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年収交渉は転職エージェントに任せてOK 希望額の伝え方と根拠の作り方

転職エージェントには、年収の希望を伝えて企業との条件交渉を任せられます。ただ、どのタイミングで、どのような根拠とともに伝えるべきか迷う方も多いでしょう。年収はこれまでの経験や実績への評価として決まるため、材料をそろえて伝えるほど企業は検討しやすくなります。

当記事では、転職先の年収が決まる主な要素、相談するタイミング、場面別の伝え方と例文、交渉を進めるポイントを解説します。

1. 転職エージェントには年収交渉も相談できる

転職エージェントは、希望年収の提示や条件の確認、入社日の調整などを応募企業へ依頼できます。企業の給与制度や募集背景を把握した立場から、希望額と企業が提示できる範囲をすり合わせてもらえる点が強みです。

また、金額の話を選考の場から切り離して進められる点も、転職エージェントを通すメリットです。

交渉の進め方は転職エージェントによって異なるため、担当キャリアコンサルタントへ事前に確認しておくと見通しが立ちます。

2. 転職先の年収を決める主な要素

転職先の年収は、以下の4つの要素が重なって決まります。
 

2-1. 募集ポジションの役割と責任範囲

同じ職種名でも、担当する予算規模や工程、マネジメントの有無によって年収は変わります。

例えばWebディレクターは、制作進行担当と、予算・メンバーのマネジメント担当で給与に差が出ます。広告会社のアカウントエグゼクティブは、担当するクライアント数・年間予算規模、単独で提案できる範囲が判断材料となります。

求人票の職務内容と募集背景を読み、任される範囲を具体的に把握しておきましょう。
 

2-2. 実務経験・専門スキル・過去の実績

評価されやすいのは、数値で示せる実績や担当領域の具体性です。

例えば、運用した広告年間予算、コンバージョン単価の改善幅、担当したブランドの数などが該当します。

グラフィックデザインのように、成果を数値化しにくい職種の場合は、「指名による継続依頼を受けた」「同じシリーズを翌年も任された」「コンペで受賞した」といった事実が、評価の裏づけになります。使用ツールと対応工程まで整理しておけば、キャリアコンサルタントは企業へ伝えやすくなります。
 

2-3. 現在の年収と報酬の内訳

企業は現職の待遇を参考に提示額を検討するため、基本給、賞与、固定残業代、各種手当などの内訳まで共有すると調整が進みやすくなります。

例えば、同じ600万円でも、基本給480万円・賞与120万円の場合と、基本給540万円・固定残業代60万円の場合とでは、毎月の支給額が変わります。賞与が年によって変動する場合は、直近2年分の金額をあわせて伝えると、企業側も判断しやすくなります。
 

2-4. 応募先企業の給与制度と求人の給与レンジ

企業の等級制度や求人の給与レンジによって提示可能な金額は変わります。

求人票が500~750万円と幅がある場合、上限に近い金額は、より広い責任範囲を任せる前提で設定されています。賞与の算定方法や昇給のタイミングも確認しておくと、入社後の年収の伸び方まで見通せます。

3. 転職エージェントへ年収交渉を相談するタイミング

年収の希望は、以下の流れで共有するとスムーズです。
 

タイミング 伝える内容
初回面談 現在の年収・内訳、希望額の幅を伝える
応募前 求人の給与レンジと希望額の重なりを確認
選考中 現職での昇給・昇格、面接で判明した業務範囲の変化があれば共有
内定条件の提示後 提示額に対する希望と根拠を伝え、最終調整へ

希望額が固まっていない段階でも相談可能です。現在の年収と生活に必要な金額、希望水準を伝えれば、キャリアコンサルタントが現実的な範囲を一緒に整理してくれます。

4. 転職エージェントへ年収交渉を依頼する伝え方と例文

年収交渉を依頼するときは、希望額、根拠となる経験、年収以外の条件を含めた優先順位の3点をそろえて伝えると、キャリアコンサルタントは企業への伝え方を組み立てやすくなります。

ここでは、初回面談、応募前、選考中、内定条件の提示後という4つの場面ごとに、伝え方と例文を紹介します。
 

4-1. 初回面談で希望年収を伝える例文

初回面談では、現在の年収の内訳と希望金額の幅、年収以外の希望条件の優先順位をセットで伝えるのがおすすめです。伝えた内容が、紹介を受ける求人の選定にそのまま反映されるためです。

希望額は幅で伝えると、企業の給与レンジと照らし合わせやすくなります。あわせて、担当領域・勤務地・働き方のうち何を優先したいかを添えれば、相談が進みやすくなります。

現在の年収は額面で600万円、内訳は基本給が480万円と年2回の賞与120万円です。次の職場では650~700万円を希望しています。デジタル広告の運用を5年担当し、直近は年間予算1億2000万円の案件で、3人のチームのマネジメントも兼任しました。年収と同じくらい、運用に加えて戦略の立案から関われる環境かどうかを重視しています。

 

4-2. 応募前に求人の給与条件を確認する例文

応募前の段階では、求人票の給与レンジがどのような経験や等級に対応するかを確認しておくと、応募判断がしやすくなります。金額の幅は、募集ポジションの責任範囲の広さを反映しているためです。

確認したい項目は下記の4点です。

・上限に近い金額が提示される条件
・賞与の算定方法
・固定残業代の有無
・昇給の時期

キャリアコンサルタントは企業と直接やり取りしているため、求人票に書かれていない情報まで確認できます。

ご紹介いただいた求人について、応募前に給与条件を確認させてください。求人票には年収500~750万円とありますが、上限に近い金額が提示されるのは、どのような経験を持つ方でしょうか。また、記載の年収に賞与や固定残業代が含まれるかどうかも、あわせて教えていただけますと助かります。

 

4-3. 選考中に希望年収をあらためて共有する例文

選考の途中で状況が変わった場合は、変化した事実と希望額をセットで共有しましょう。新しい情報が加わるほど、キャリアコンサルタントは企業への説明を更新しやすくなります。

共有したい内容は次の通りです。
・現職での昇給・昇格
・他社から提示された金額
・面接で判明した業務範囲の広がり


希望額を伝える際は、「その業務を担当する前提で希望額を見直したい」という形にすると、企業も検討しやすくなります。

一次面接で伺った業務範囲について、ご相談させてください。求人票に記載されていた運用業務に加えて、チームのマネジメントや予算管理まで担当する想定と伺いました。その範囲を担う前提であれば、希望年収を700万円でご調整いただけますと幸いです。前職では同規模のチームを担当し、四半期ごとの予算配分も任されておりました。

 

4-4. 内定条件の提示後に交渉を相談する例文

内定条件が提示された後は、提示への謝意、調整を希望する金額、その根拠を簡潔に伝えます。企業は回答期限を設けているため、早めに相談すると調整の時間を確保できます。

伝える内容は次の3点です。

・希望額とその根拠
・入社日や役割を含めた優先順位
・金額調整が難しい場合でも入社意思があること

内定のご連絡をありがとうございます。提示いただいた年収620万円について、1点ご相談させてください。現職の年収は額面600万円で、賞与の支給実績を含めると約640万円になります。入社後は新規クライアントへの提案業務も担当する想定と伺いましたので、その範囲を踏まえ、年収660万円でご検討いただくことは可能でしょうか。金額の調整が難しい場合も、入社の意思に変わりはありません。

5. 転職エージェントを通じて年収交渉を進めるポイント

年収交渉は、伝える内容と裏づけの整え方によって進み方が変わります。ここでは、希望額の伝え方から実績の示し方、条件全体の確認まで、5つのポイントに分けて解説します。
 

5-1. 希望年収は選考を通じて一貫して伝える

希望年収は、初回面談から内定条件の提示まで一貫して伝えると調整が進みやすくなります。推薦時に伝えた金額と、内定後の希望額が一致しているほど、企業は社内で検討を進めやすくなるためです。

希望額を見直したい場合は、変更理由と新しい金額をキャリアコンサルタントへ先に共有し、企業への伝え方を相談しましょう。現職での昇給や、選考で判明した役割の広がりなどの事実があれば、選考途中でも見直しの根拠となります。
 

5-2. 希望額は入社後に貢献できる業務を根拠にする

希望額の根拠は、入社後に担当できる業務で示すと企業に伝わりやすくなります。企業は「入社後にどの業務を任せられるか」を踏まえて提示額を決めるためです。

例えば次のように、入社後の貢献イメージを時間軸で示す方法があります。
・初年度は既存クライアントの運用改善を担当
・2年目から新規提案にも加わる

こうした「入社後にできること」を示したうえで、その根拠として、求人票の業務内容と自分の経験が重なる点を3つほど挙げると説得力が増します。
 

5-3. 職務経歴書とポートフォリオで実績を裏づける

希望額の根拠は、職務経歴書とポートフォリオで裏づけると企業に伝わります。実績が具体的に書かれているほど、企業は提示額を検討しやすくなります。

職務経歴書
・案件規模
・役割
・成果(数値があればなお良い)

ポートフォリオ
・担当工程
・体制の人数
・使用ツール
・公開後の数値変化

案件ごとに情報を整理しておくと、担当範囲が明確に伝わります。
 

5-4. 基本給・賞与・手当を含む条件全体を確認する

提示された条件は、基本給・賞与・各種手当を含めた「総額」で確認しましょう。年収が同じでも、内訳によって毎月の支給額や賞与の変動幅が変わるためです。

確認したい項目は下記の5点です。

・基本給の月額
・賞与の算定方法と支給実績
・固定残業代の時間数
・住宅手当・役職手当の有無
・昇給の時期

労働条件通知書などで内容を確認し、疑問があればキャリアコンサルタントを通じて企業へ問い合わせましょう。
 

5-5. 年収と仕事内容・役割・働き方を合わせて判断する

最終的な判断は、年収だけでなく仕事内容・役割・働き方を並べて行うと納得感が高まります。転職で得られる価値は金額だけでなく、担当領域の広がりや裁量、働き方にも表れるためです。

例えば提示額が希望に少し届かなくても、戦略立案から関われる、裁量のある予算規模を任される、リモートワークが可能といった条件が加われば、キャリアの選択肢は広がります。迷う場合は、優先したい条件を3つに絞り、キャリアコンサルタントと一緒に比較しましょう。

まとめ

転職エージェントには、年収交渉の相談も依頼できます。希望額は、現在の年収の内訳と、入社後にどの業務で貢献できるかをそろえて伝えることで、企業も検討を進めやすくなります。初回面談で希望を共有し、選考の節目ごとに事実を更新しながら、内定条件の提示後に具体的な調整を依頼する流れで進めましょう。

マスメディアンは、宣伝会議グループのマーケティング・クリエイティブ職に特化した転職エージェントです。キャリアの棚卸しや職務経歴書とポートフォリオのブラッシュアップ、内定後の条件交渉などをご支援いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

執筆・編集

マスメディアン編集部
マーケティング・クリエイティブ領域に特化した転職支援サービス「マスメディアン」の編集チームです。業界・職種に精通したキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーへの取材、企業の採用情報、公的機関や各種調査データなど、信頼できる情報をもとに記事を制作・監修しています。求職者が正しい情報をもとに納得のいくキャリア選択ができるよう、正確性・客観性・実用性を重視したコンテンツをお届けします。(厚生労働大臣許可番号:人材紹介 13-ユ-040475)

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