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IRの職務経歴書の書き方 担当業務・実績の伝え方と例文を解説

IRの職務経歴書では、担当してきた業務を並べるだけでなく、どの工程を担い、どのような実績やスキルを積み上げてきたかを伝えることが重要です。決算説明会や開示資料の作成、機関投資家との面談など、IRの仕事は幅広いため、経験の見せ方によって採用担当者の受け取り方が大きく変わります。

この記事では、IRの職務経歴書に記載したい担当業務をはじめ、職務要約のまとめ方、実績の具体的な示し方、アピールしたいスキル、自己PRの書き方を例文を交えて解説します。IR経験を整理し、応募先に伝わる職務経歴書を作成したい方は参考にしてください。

1. IRの職務経歴書に書きたい担当業務

IRの職務経歴書では、業務名だけでなく、どの工程をどの立場で担当したかを示すことが重要です。ここでは、代表的なIR業務ごとに、職務経歴書へ記載したい内容を紹介します。
 

1-1. 決算説明会やIRイベントの企画・運営

決算説明会やIRイベントの経験は、イベント名だけでなく担当した工程を記載すると実務経験が伝わりやすくなります。職務経歴書には、

・開催企画
・説明資料の作成
・経営陣との打ち合わせ
・会場・配信準備
・当日運営

などを記載します。年間の開催回数や参加対象、主担当・サポートといった立場も添えると、採用担当者が経験の深さを具体的にイメージしやすくなります。開催後のアンケート集計や社内共有も担当した場合は、その点も記載します。
 

1-2. 決算短信・統合報告書などの開示資料の作成

開示資料の作成経験は、担当した資料名と、自分が受け持った工程をセットで記載すると分かりやすくなります。職務経歴書には、

・原稿作成
・数値確認
・社内各部門からの情報収集
・経営層との内容調整
・制作会社との進行管理

などを記載します。決算説明資料や株主通信、IRサイトの更新も担当した場合は併記すると、開示業務を幅広く経験してきたことを示せます。日本語版と英語版の制作経験がある場合は、その担当範囲も記載します。
 

1-3. 機関投資家・アナリストとの面談対応

面談経験は、対応した相手や面談形式に加え、自分が担った役割も具体的に記載します。職務経歴書には、

・日程調整
・事前質問の整理
・経営陣向け資料の準備
・面談同席
・質疑内容の記録
・社内共有

などを記載します。年間面談件数、国内・海外投資家の別、形式(個別面談やスモールミーティングなど)も添えると、対応経験の幅が伝わります。英語での面談経験がある場合は、その対応範囲も記載します。
 

1-4. 適時開示や株主総会に関わる業務

適時開示や株主総会の経験は、正確な情報開示や株主対応のために担当した実務を具体的に記載します。

適時開示では、
・資料作成
・社内確認
・TDnet登録
などが主な業務です。

株主総会では、
・招集通知の作成
・想定問答の作成
・関係部署との調整
・会場・配信準備
・当日運営
などを記載します。

法務、経理、経営企画などとの連携や、経営陣への説明・確認を担当した経験も添えると、開示業務と株主対応の両面で培った調整力を示せます。電子提供措置への対応経験も、担当範囲に応じて加えられます。

2. IRの職務経歴書の職務要約をまとめる方法

職務要約は、採用担当者が経歴の全体像を短時間で把握できるようにまとめることが大切です。ここでは、IR経験を分かりやすく伝えるためのまとめ方を紹介します。
 

2-1. 経験年数と担当してきたIR領域を最初に示す

職務要約の冒頭では、IRの経験年数と担当領域を示します。

IR業務を5年間経験し、決算説明資料の作成、機関投資家対応、適時開示を担当。

決算説明会の企画や統合報告書の制作、海外投資家対応なども経験している場合は、応募先で活かせる業務を優先して記載すると、自分の専門性と応募先との接点がより明確に伝わります。
 

2-2. 在籍企業の上場市場と規模を添える

在籍企業の上場市場や事業規模を添えると、IR業務を行ってきた環境が伝わりやすくなります。

「東証プライム市場上場の製造業」
「売上高1,000億円規模の上場企業」

事業領域や海外展開の有無も、応募先との関連が深い場合は加えると効果的です。
 

2-3. 職務要約の例文

職務要約は、経験年数→在籍企業の特徴→担当領域→強みの順にまとめると、IR経験の全体像が伝わりやすくなります。

東証プライム市場上場の製造業で5年間、IR業務に従事してきました。決算説明資料や適時開示資料の作成、決算説明会の企画・運営、機関投資家・アナリストとの面談調整および同席を担当しています。社内では経理、経営企画、法務などの関係部門と連携し、開示内容の確認やスケジュール管理を進めてきました。年間100件程度の投資家面談に関わった経験を活かし、社内情報を整理して投資家へ分かりやすく伝える力と、複数部門を巻き込みながら開示業務を進める調整力を培っています。

3. IRの職務経歴書で実績を具体的に伝える方法

IRの実績は、「役割」「業務量」「情報管理」の3点を具体化すると、経験の深さが伝わりやすくなります。
 

3-1. 担当した業務における自分の役割を明確にする

担当業務名だけでなく、どの工程を担ったかを示すことが重要です。
 
改善前 決算説明会の運営を担当
改善後 四半期ごとの決算説明会で、説明資料の作成・想定問答の準備・経営陣との内容調整・当日の進行管理を主担当として実施

補助担当の場合も「資料作成を担当」のように具体的に示します。
 

3-2. 面談件数や説明会回数など数値で示す

面談や説明会の件数・期間・対象を組み合わせると、業務量が明確になります。
 
改善前 投資家面談を多数担当
改善後 国内外の機関投資家との面談を年間約120件担当し、面談準備・同席・質問内容の整理を実施
 

3-3. 未公表情報に配慮しながら成果を表現する

IRでは機密情報を扱うため、公開可能な範囲へ置き換えて記載します。
 
改善前 A社との面談で未公開の業績見通しを説明
改善後 国内機関投資家との面談を担当し、公開済みの決算情報をもとに事業動向や成長戦略を説明

企業名や具体的な内部数値は記載せず、守秘義務・社内の情報管理ルールに反しない公開可能な範囲で、相手の属性や業務内容を一般化して示します。情報の扱いを意識した記載は、IR業務に必要な情報管理への理解を示すことにもつながります。

4. IRの職務経歴書でアピールしたいスキル

IRの職務経歴書では、担当した業務だけでなく、投資家対応や社内調整で発揮したスキルを示すことが大切です。ここでは、IRで特に評価されやすい4つのスキルを紹介します。
 

4-1. 投資家に情報を分かりやすく伝える力

投資家に情報を分かりやすく伝える力は、企業価値や業績の背景を相手に正確に理解してもらうために欠かせません。IRでは、決算数値や事業戦略を、専門知識の異なる相手にも整理して伝える場面が多くあります。

決算説明資料の作成を担当し、業績変動の要因を図表と要点に整理。機関投資家向け説明会では、事業別の成長要因を簡潔に説明しました。

職務経歴書では、作成した資料や説明した相手に加え、どのように情報を整理したかを記載すると、IR担当者としての説明力を実務経験と結びつけて示せます。
 

4-2. 経営層や社内各部門を巻き込む調整力

経営層や社内各部門を巻き込む調整力は、正確で一貫した情報発信を行うために求められるスキルです。IR担当者は、経営陣、経理、財務、事業部門などから必要な情報を集め、開示内容や説明方針を整える役割を担います。

決算説明会に向け、経営層・経理部・各事業部と連携し、説明資料と想定問答を作成。各部門から情報を収集し、発信内容を統一しました。

職務経歴書では、連携した部署・調整内容・自分が担った役割を具体的に書きます。関係者の多い業務をどのように進めたかが伝わり、調整力を効果的にアピールできます。
 

4-3. 財務・会計と資本市場に関する知識

財務・会計と資本市場の知識は、決算内容を正しく読み取り、投資家の関心に沿って説明するために不可欠です。損益計算書や貸借対照表、キャッシュ・フローなどへの理解は、企業の経営状況を整理する基盤になります。

「四半期決算の分析を担当し、売上高・営業利益・キャッシュ・フローの変動要因を整理。分析結果を投資家向け資料へ反映しました。」

知識を並べるのではなく、決算分析や資料作成など、知識を実際に活用した業務を記載すると、理解の深さと実務での活用経験を同時に示せます。
 

4-4. 英語での投資家対応の経験

英語での投資家対応経験は、海外投資家との面談や英文資料の作成に対応できる力として評価されます。海外投資家との接点を持つ企業では、英語で業績や成長戦略を説明できる経験が、担当できる業務の幅につながります。

海外機関投資家との面談に年間30件参加し、事業概要や決算内容を英語で説明。英文IR資料の作成・確認も担当しました。

「英語が得意」といった抽象的な表現ではなく、面談件数、資料作成、質疑応答など具体的な使用場面を記載することで、実務で使える英語力として伝わりやすくなります。

5. IRの職務経歴書の自己PRを書く際のポイント

IRの自己PRでは、経験を並べるだけでなく、自分の強みと応募先での活かし方を結びつけることが大切です。ここでは、採用担当者に伝わりやすい自己PRの書き方を紹介します。
 

5-1. IR経験で培った強みを1つに絞る

自己PRでは、IR経験で培った強みを1つに絞ると、採用担当者に自分の持ち味が伝わりやすくなります。例えば「投資家への説明力」「社内調整力」「財務情報を読み解く力」など、応募先の業務と結びつく強みを選びましょう。

強みは、「決算説明会の資料作成を通じて、複雑な業績要因を要点ごとに整理する力を培った」のように、経験とセットで示します。自己PR全体に一貫した軸が生まれ、採用担当者が入社後の活躍を具体的にイメージしやすくなります。
 

5-2. 応募先で活かせる形に言い換える

強みは、応募先のIR業務でどのように活かせるかまで言い換えると訴求力が高まります。求人票や企業のIR活動を確認し、募集ポジションで求められる役割と自分の経験が重なる部分を探します。

例えば、海外投資家対応を強化している企業の場合 「英語での面談経験を活かし、海外投資家との対話機会の拡大に貢献できます。」と表現できます。

自分の強みを応募先の課題や業務内容へつなげて書くことで、採用後にどのような価値を提供できる人材かが伝わりやすくなります。
 

5-3. 自己PRの例文

自己PRでは、強み→その根拠となる経験・成果→応募先での活かし方の流れで書くと、説得力のある内容になります。

私の強みは、複雑な情報を整理し、投資家に分かりやすく伝える力です。前職ではIR担当として、決算説明資料の作成と機関投資家との面談を担当しました。資料作成では、各事業部から集めた情報を整理し、業績変動の要因や成長戦略が伝わる構成へまとめました。また、投資家面談で寄せられた質問を社内へ共有し、説明資料や想定問答の改善にも活用しました。これまで培った説明力と対話経験を活かし、貴社でも投資家との継続的なコミュニケーションを支え、企業価値への理解を深めるIR活動に貢献したいと考えています。

まとめ

IRの職務経歴書では、決算説明会や開示資料の作成、投資家対応などの担当業務について、自分が担った役割や業務量まで具体的に示すことが重要です。面談件数や開催回数などの数字を添えると、経験の規模も伝わりやすくなります。

また、投資家への説明力、社内調整力、財務・会計や資本市場の知識、英語での対応経験なども、実際の業務と結びつけて記載すると説得力が高まります。職務要約から自己PRまで一貫して、自分の経験と応募先で活かせる強みが伝わる内容に整え、採用担当者が入社後の活躍をイメージできる職務経歴書を目指しましょう。

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執筆・編集

マスメディアン編集部
マーケティング・クリエイティブ領域に特化した転職支援サービス「マスメディアン」の編集チームです。業界・職種に精通したキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーへの取材、企業の採用情報、公的機関や各種調査データなど、信頼できる情報をもとに記事を制作・監修しています。求職者が正しい情報をもとに納得のいくキャリア選択ができるよう、正確性・客観性・実用性を重視したコンテンツをお届けします。(厚生労働大臣許可番号:人材紹介 13-ユ-040475)

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