第2創業メンバーを募集。大胆な構造改革に取り組む今だからこそ可能性は無限大─株式会社ADKホールディングス

(2019年12月23日掲載)
広告会社大手のアサツー ディ・ケイ(ADK)は、2017年12月に米投資ファンドのベインキャピタルによる株主公開買付け(TOB)が成立。非上場会社となり、筆頭株主であった世界最大手の広告会社WPPグループとの資本業務提携も解消しました。2019年1月からはADKホールディングスを純粋持株会社とした持株会社体制へ移行。現在を第2創業期と位置づけ、大胆な構造改革に取り組んでいます。そんなADKグループでは、未来のADKグループを牽引できるような人材を積極的に採用しようとしています。株式会社ADKホールディングス人事企画部 人材開発室長の齊藤安司さんに構造改革の取り組みと積極採用の狙いをお聞きしました。(マスメディアン編集部)
──現在のADKグループの組織体制について教えてほしいです。
ADKホールディングスというグループ全体の管理やバックオフィス機能を担当する持株会社の配下に、ADKマーケティング・ソリューションズ、ADKクリエイティブ・ワン、ADKエモーションズという3つの会社があります。
ADKマーケティング・ソリューションズは、ADKの「営業」「メディア」「プランニング」部門からなる会社です。コミュニケーションを中心としたマーケティング領域の統合的ソリューションの提供と、マーケティングデータを活用したデジタルおよびマスメディアのプランニングとバイイングを担うマーケティング事業会社です。
ADKクリエイティブ・ワンは、クリエイティブおよびプロモーション領域における企画から制作まで、ワンストップで実現するプロモーション事業会社・総合クリエイティブ会社として、アサツーディ・ケイのクリエイティブ・ソリューション事業部門とADKアーツが経営統合した事業会社です。
ADKエモーションズは、ADKのライツビジネスを担う会社です。IP(知的財産)コンテンツの製作、ライツビジネス、マーチャンダイジングなどを行う事業会社です。

株式会社ADKホールディングス
人事企画部 人材開発室長
齊藤安司さん
──機能別に会社を分けるのは珍しい試みですよね。どのような意図があったのでしょうか。
単にコミュニケーションを創造するだけではなく、消費者の行動を喚起し、クライアントの収益に貢献するところまで責任を負う「コンシューマー・アクティベーション・カンパニー」を目指し、このような組織になりました。各社の専門性とテクノロジーを駆使した高度なマーケティング・ソリューションを提供するべく日々邁進しています。そのために、この1年間は特に「専門性」と「デジタル」の強化を強く押し出して構造改革を進めています。
テクノロジーの進化により、コミュニケーションのあり方は、商品・サービスの認知を高める手段から、商品の購買やサービスの利用など具体的に「消費者を動かす」という課題を解決する手段へと劇的に変化しています。
──「専門性」と「デジタル」の強化について、具体的な取り組みを教えていただけますか?
ADKマーケティング・ソリューションズでは、専門性を持つ外部の企業とパートナーシップを結んでいく「オープンパートナーシップ戦略」を推進しています。
2019年2月に日本IBMと「alphabox(アルファボックス)」という共同事業を開始しました。企業のカスタマーエクスペリエンスの向上および変革を目的としたコンサルティング・サービスを提供しています。
また2019年6月には、高度化するデータドリブンマーケティング領域への対応強化のため、プリンシプルと業務提携を行いました。ADKマーケティング・ソリューションズが有するオン・オフ統合プランニングをはじめとするコミュニケーションプランニングノウハウと、プリンシプル社が保有するGoogle Analyticsをはじめとするマーケティングテクノロジーコンサルティングを掛け合わせた独自のデータドリブンマーケティングソリューションを提供しています。
同月に、海外市場に向けたデジタル広告配信領域を強化するため、マイクロアドチャイナと新会社「跨樂狗(上海)广告有限公司(英文名:Croco Advertising Co.,Ltd.)」を設立しました。
また7月には、データフィードおよびダイナミック広告の運用実績が豊富なメタップスワンと、Joint Business Plan(協業により両社の目的を達成するためのパートナーシップのこと)を結び、共同チーム「FEEDEE(フィーディー)」を立ち上げ、データフィードの導入から広告の最適化運用まで一貫したソリューションを提供しております。
更に同月に、ノーザンライツとデジタル広告のオペレーション業務を請け負う新会社「ADKデジタルオペレーションズ」を設立しました。
11月には、中国越境EC進出支援のC2Jジャパンと共同で、中国の大手ECプラットフォーム淘宝網(タオバオ)を活用した越境EC出品サービスの提供を開始しました。企業や地方自治体が単独でも、ローリスクで手間をかけずに商品を出品できる中国越境EC販売のトータルサポートを行っています。
──ADKクリエイティブ・ワンはどのような取り組みをされているのでしょう。
少人数のクリエイターによる、特色のあるクリエイティブ・ブティックを複数立ち上げ活用するブティック・サテライト構想を推進し、自由な発想で次々とアイデアを生み出せる体制を整えています。この構想のもと、現在までに3つの専門性を持ったブティックを立ち上げました。「価値ある事実に光をあてて、人を動かす事象をつくる。」がコンセプトのFACT、「ブランドと世の中の最適な関係づくり」の実現がコンセプトのCHERRY、そして、「GIANT KILLING」をコンセプトに掲げ必要最低限のメンバーだからこそ生み出せるスピーディーかつ撃破力のあるプランニングを提供するnavyです。
──ADKエモーションズの取り組みはいかがでしょうか。
ADKグループの強みであるコンテンツビジネスを強化するために、例えば、コンテンツのプロデュース・著作権の管理をしているディーライツの吸収合併や中国短尺動画アプリ市場向けショートアニメ「Mr.Egg」の配信開始などを行っています。

──今回の構造改革では、他社との「コラボレーション」も重要なキーワードのような気がしました。いろいろな企業と連携ができるようになったのは、ベインキャピタルの影響が大きいのでしょうか?
ベインキャピタルは投資ファンドということもあり多種多様な企業とコネクションがあります。ベインキャピタルの紹介により、他社と連携する機会に恵まれたのも事実です。互いにとって利益となる関係があれば、積極的に提携していこうという流れができています。外部との連携はADKグループの武器となっています。
──次にキャリアについて伺いたいです。貴社にはどのようなキャリア形成が考えられますか?
制度としては、キャリアステッププログラムがあります。新入社員として入社してから、原則3年目と7年目に、本人の意向も含めて、自分のなりたいプロフェッショナル像を会社と話す機会を設けています。社員がキャリアについてどう考えているのか認識した上で、異動を決定しています。
中途採用で入社した社員については、基本的には今まで働いてきた領域の専門性を高めていくことが本筋です。ただ、中途採用の方にも、時代の流れや本人のキャリア志向を毎年1回、人事が聞き取る機会を設け、それに応じて異動を支援していくという制度もあります。
ただ、先述の通り、プロフェッショナルとしての専門領域を持ちつつ、知識や経験を自らアップデートして、専門領域を超えた形でビジネスを創造していけば、狭義の「所属部署」にとらわれる必要はないのかなと思っています。1つの専門性を突き詰めるよりも2つ以上の専門性を有する“複式的”なプロフェッショナル人材が今は求められていると思います。
例えば、デジタル系の事業会社で自社サービスのマーケティングに前職で携わっていた社員はADKマーケティング・ソリューションズにデジタルメディアプランナーとして入社し、現在は、デジタル広告を起点にどうマスメディアを使うか、いかにマーケティングに寄与するかなどの統合的な視点でメディア戦略に携わることのできるポジションにいます。
また新卒で制作会社に入社し、前職はWeb業界のオウンドメディアの運営をしていた社員のケース。ADKマーケティング・ソリューションズに入社後、デジタル領域のプランニングに携わっていましたが、現在は日本IBMとの共同事業「alphabox」でカスタマーエクスペリエンスの戦略立案を任されており、社内でさまざまな領域に携わる機会を得ています。
──中途入社の方も活躍されているのですね。
広告業界での経験を問わず、中途採用をしていますが、元々経験した領域にとらわれず果敢に挑戦し、吸収していく人たちは入社後も活躍しているイメージが強いです。ADKグループは各社員に裁量を与え、本人の自主性に任せて業務を担う機会が多いため、積極性を持ちコミュニケーション力のある社員ほど早期に戦力化しています。
特に、マスメディアン経由で採用した方は、元々広告業界を志望している方が多いので、営業を始め、制作などのクリエイティブやコミュニケーションプランナーなど幅広く活躍されています。
──中途で入社した人でも貴社の進める改革に携わることができるのでしょうか。
ADKグループには「全員経営」という理念があり、「中途社員」「新卒社員」という区分けがありません。誰もが経営者の視点をもって仕事にチャレンジできる風土が根付いています。現に役員の半分くらいは中途社員です。「新しいADKグループをもう一回つくり直す」という強い意志とチャレンジ精神があれば、誰でも「第2の創業者」になるチャンスがあります。改革は、まだまだ道半ばです。そういう志のある人たちに、ぜひ、今後のADKグループを引っ張ってほしいと思います。
──最後に、貴社ではどのような人が活躍できると思いますか。
ADKグループはいろいろな人の個性の集まりなので「合衆国みたい」と言われます。その個性がぶつかりあったときに、どのようなシナジーが生まれるかを大事にしています。そのため、自分の持っている個性を武器に、ADKという土俵でいろいろなぶつかり合いをしながら高め合ってもらいたいです。そのような精神を持っている人に、ぜひ入社いただきたいです。“暴れる土壌”がADKグループにあります。
──改革を続ける貴社が、今後どうなっていくのか、とても楽しみです。本日はありがとうございました。
※2019年11月に取材した内容を掲載しています。
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