クリエイティブの力で北陸エリアの住まい総合カンパニーを目指す─株式会社さくらホーム
(2020年08月05日掲載)
石川を本拠地とする北陸有数の不動産会社・株式会社さくらホーム。同社のマーケティング・クリエイティブの役割を担う経営企画課は、マーケティング・販促活動の推進と内製化のため、経営陣の肝いりで新設された部署です。設立から4年が経過した現在、さらなる部門の強化を目指し、クリエイティブ職種の人材を募集しています。今後の展望について、経営企画課 課長の上妻さんにお話を伺いました。(マスメディアン編集部)
──はじめに、さくらホームについて教えてください。
さくらホームは、不動産仲介売買で北陸トップクラスの不動産会社です。さくらホームグループとしては、賃貸仲介、住宅の設計・建築・リフォーム、フィットネスクラブのフランチャイズと多岐にわたる事業を展開しています。北陸三県にしっかりと根ざした住まいの総合カンパニーを目指しています。
──上妻さんのこれまでのご経歴を教えてください。
実は、私自身は金沢には縁もゆかりもありませんでした。出身は関東で、大学も東京でした。大学卒業後は新卒でソフトバンクに入社し、法人営業として、コスト削減や業務効率化、売上向上といった顧客の目的に合わせてシステムやネットワーク導入などを提案していました。転居と転職のきっかけは、金沢出身の妻との結婚です。ソフトバンクに留まって転勤するという選択肢もありましたが、同じ仕事を続けるよりも、なにか新しいことがしたいと思い、転職を選びました。当時、さくらホームは経営企画課を立ち上げようとしているタイミングでした。企画職にはもともと興味がありましたし、新規事業立ち上げにも挑戦してみたいと思ったので、さくらホームへの入社を決めました。
──経営企画課は新設の部署だったのですね。立ち上げの意図は何でしょうか?
事業拡充に伴い、会社の規模が大きくなるなかで、企画専門の部署が必要になってきたためです。不動産会社にありがちな課題なのですが、案件の獲得には個々の営業担当の力によるものが大きく、会社として、マーケティングや販促活動が効率的にできていませんでした。その点に経営陣が問題意識を強く持っていたため、計画的な販促・マーケティング活動を牽引する専門の部署を立ち上げたという経緯です。そのため、現在も経営企画課は経営陣と非常に近い位置で、グループ全体の販促活動を企画、実施しています。
──経営企画課はどのような役割を担っているのですか?
経営企画課の役割としては、「業務効率化」「集客向上」の2つの柱があります。いわゆる経営企画というより、システム管理部とマーケティング部が一緒になっている組織が近いです。経営企画課のなかでマーケティングを担当している社員は7名います。ほとんど全員が中途で採用した業務経験者で、それぞれに専門性を発揮してもらっています。ただ指示されたものをつくるのではなく、企画も兼務し、各種施策の立案からクリエイティブ制作まで担当しています。具体的な業務としては、まず、自社サイトの制作と更新。デザインとコーディングのほか、動画を含む各種コンテンツを制作します。SNSは運用方法を企画し、投稿しています。SEO対策や、Web広告の運用も社内で行います。紙媒体のデザインや、デザインの監修を担当するスタッフもいます。
──マーケティング担当の皆さんのミッションについて詳しく教えてください。
主要なミッションは、販促、営業支援、ブランディングの3つです。制作物としては、不動産や物件の紹介のコンテンツ、物件や設備の説明のため営業担当が使用するツール、新商品のブランディングツールなどです。マーケティング・販促戦略の設計やゴールの設定は基本的に部署内で協議して決めますが、具体的な施策やコンテンツの内容は各担当者に考えてもらっています。担当者のほうが私や経営陣よりも経験豊富なので、餅は餅屋だと思っています。
──クリエイティブを内製しているのはなぜですか?
自分たちが思い描いているものをつくるには、外注してディレクションするよりも、自分たちで形にしていったほうが早く、かつ理想に近いものがつくれると思っているからです。もちろん人手不足で外注することもありますが、主導権はこちらで握れるようにノウハウをためています。今回の募集の目的も内製化を進めることです。職種としてはWebデザイナーとWebディレクター、映像制作担当を募集しています。Webデザイナー、ディレクターの方には、まずはWebサイトのコンテンツ拡充やUX向上施策をお任せしますが、ゆくゆくは個人のご興味やスキルに応じ、業務内容や制作物の幅を広げていただきたいと思っています。また、映像制作担当に関しては、物件紹介動画やWeb動画の撮影、編集をお願いしたいと思っています。
──さらにコンテンツを強化していく方針なのですね。詳しく教えてください。
直近の目標は、コンテンツのリッチ化とクオリティの向上です。若年層を中心に、インターネットでの情報収集に慣れたお客さまも多くいらっしゃいます。情報が溢れているなかで信頼を勝ち取るためには質の高いコンテンツを提供する必要があります。なかでも映像コンテンツは情報伝達力が高い媒体だと思っているので、今後、特に注力したいと思っています。
──Web施策を特に強化していく方針でしょうか。
販促費用の比重は、紙媒体からWebへ変化しています。Web広告に関してはどこまで投入したらリターンがあるのか、今まさに手探りですね。現状は個別の施策ごとのKPIは設定していますが、部門としての数値目標は立てられていません。その点もいま、調整を進めているところです。
──業務効率化も経営企画課のミッションとのことですが、働き方についてはどのような状況ですか?
残業時間を削減するための対策を徹底的に講じています。その甲斐あって、2020年の月間での平均残業時間は4~5時間です。去年と比べて半減しました。具体的な施策としては、残業時間のデータを全社、部署ごと、個人ごとで可視化しています。また、19時になったらパソコンは強制シャットダウンしますし、日報を送った時間とシャットダウンした時間が15分以上空いていれば指摘が入ります。働き方改革推進には、私のソフトバンク時代の業務効率化の経験や知識が存分に活かされています(笑)。
また、新型コロナウイルス対策として在宅勤務を始めました。現在も週3日は在宅勤務を実施し、社内外ともに会議はオンラインで行っています。リモートワークは今後も継続する予定です。ただ、在宅勤務は自律して動けることが前提なので、新しく入社いただく方には、ある程度業務が回せるようになるまでは出社いただくなど、柔軟に対応していく必要があると思います。私としては、部門内では差をつけず、全員が在宅勤務できるように環境を整えていきたいですね。
──最後に、読者へのメッセージをお願いします。
経営企画部での仕事のやりがいは、経営陣と一緒になって、会社にとって本当に必要な施策や制作物を実現させられる点です。自分の成果がダイレクトに会社の業績に影響すること、仕組みやルールをゼロから考えられること、経営陣のIT投資意欲が高く、新しいITサービス・システムなどを使う機会が多いことも魅力だと思います。目的に応じて自分で手段を選び、実行できる会社なので、自分で考えて仕事を進めたい方であれば、楽しく仕事ができると思いますし、そういう方とぜひ一緒に働きたいですね。
──経営層と近い立ち位置でクリエイターとして専門性や価値を発揮できる部署なのですね。残業時間削減の施策にも現れていますが、上層部が会社の改革に積極的である点もさくらホームさんの魅力だと感じました。本日はお話いただきありがとうございました。
※2020年6月に取材した内容を掲載しています。
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