マーケティング・クリエイティブの求人・転職エージェントならマスメディアン

求人検索
  1. マーケティング・クリエイティブ 求人・転職エージェント
  2. 転職ノウハウ
  3. 広告会社の営業から事業会社マーケへ転職する職務経歴書の書き方|経験の棚卸し・伝え方を解説

広告会社の営業から事業会社マーケへ転職する職務経歴書の書き方|経験の棚卸し・伝え方を解説

「広告会社で営業を5年経験」「大手企業を担当」「テレビCM、Web広告、SNS施策を担当」。

こうした経歴があれば、自分がどんな仕事をしてきたのかは十分伝わるように思えるかもしれません。

しかし、事業会社のマーケティング職の選考では、それだけでは「その人自身が何を考え、どこまで仕事を担ってきたのか」が分からないことがあります。同じ「広告営業」でも、進行管理を中心に担ってきた人と、顧客の課題整理から入り、戦略や企画、実行後の改善まで関わってきた人では、持っている経験が異なるからです。

だから、広告会社の営業経験を職務経歴書で伝えるときに大切なのは、経験を大きく見せることではありません。「広告会社の営業」という肩書から、自分が実際に経験してきたことを取り出すこと。

・どんな課題に向き合い、
・自分はどこまで関わり、
・何を考え、
・誰(他部門、多職種)を巻き込み、
・どんな成果につなげたのか
を整理することが重要です。なお、書類選考の結果を左右するのは、職務経歴書の書き方だけではありません。応募する求人との経験のミスマッチや、企業ごとの選考基準・採用状況なども大きく影響します。

そうした前提を踏まえたうえで、この記事では、広告会社の営業経験を具体的に棚卸しし、「自分の経験をどう具体的に伝えるか」という観点から、事業会社のマーケティング職に伝わる職務経歴書へ落とし込む方法を解説します。

この記事のポイント

  • 広告営業の職務経歴書: 事業会社のマーケティング職に応募する際は、担当企業や施策名に加え、自分が担った範囲と成果を書く
    経験の棚卸し: 広告営業として携わった案件を、背景・課題・役割・工夫・実行・結果・改善の7つの視点で振り返る
    チームで進めた仕事の書き方: 戦略立案や施策の成果は、チーム全体で行ったことと自分が担ったことを分けて書く
    成果の伝え方: 受注額や改善率などの数字に、課題をどう捉え、何を工夫・実行して結果につなげたかを添える
    応募先に合わせた経験の選び方: 求人の仕事内容を確認し、実際に経験した仕事の中から接点のあるものを優先して記載する

広告会社の営業経験は、事業会社のマーケティング求人でどう伝える?

担当企業や施策だけではなく、自分が何を考え、どこまで担い、どのような成果につなげたのかまで伝えることが重要です。

広告会社の営業経験を職務経歴書に書くとき、まず思い浮かぶのは、担当したクライアントや案件、施策ではないでしょうか。もちろん、それらも大切な情報です。

ただし、意識しておきたいことがあります。広告業界の方であれば、あなたの仕事内容を読んだだけでイメージできるかもしれません。しかし、事業会社の人事担当者やマーケティング担当者が、同じようにイメージできるとは限りません。

事業会社のマーケティング職への応募を考えるのであれば、「どの会社を担当していたか」「どんな広告を扱っていたか」だけではなく、その仕事のなかで自分が何を考え、どこまで担い、どのような成果につなげたのかまで伝えることが重要です。書類選考では、求人によって、仕事内容や求める条件に近い経験が具体的に書かれているか、成果やKPIを説明できるか、プランニングにどの程度関わっていたか、業務のなかでどのような工夫をしていたか、といった点が評価材料になることがあります。

「広告営業5年」だけでは、あなたの経験は伝わらない

広告会社の営業から事業会社のマーケティング職への転職を考え、いざ職務経歴書を書こうとすると、「広告会社で営業を5年経験」「大手企業を担当」「テレビCMやWeb広告、SNS施策を担当」といった書き方になってしまう方もいるのではないでしょうか。

もちろん、どのような会社で何年働き、どのようなクライアントや施策を担当してきたのかは大切な情報です。ただ、それだけでは、あなたが実際にどのような仕事をしてきたのかまでは伝わりきらないことがあります。なお、選考の結果を左右するのは書き方だけではなく、求める経験と実際の経験の近さや、企業の採用状況・選考方針といった要素も影響します。そのうえで、ここでは自分自身に工夫できる「伝え方」について整理していきます。

同じ「広告営業」でも、仕事内容は人によってかなり違います。クライアントから依頼を受け、社内外の関係者を調整しながら進行管理を中心に担ってきた方もいます。一方で、顧客の課題整理から入り、戦略を考え、企画・実行に関わり、施策実施後の数字を見ながら改善まで行ってきた方もいます。

肩書は同じ「広告営業」でも、実際に経験してきたことはそれぞれ違います。企業が広告会社出身者の書類を見る際にも、担当したアカウントだけではなく、プランニングにどこまで関わっていたのか、成果やKPIを数字で示せるのか、その仕事のなかでどのような工夫をしていたのか、といった点を確認されるケースがあります。

つまり、職務経歴書で大切なのは、「広告営業を何年やったか」を説明することではありません。「広告営業」という肩書のなかから、自分が実際に経験してきたことを取り出し、企業が理解できるように具体化することです。

では、何をどう整理すればよいのでしょうか。

経験を7つの視点で棚卸しする

職務経歴書を書き始める前に、まずやってほしいのが、自分の経験の棚卸しです。

求職者の方と面談していると、「営業経験しかありません」と話されることがあります。ところが、詳しく話を聞いていくと、「営業」という一言では収まらない経験が出てくることがあります。顧客の要望をそのまま受け取るのではなく、その背景まで聞いて課題を整理していた。プランナーと一緒に戦略を考えていた。複数の専門職や協力会社を巻き込んでプロジェクトを進めていた。施策実施後の数字を確認し、次の提案を変えていた——本人にとっては「営業として普通にやっていたこと」でも、細かく分解すると、求人によっては評価材料になり得る経験が見えてきます。

そこで、印象に残っている案件をいくつか取り出し、次の7つの視点で振り返ってみてください。この記事では、以降このまま同じ7項目を使って説明していきます。

1. 背景・目的:その案件は、何を実現するためのものだったのか
2. 課題:クライアントは何に困っていたのか。何を解決する必要があったのか
3. 自分の役割:そのなかで、自分はどこからどこまでを担当したのか
4. 考えたこと・工夫:言われたことを実行するだけではなく、自分で何を考え、何を工夫したのか
5. 実行:誰を巻き込み、どのように施策やプロジェクトを進めたのか
6. 結果:その結果、何が変わったのか
7. 改善・学び:結果を受けて、次の施策や提案をどう変えたのか

この順番で案件を振り返ると、「テレビCMを担当した」「Web広告を提案した」といった施策名だけでは見えてこなかった、自分自身の経験が整理しやすくなります。

ここで注意してほしいのが、経験を大きく見せようとしないことです。例えば、実際にはストラテジックプランナーと一緒に戦略を考えていたのであれば、「マーケティング戦略を立案した」と書くのではなく、「プランナーとともに戦略策定に関わった」といったように、自分が担った範囲が分かる表現にします。「戦略を立案した」のか「戦略立案に関わった」のか、「広告運用をした」のか「広告運用の結果を確認しながら改善提案に関わった」のか。この違いは曖昧にしないほうがよいでしょう。

重要なのは、経験を盛ることではありません。自分がどこまで担当し、その範囲のなかで何を考え、何を動かしたのかを正確に切り出すことです。

職務経歴書は「何を担当したか」で終わらせない

経験を分解できたら、次は職務経歴書へ落とし込んでいきます。ここでも、「何を担当したか」だけで終わらせないことがポイントです。

実在の方ではなく架空の例ですが、次のような職務経歴書があったとします。

「大手飲料メーカーを担当。テレビCM、Web広告、SNS施策の企画・制作進行を担当。社内外の関係者との調整を実施」

これを読めば、どのような案件に携わっていたのかは分かります。しかし、「どんな課題があったのか」「本人はどこまで担当したのか」「どんな判断や工夫をしたのか」「結果として何が変わったのか」までは分かりません。

まず前提として、担当業界、顧客属性、商材、案件規模など、仕事の背景が分かるところまで具体化します。広告会社では複数の業界や商材を担当している方も多いはずです。応募先の商品・サービスとの親和性や、BtoB・BtoCといった顧客構造の近さが判断材料になることもあるため、これまで担当してきた商材や顧客は整理しておきましょう。

そのうえで、先ほどの7つの視点――特に[2]課題、[3]自分の役割、[4]考えたこと・工夫、[6]結果――を、一つの案件について具体的に書いていきます。例えば[3]自分の役割であれば、「案件に関わった」ではなく、新規開拓だったのか、既存顧客の深耕だったのか、クライアントへのヒアリングから関わったのか、企画提案まで行ったのか、制作進行が中心だったのかまで、「その案件のどこを自分が担ったのか」を具体化します。

[2]課題であれば、「Web広告を提案した」だけでは施策の説明で終わってしまいます。「既存施策では新規顧客との接点が不足していたため、○○という課題を設定し、Web広告を含む施策を提案した」まで書ければ、施策だけでなく、その手前にある課題認識まで伝わります。

[4]考えたこと・工夫であれば、「社内外の関係者を調整した」で終わらせず、どのような関係者がいたのか、なぜ調整が必要だったのか、意見が異なるなかでどう合意形成したのか、スケジュールや予算をどう管理したのかまで掘り下げます。本人にとっては当たり前の仕事でも、その中身を書かなければ企業には伝わりません。

[6]結果は、受注額、継続率、改善率、提案採用率などに加えて、前年比、件数、構成比、達成率など比較できる数字があれば整理します。ただし、数字を書けば十分というわけではありません。この点は後ほど詳しく説明します。

「チームの成果」と「自分の経験」を分けて書く

職務経歴書で、もう一つ意識してほしいポイントがあります。「チームとして実現したこと」と「自分が実際に担ったこと」を分けることです。

広告会社の仕事は、営業だけで完結するとは限りません。営業、プランナー、クリエイター、メディア担当、外部パートナーなど、多くの専門職が一緒になって案件を進めることがあります。そのため、「新商品のキャンペーンを企画」「コミュニケーション戦略を策定」「Web広告を運用してCPAを改善」とだけ書かれていても、それがチームとして行ったことなのか、本人が自ら行ったことなのかが分かりません。

例えば、戦略そのものはプランナーと一緒に考え、自分はクライアントへのヒアリングや課題整理、社内への情報共有、各専門職の意見をまとめながら提案へ落とし込む部分を担っていたのであれば、そのように書き分けます。

これは、自分の経験を弱く見せるためではありません。むしろ反対です。チームの成果をすべて自分の成果のように書いてしまうと、その人自身の強みが見えにくくなります。「誰と一緒に仕事をしたのか」「そのチームのなかで、自分は何を担ったのか」「自分だからこそ工夫したことは何だったのか」を分けることで、初めてあなた自身の経験が見えてきます。

成果は「数字」だけで終わらせない

職務経歴書では、数字も重要な情報です。
・「年間○円を受注」
・「営業目標○%達成」
・「CPAを○%改善」
など、成果を数字で示せるのであれば、可能な範囲で記載します。

ただし、事業会社のマーケティング職への転職を考えるのであれば、数字を書いて終わりにしないでください。「年間売上○円を達成」だけでは、結果は分かりますが、なぜその成果を出せたのかが分かりません。

そこで、先ほどの7つの視点をつなげて、次の流れまで振り返ります。

[2]課題 → [4]考えたこと・工夫 → [5]実行 → [6]結果 → [7]改善・学び

どのような課題があり、何が原因だと考え、どのような提案をしたのか。実行後にどの数字を確認し、その結果を受けて何を変えたのか。そして、それが最終的にどのような成果につながったのか。

職務経歴書で伝えたいのは、成果の大きさだけではありません。「なぜ、その成果を出せたのか」という仕事のプロセスです。私たちが職務経歴書を見るときにも、訪問件数や担当社数、受注額などの数字だけで終わってしまっていると、その方が実際にどのように仕事をしてきたのかが見えにくいと感じることがあります。数字の奥にある、課題設定や提案、工夫、改善まで振り返ってみてください。

また、必要に応じて、仕事をした環境も整理しておくとよいでしょう。Excel、PowerPoint、広告管理画面、CRM、BI(ビジネスインテリジェンス)など、実際に使用していたツールやシステムも整理しておきましょう。営業、制作、商品担当、外部パートナーなど、どのようなチーム体制で仕事をしていたのか。こうした情報も、「どのような環境で、何を経験してきたのか」を具体的にする材料になります。

同じ経歴でも、応募する求人によって「伝えるべき経験」は変わる

ここまで自分の経験を整理すると、「せっかく棚卸ししたのだから、すごい経験は全部職務経歴書に書きたい」と思うかもしれません。ただ、もう一つ重要なことがあります。同じ人の職務経歴でも、応募する求人によって、優先して伝えるべき経験は変わります。

事業会社の「マーケティング職」といっても、仕事内容は企業や求人によって同じではありません。実際、広告会社の営業経験のなかでも、どの経験が評価材料になるかは求人によって異なります。広告会社の営業というだけで判断するのではなく、求人の仕事内容と隣接する経験やスキルを見つけることが重要です。

だからこそ、職務経歴書では、すべての経験を同じ濃さで伝える必要はありません。求人票を読んで、「この会社は、入社する人に何を任せたいのか」「その仕事に近い経験を、自分はしているか、いないか」と照らし合わせてみてください。

ここで誤解してほしくないのは、企業に合わせて自分の経歴を作り変える、という意味ではないことです。経験していないことを追加したり、本当は補助的に関わった仕事を「自分が主導した」と書き換えたりする必要はありません。そうではなく、自分が実際に経験してきたことのなかから、その求人にとって意味のある経験を選んで伝えるということです。

例えば、一人の広告営業の方が、キャンペーンの企画・進行、メディアプランニングへの関与、プランナーやクリエイターとの協働、複数の外部パートナーを含むプロジェクト管理、施策実施後の数字を見た改善提案を経験していたとします。この場合、応募先によって強調する経験は次のように変わります。
 
求人の傾向 優先して伝える経験
販促・プロモーション系 キャンペーンやプロモーションの経験
コミュニケーション設計系 メディアプランニングや複数施策への関与
プロジェクトマネジメント力を求める求人 関係者を巻き込みながらプロジェクトを進めた経験

同じ人でも、求人によって伝える経験の優先順位は変わります。職務経歴書は、自分の経験をただ並べるものではありません。自分の経験と、応募先が求めている経験との接点を、企業が理解できる状態にするものと考えてみてください。

職務経歴書は長ければいいわけではない

人事担当者や、現場のマーケティング部門の責任者が、限られた時間のなかで複数の職務経歴書に目を通すこともあります。そのため、端的で、ぱっと内容が分かるように整理しておくことが大切です。ページ数そのものを増やすことよりも、採用担当者が短時間で経験を理解できるよう、情報の優先順位をつけてまとめることが大切です。

職務経歴書を書く前に、7つの視点で確認する

ここまでの内容を踏まえて、実際に職務経歴書を書く前に、一度、自分の経験を振り返ってみてください。「何を担当したか?」だけではなく、先ほどの7つの視点に沿って、次の問いに答えられるでしょうか。

1. その案件には、どんな背景・目的があったか
2. どんな課題に向き合ったか
3. 自分はどこからどこまで関わったか
4. そのなかで、自分自身は何を考え、どんな工夫をしたか
5. 誰を巻き込み、どのように仕事を進めたか
6. その結果、何が変わったか
7. その結果を受けて何を改善したか、何を学んだか。

さらに、その経験のうち、応募先の仕事内容と接点があるものは何かも確認してみてください。すぐに答えられなくても問題ありません。私たちがキャリア相談でお話を聞いていても、最初は「営業しかしていません」「特別なことはしていません」と話していた方から、詳しく聞くことで、課題整理やプランナーとの協働、プロジェクトマネジメント、数字を見ながら改善した経験などが出てくることがあります。

一方で、実際に経験していないことまで、マーケティング経験らしく見せる必要もありません。大切なのは、自分の経験を大きく見せることではなく、自分が実際に経験してきたことを、正確に、具体的に伝えることです。

「広告会社の営業5年」という肩書を書くことから、もう一歩踏み込んでみてください。どんな課題に向き合い、どこから関わり、何を考え、誰を巻き込み、何を実行し、その結果どうなったのか。そして、そのなかのどの経験が、応募する求人とつながっているのか。そこまで整理できれば、「広告営業」という肩書だけでは見えなかった、あなた自身の経験を企業へ伝えやすくなります。

執筆・編集

マスメディアン CAチーム キャリアアドバイザー|夕田 明日香
マーケティング・クリエイティブ職種専門のキャリアコンサルタント。学生時代はチアリーディングに打ち込み、全国大会に出場。「人の役に立つ」という軸で人材業界に関心を持ち、新卒で人材派遣会社に入社。「求職者に寄り添った支援がしたい」という思いからマスメディアンに転職し、現在はCAチームで、転職希望者が自分らしさを大切にできる転職支援を行う。趣味はアニメ・マンガ、推し活、コスメ集め。

関連する特集記事

新着記事

関連リンク

TOP