリエイターが働いてます。ここから事業をさらに成長させていくためには、その成長に合わせて、まだまだ仲間が必要です。共通のミッションやビジョンに向かって事業やサービスの成長と成果に向き合える。会社の中から自分たちと社会を見つめ、インハウスのクリエイターだからこそ感じられる仕事のやりがいを、ぜひ知ってほしいと思います。

──ありがとうございました。

※2024年4月に取材した内容を掲載しています。


■編集部からのお知らせ
雑誌編集者の経験を活かし、インハウスエディターとして活躍する小池さんと塚原さん。編集者の活躍の場について、さらにお話を伺いました。
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