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35歳限界説は本当?転職が難しいと言われる理由や成功のポイントを解説

転職を考える際、「35歳を過ぎると転職が難しくなる」という35歳限界説を耳にして、不安を感じる方もいるでしょう。35歳限界説は、かつての日本企業の採用慣行を背景に広まった考え方です。しかし、現在は一定の例外を除いて募集・採用時の年齢制限が禁止されており、年齢だけで転職の可否が決まることはありません。

当記事では、35歳限界説が広まった背景や転職が難しいと言われる理由、35歳以降の転職で評価されやすい人の特徴、転職を成功させるポイント、今後のキャリアの考え方を解説します。35歳からの転職を考えている方や、今後のキャリアに迷っている方はぜひ参考にしてください。

1. 35歳限界説とは?

35歳限界説とは、「35歳を境に転職が難しくなる」とされてきた考え方です。以前の採用市場では、35歳前後が中途採用の1つの区切りとして扱われることがありました。しかし現在は、年齢による応募制限が原則禁止されており、年齢ではなく経験の内容と即戦力性が重視される市場へと変化しています。ここでは、35歳限界説が広まった背景と、現在の転職市場の実情を解説します。
 

1-1. 35歳限界説が広まった背景

35歳限界説が広まった背景には、日本企業の採用慣行や人材育成モデルが深く関係しています。新卒で採用した社員を社内で育成する企業が多かった時代は、キャリア形成の多くを企業内で完結させる仕組みが主流でした。そのため、中途採用でも比較的若い人材が対象になりやすく、一定の年齢を超えると応募できる求人が限られることがありました。

また、以前は求人票に年齢制限を設けるケースも見られました。2007年10月の改正雇用対策法の施行により、一定の例外を除き、募集・採用時に年齢による制限を設けることは禁止されています(※1)。

現在は、年齢にかかわらず均等な機会を与えることが事業主に義務づけられています。この制度改正により、「35歳だから応募できない」という状況は制度上ほぼ解消されました。転職活動では、年齢だけではなく、求人が求める経験やスキルとの適合度を確認することが重要です。
 

1-2. 35歳以降も転職は十分可能

35歳以降でも、これまでの経験やスキルを活かして転職することは可能です。むしろ、経験を積んでいる分、採用側はこれまで担当してきた業務の内容や実績、入社後に任せられる役割などをより具体的に確認する傾向があります。そのため、経験年数だけでなく、具体的に何を担当し、どのような成果を上げたのかを整理しておくことが大切です。

たとえば、広告・Web・クリエイティブ領域では、専門的なスキルに加えて、制作進行やプロジェクト管理、チームマネジメント、クライアントとの折衝など、これまでの経験を活かせる求人もあります。求人を確認する際は、募集要項の必須要件や歓迎要件を確認し、自分の経験と合っているかを判断しましょう。年齢で応募先を狭める必要はなく、これまで培ってきた経験を活かせる企業やポジションを探すことがポイントです。

2. 35歳限界説と言われる理由

35歳前後になると、転職先で求められる経験や役割がより具体的になる傾向があります。これまで担当してきた業務や実績だけでなく、マネジメント経験や今後のキャリアの方向性まで確認されることが増えるためです。ここでは、35歳限界説と言われる主な理由を4つ解説します。
 

2-1. 即戦力としての経験が求められる

35歳前後の採用では、入社後すぐに一定の業務を任せられるかが重視されることがあります。企業はポジションごとに求める経験を明確にして求人を出しているため、応募者の経験と募集しているポジションとの相性が重要です。

たとえばWeb制作の求人であれば、担当できる工程や使用してきたツール、案件の種類や規模などが応募条件として設定されることがあります。同じ職種で長く働いていても、応募先が求めている経験とこれまで担当してきた業務が大きく異なれば、即戦力として評価されにくいことがあるでしょう。求人を確認する際は、職種名だけで判断せず、具体的な仕事内容や必須要件と自分の経験が合っているかを確認することが大切です。
 

2-2. マネジメントや主体性を期待される

35歳前後の転職では、自分の担当業務だけでなく、チームやプロジェクトに関わった経験を求められる場合があります。募集するポジションによっては、メンバーの育成や案件の進行管理、他部署との調整などを任されることもあるためです。

たとえば、後輩へのフィードバックや案件の進行管理、外部パートナーとの調整、制作ルールや業務フローの改善などもアピールできる材料になります。必ずしも管理職の経験が必須というわけではありません。役職に就いていなくても、プロジェクトのリーダーを担当した経験や、周囲と調整しながら主体的に業務改善に取り組んだ経験があれば、具体的に伝えられるよう整理しておきましょう。
 

2-3. 求人の条件や採用基準が変わる

35歳前後になると、これまでの経験を前提とした求人が増えます。年齢による応募制限は原則として禁止されていますが、求人ごとに担当する業務や必要な経験、役職などは設定されているため、自分の経歴に合う求人を見極めることが重要です。

求人によっては、特定の業界での経験やプロジェクトの規模、マネジメント経験などが応募条件に含まれます。そのため、求人数だけで判断せず、自分が経験してきた業務と募集要件がどの程度合っているかを確認する必要があります。希望する仕事内容や役職、年収などの条件を整理した上で、これまでの経験を活かせる求人を探しましょう。
 

2-4. キャリアの方向性が重視される

35歳前後の転職では、これまでの経験を今後のキャリアにどう活かしたいのかを確認されることがあります。転職理由や志望動機だけでなく、応募先企業でどのような仕事を担当したいのかまで整理しておくことが大切です。

たとえば、グラフィックデザイナーからWebデザイナーへ転職する場合は、これまで培ってきたデザイン経験のうち、Web制作でも活かせるスキルや実績を具体的に伝えます。Web制作を担当した経験がある場合は、担当した案件や業務範囲も説明するとよいでしょう。また、応募先企業で担当したい仕事と転職理由に大きなずれがないか確認し、キャリアの方向性を明確にしておくことも重要です。これまでの経験と今後取り組みたい仕事を整理しておけば、志望理由も伝えやすくなります。

3. 35歳以降の転職で評価されやすい人の特徴

35歳以降の転職では、これまで培ってきた経験やスキルを応募先企業でどう活かせるかが重要です。また、今後担当したい仕事や役割を明確にしておくことも大切です。ここでは、35歳以降の転職で評価されやすい人の特徴を4つ紹介します。
 

3-1. 市場価値を客観的に把握している

35歳以降の転職では、これまでの経験やスキルが、希望する業界や職種でどの程度求められているのかを把握している人が評価されやすくなります。経験年数や現在の役職だけで判断せず、実際の求人で求められている仕事内容と照らし合わせて考えることが大切です。

まずは、希望する職種の求人を複数確認し、必須要件や歓迎要件、任される業務などを比較してみましょう。自分が担当してきた業務や得意分野と共通する項目が多ければ、これまでの経験を活かせる可能性があります。一方で、現在の職場では経験していない業務が多く含まれている場合は、応募先やポジションを見直すことも必要です。求人の内容と自分の経験を比較することで、自分に合った転職先を判断しやすくなります。
 

3-2. 自分の強みを具体的に説明できる

これまでの経験や強みを、具体的な業務内容や実績とともに説明できる人は評価されやすい傾向があります。「企画力がある」「コミュニケーション力が高い」といった抽象的な表現だけでは、実際にどのような業務を任せられるのかが伝わりにくいためです。

職務経歴書や面接では、担当した業務や案件の規模、自分の役割、成果などを具体的に伝えましょう。たとえば、コーポレートサイトのリニューアルでワイヤーフレームからUIデザインまでを担当した場合は、案件の目的や担当範囲、公開後に行った改善なども説明します。また、チームで取り組んだ案件では、自分が担当した部分を明確にすることも大切です。実際の経験をもとに説明することで、自分の得意分野や対応できる業務を伝えやすくなります。
 

3-3. キャリアの方向性が明確になっている

35歳以降の転職では、今後どのような仕事を担当したいのかが明確になっていることも大切です。これまでの経験を活かして専門性を高めたいのか、マネジメントへ進みたいのか、あるいは業界を変えたいのかなどによって、適した求人や転職先は変わります。

たとえば、デザイナーとして制作を続けたい場合は、得意なデザインや業界経験を活かせる求人を中心に探します。一方、チームをまとめる仕事に携わりたい場合は、デザインレビューや後輩の育成、プロジェクト管理など、これまでに経験したマネジメントに近い業務を整理しておくとよいでしょう。転職理由と今後担当したい仕事にずれがないかを確認し、自分が目指すキャリアと応募先企業で任される役割が合っているかを見極めることが重要です。
 

3-4. 変化に対応しながら学び続けられる

これまでの経験に加えて、新しいツールや仕事の進め方を取り入れてきた人も評価されやすいでしょう。特に広告・Web・クリエイティブ領域では、使用するツールや制作方法の変化が速いため、実務の中で新しい知識やスキルが必要になることがあります。

転職活動では、資格や学習経験を並べるだけでなく、身に付けた知識やスキルを仕事でどのように活用したのかを伝えることが大切です。たとえば、新しいデザインツールを導入して制作フローを改善した経験や、生成AIを業務で試し、社内で活用する際のルール策定に関わった経験などが挙げられます。新しい方法を取り入れた経験があれば、取り組んだ理由や実際の業務でどのように活用したのかまで説明できるよう整理しておきましょう。

4. 35歳から転職を成功させるポイント

35歳からの転職では、これまでの経験や実績を整理し、応募先企業でどのように活かせるのかを具体的に伝えることが大切です。また、今後どのような仕事をしたいのかを明確にしておくことで、応募先のミスマッチを防ぎやすくなります。ここでは、35歳からの転職を成功させるための3つのポイントを解説します。
 

4-1. キャリアの棚卸しを行う

転職活動を始める際は、これまで担当してきた業務や実績を振り返り、キャリアの棚卸しを行いましょう。35歳前後になると担当した案件や役割が増え、職務経歴書が「ただの羅列」になりやすいため、具体的にどのような経験を積んできたのかを整理することが大切です。

案件ごとに担当した業務内容や期間、チーム内での役割、成果などを書き出すと、自分の得意分野や強みを把握しやすくなります。売上や問い合わせ数などの数値で示せる成果があれば、具体的な実績として整理しておきましょう。一方、デザインなど成果を数値だけでは示しにくい仕事では、継続して同じ案件を任されたことや、担当できる業務が広がったこと、クライアントの評価なども成果になります。これまでの経験を振り返り、自分がどのような仕事を得意としてきたのかを明確にしておきましょう。
 

4-2. 応募先企業が求める経験と結び付ける

これまでの経験を整理したら、応募先企業が求めている仕事内容やスキルと照らし合わせます。35歳以降の採用では、同じ職種の求人でも、企業によって任される仕事や必要な経験は異なるため、自分の強みをすべて同じように伝えるのではなく、求人ごとにアピールする内容を調整することが大切です。

求人票に記載されている必須要件や歓迎要件、具体的な仕事内容を確認し、それぞれに関連する経験を整理しましょう。たとえば、「チームをまとめる役割」が含まれる求人であれば、後輩の育成や案件の進行管理、他部署との調整などの経験を伝えます。職務経歴書では、応募先企業で求められている業務と関連する実績をわかりやすく記載しましょう。応募する企業ごとにアピールする内容を最適化することで、「自社で活躍できるイメージ」を採用側に持ってもらいやすくなります。
 

4-3. 今後のキャリアプランを整理する

35歳からの転職では、これまでの経験だけでなく、今後どのような仕事や役割を希望しているのかを明確にしておきましょう。専門性を高めたいのか、マネジメントに携わりたいのかによって、選ぶべき求人や企業は大きく変わります。

たとえば、Webデザイナーからアートディレクターを目指す場合は、これまで経験したデザインレビューや案件の進行管理、クライアントへの提案などを振り返ります。その上で、今後はどのような案件を担当したいか、どの領域で専門性を高めたいか、チームマネジメントをどこまで担いたいかを具体的に考えましょう。また、自分が希望するキャリアと応募先企業で経験できる業務が一致しているかを確認することも重要です。転職理由や志望動機とあわせて整理しておけば、面接でも今後のキャリアについて説得力を持って説明できます。

5. 35歳以降に描けるキャリアパス

35歳以降は、これまで培ってきた経験を活かしながら、専門性を高めたり、マネジメントへ進んだり、担当する業務の範囲を広げたりする選択肢があります。ここでは、35歳以降に考えられる代表的な3つのキャリアパスを紹介します。
 

5-1. 専門性を高めてキャリアアップする

これまで経験してきた分野の専門性をさらに高め、特定の領域に強みを持つ人材を目指すキャリアがあります。現在の職種を続けたい場合は、得意な業務やこれまで多く担当してきた分野を整理し、今後どの領域で経験を深めたいのかを考えてみましょう。

たとえば、Webデザイナーであれば、Webサイトのデザイン経験を活かしてUI/UX領域へ担当範囲を広げる方法があります。ユーザー調査やアクセス解析、プロトタイプを使った検証などにも関わることで、制作だけでなく改善や設計まで経験できます。また、特定の業界や商材に関する経験を深める方法もあるでしょう。これまで培ったスキルを活かしながら得意分野を明確にすることで、より専門性の高い仕事に携わることができます。
 

5-2. マネジメントに挑戦する

これまでの実務経験を活かし、チームのマネジメントを担うキャリアもあります。プレイヤーとして自分の業務を担当するだけでなく、メンバーの育成や案件の進行管理、チーム全体の業務改善などへ役割を広げていきます。

すでに後輩へのフィードバックや案件の進行管理、制作物のレビューなどを担当している場合は、マネジメントに活かせる経験として整理しておきましょう。
また、リーダーやマネージャーになると、メンバーの業務管理だけでなく、他部署との調整や採用、チームの目標設定などを担当する場合もあります。これまでチーム内で担ってきた役割を振り返り、今後はどのような立場で組織に関わりたいのかを考えることが大切です。
 

5-3. 担当領域を広げて市場価値を高める

現在の職種で培った経験を活かしながら、関連する業務へ担当範囲を広げるキャリアもあります。1つの業務だけでなく、その前後の工程についても理解を深めることで、より上流の職種や事業会社への転職がしやすくなります。

たとえば、Web制作の経験を活かしてWebディレクターへ進んだり、広告運用の経験からWebサイトの改善やコンテンツ企画まで担当したりする方法があります。また、制作会社で複数のクライアントを担当してきた経験を活かし、事業会社のインハウス部門へ転職する選択肢もあります。これまで経験してきた業務と今後担当したい仕事の共通点を整理しながら、自分の強みを活かせる領域へ仕事の幅を広げていきましょう。

6. 35歳限界説に関するよくある質問

35歳以降の転職では、応募できる求人の数や企業が求める経験、年収などが気になる方も多いでしょう。ここでは、35歳限界説に関するよくある3つの質問に回答します。
 

6-1. 35歳を過ぎると求人は減りますか?

募集・採用では、一定の例外事由に該当する場合を除き、年齢にかかわりなく均等な機会を与えることが事業主に義務づけられています。そのため、35歳を過ぎたことだけを理由に、応募できる求人が一律に減るわけではありません。

ただし、求人によっては特定の業務経験や専門的なスキル、マネジメント経験などが応募条件として設定されています。これまでの仕事内容によっては、希望する条件に合う求人が限られる場合もあるでしょう。転職先を探す際は求人数だけで判断せず、仕事内容や必須要件、歓迎要件を確認し、自分の経験を活かせる求人を探すことが大切です。
 

6-2. 35歳以降の転職で企業が重視することは何ですか?

35歳以降の転職では、これまで担当してきた業務や実績、応募先企業で生かせるスキルなどが確認されます。募集するポジションによっては、専門的な知識やマネジメント経験、プロジェクトを進めた経験などが求められることもあります。

職務経歴書では、これまで担当した仕事内容だけでなく、案件の目的やプロジェクトで担った役割、成果などを具体的に記載しましょう。チームで取り組んだ仕事であれば、自分が担当した範囲を明確にすることも大切です。また、転職理由や志望動機を整理し、これまでの経験を応募先企業でどのように貢献できるのかを説明できるようにしておきましょう。
 

6-3. 35歳以降の転職で年収アップは目指せますか?

35歳以降でも、転職によって年収アップは十分可能です。ただし、年齢だけでなく、応募する職種やポジション、これまでの経験、企業の給与制度などによって条件は大きく変わります。

たとえば、これまでの経験を活かしてマネジメント職へ転職する場合や、専門性の高いポジションを担当する場合は、現在より高い年収が提示されることもあるでしょう。転職先を検討する際は、提示されている年収だけでなく、担当する業務や役職、評価制度なども確認することが大切です。選考で希望年収を伝える場合は、これまでの実績や担当してきた業務、応募先企業で任される役割を踏まえて希望額を検討しましょう。

まとめ

35歳限界説とは、35歳を境に転職が難しくなるとする考え方です。しかし、現在は一定の例外を除いて募集・採用時の年齢制限が禁止されており、年齢だけで転職の可否が決まるわけではありません。

転職活動を進める際は、これまでのキャリアを棚卸しした上で、応募先企業が求める経験との共通点や今後のキャリアプランを整理することが大切です。年齢だけを理由に選択肢を狭めず、自分の強みや経験を生かせる求人を確認しながら、今後のキャリアに合った転職先を探しましょう。

マスメディアンは、広告・Web・マスコミ・クリエイティブ領域に特化した転職支援サービスです。求人が動く時期の情報提供や職務経歴書とポートフォリオの整理、応募スケジュールの設計などに伴走いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

※1:厚生労働省「募集・採用時の年齢制限禁止について」
(https://jsite.mhlw.go.jp/saitama-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_shoukai/kaisei.html)

執筆・編集

マスメディアン編集部
マーケティング・クリエイティブ領域に特化した転職支援サービス「マスメディアン」の編集チームです。業界・職種に精通したキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーへの取材、企業の採用情報、公的機関や各種調査データなど、信頼できる情報をもとに記事を制作・監修しています。求職者が正しい情報をもとに納得のいくキャリア選択ができるよう、正確性・客観性・実用性を重視したコンテンツをお届けします。(厚生労働大臣許可番号:人材紹介 13-ユ-040475)

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