【北陸特集】他業種からの転職でも活躍できる。必要なのは「こだわり」と「熱量」。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
北陸特集 企業特集 Uターン Iターン

北陸新幹線開業後に金沢へUターンすると決めた時、元々広告業界志望ではなかった江指(えざし)さんが業界大手のジェイアール東日本企画へ入社するに至った経緯を語っていただきました。また、北陸営業所所長の藤田さんは、北陸への「ファンづくり」はここから7年間が勝負だと語りました。北陸という地域で、ジェイアール東日本企画は一体どんな存在感を放つのか。お二人に話を伺いました。
 (マスメディアン編集部)

 

Uターンのきっかけは北陸新幹線

株式会社ジェイアール東日本企画
営業
江指有紀氏

――江指さんは静岡から石川へのUターン転職ということですが、もともと静岡ではどんな仕事をされていたのでしょうか?
江指:わたしは、石川出身なのですが、静岡の大学に進学し、そのまま就職しました。静岡ではカフェのマネージャーをしていました。そこのカフェは、イベントスペースとしても開放していて、お店を使ったイベントの企画や運営にも携わっていました。
 
――今回石川へUターンしようと思ったきっかけは何でしたか?
江指:もともといつかは戻りたいと思っていました。でも大きなきっかけは北陸新幹線の開業です。地元に戻るのであれば、イベントの企画・運営の経験を活かした仕事をしたいと思っていたのですが、当初石川県内ではチャレンジできる職種が限られていました。でも新幹線が開業してからは首都圏からいろいろな企業が県内に進出してきて、チャレンジできる職種が一気に広がり、キャリアのステップアップもしたいと思っていた時期だったので、このタイミングで戻ろうと決めました。
 
――未経験からなぜ広告業界に入ろうと思われたんでしょうか?
江指:イベント企画や運営の経験を活かせるところという条件で探していて見つけたのがジェイアール東日本企画だったので、広告業界というくくりで探していたわけではないですね。他は全く別の業界ばかり受けていました。
 
――ジェイアール東日本企画に惹かれた理由はどういうところでしょうか?
江指:一番は求人情報の中にあった「地域創生」のワードです。自治体自らが行っているイメージしかなかったので、「広告会社がどう地域創生に関わるのか?」という疑問が真っ先に浮かびました。面接で、詳しく説明いただいたところ、JR東日本グループとしての重要な使命は「地域に生きる」「地域の発展に貢献すること」の2つで、北陸営業所は東日本・北陸エリアの「地方創生」と「地域活性化」に向けて、JR東日本グループだからこそできる「まちづくり」や「地域産業活性化」、「観光振興」に積極的に取り組んでいます。より多くの観光客を継続的に北陸地域に呼び込むには、訪れる方が魅力に感じるような、観光資源を地域と共に創ることがなによりも重要で、そのため地域にとけ込み、信頼を得た上で自治体をはじめとしたクライアントへ提案をしていることが良くわかりました。提案の内容は、観光開発サポートや流動創出のためのコンサルティング、といったような根本に関わるような仕事から、観光PRサポート、マーケティング、地域産品の開発・改良支援・販路開拓支援から販促PR活動まで、多岐に渡った壮大な仕事をしていることもわかりました。話を伺って、ようやくジェイアール東日本企画での仕事が「地方創生」に直結する仕事だと納得がいきました。話を聞けば聞くほど、私もここで新しいことにチャレンジしたいという思いが強くなり、入社を決めました。
 

JR東日本ならではの切り口で提案する

――入社して、実際に地域創生に関わる仕事は経験されましたか?
江指:東北地方から石川県への誘客キャンペーンの企画進行に携わらせていただきました。実は面白いデータがあるんですよ。仙台から金沢に来ている観光客が予想以上に多いということがわかりました。
 
藤田: 仙台在住の方は、大宮で乗り換えて、金沢へいらっしゃるのですが、新幹線開業で距離が縮まり、移動時間が大幅に短縮されたことで、金沢に訪れる方が増えました。さらに、実際訪れた方からの評判が口コミなどでも広がっていったようで、相乗効果が生まれました。調査の結果、仙台と石川の武家文化・城下町文化という共通の土地柄から、仙台の方が金沢に親しみをもってくれたということもわかりました。そこに着目して去年、石川県に対して、仙台から石川への誘客強化を図りましょうということを提案し、今年も引き続きその仕事を担当させていただいています。
 
 
――これはJR東日本を親会社にもつ御社ならではの切り口ですね。その仕事の中で、江指さんはどのような立ち位置で仕事をされているのでしょうか?
江指:そうですね。私は営業として全体の進行を管理しています。広告主(クライアント)である企業や自治体と直接やり取りをしながら、デザイナーやプランナー、プロモーションの各方面に、クライアントの意向を伝え、ディレクションしていきます。月に10本、20本の案件を抱えながらで大変ではありますが、クライアントの喜び、その先の消費者の喜びも直に味わうことができるので、とてもやりがいを感じています。
 
 
――なるほど。江指さんは別の業界から転職されてますが、最初からこのディレクションする側の立ち位置にプレッシャーは感じなかったんでしょうか?
江指:もちろん多少はありますが、前職でも全体を見て指示を出す、といったディレクション経験があったので、抵抗はなかったです。もちろん前職とは比べ物にならない大規模な案件を手がけているので、やることは多いです。大変ですが、わからないことがあれば、先輩に相談すれば助けてもらえる体制が整っています。北陸営業所はもちろん、恵比寿本社、ひいては親会社であるJR東日本、またJR東日本グループ各社の方々に助けていただきながら成長していける環境で働かせてもらえています。

何かにかける熱意がある人間が集まっている

株式会社ジェイアール東日本企画
営業本部 北陸営業所所長
藤田訓氏

――藤田さんも、江指さんの前職でのディレクション経験を評価して採用されたのでしょうか?
藤田:そうですね。ディレクションができるというのは決め手のひとつでしたが、それ以上に、何かにかける熱量がある人だと感じたからです。うちのメンバーは全員熱量が高いんです。たぶん平均体温が37度くらいあるんじゃないでしょうか(笑)。
 
――37度!すごいですね(笑)。
藤田: 例えば「釣りが趣味で、石川県で穫れる魚を全部言えます。」とか、「北陸3県の酒蔵と鮨屋は全て制覇して違いを言えます。」というようなマニアックな面を持っていたり、「毎晩違う人と飲みに行って独自のネットワークを持ってます。」というようなアグレッシブな面を持っていたり。うちにはそういう何かにかける熱意がある人達が集まっていますよ。
 
――北陸営業所には別業界から転職された方が江指さん以外にもいらっしゃるんでしょうか?
藤田:そうですね。元々政治家の秘書だったり、観光系の仕事をしていたり、業界経験を重視して採用しているわけではないですね。
 
――江指さんの場合はどのような熱量が響いたんでしょう?
江指:私の場合は、トライアル・アンド・エラーの精神じゃないかなと思います。課題解決のゴールを目指して、ひとつのお題に対してすごくしつこく深掘りするんです。
 
――課題解決力が求められているというのは今広告業界全体で言われていますよね。そこがマッチしたということでしょうか。
藤田:そうですね。20代で、自分のこだわりを持って仕事ができるというのは、広告業界で仕事をする上での彼女の武器だと思います。後はコミュニケーション能力の高さと気付きの能力かな。それさえあれば後は勉強していけると思うので。

北陸への「ファンづくり」は、ここから7年間が勝負

――北陸の中で他の広告会社と比べて、ジェイアール東日本企画の特徴というとどういうところでしょうか?
藤田:そうですね。現在、北陸営業所での業務の多くは、首都圏・東北エリアからの誘客のための観光創造に関するプロモーションです。実際に北陸地域の各地に行っていろいろな体験をする機会が多いです。自分で体験して初めて新しい魅力を発見することも多いですし、体感しないと、これがこの地域の魅力なんです、とは言い切れないですから。また、江指のような地元出身者と、私のように東京から来ているよそ者とでは、その地域の魅力を感じる部分も違うので、その視点をすり合わせて新しい発見や発想が生まれるのも面白いですよ。
 
――ジェイアール東日本企画は東日本の各地域に拠点がありますが、北陸という地域の特徴はどういうところだとお考えですか?
藤田:北陸は京都などと違って、北陸新幹線開業に伴って急激に観光客が増えたので、まだ観光都市としては未熟だと思っています。だから弊社のように、首都圏に強固なネットワークを持っていたり、最大の強みであるJR東日本グループのもつ資産や情報を持っていたりということでさまざまな自治体に信頼していただいています。仕事になるかわからない相談の段階から、声をかけてもらえるポジションを得ていることが大きいです。
江指:特産品の開発も企画の段階から関わることができるので、すごく面白いですね。
 
――ジェイアール東日本企画、北陸営業所として今後の展望はいかがでしょう?
藤田:はい。実は北陸の魅力を伝え、来訪される方々のリピーターを造り上げるには、ここから7年間が勝負だと考えています。2020年の東京五輪を控え、その3年後の2023年には北陸新幹線の福井県敦賀延伸があります。インバウンドや、首都圏・東北エリアからの観光客が増加する時期を控えています。人が多く訪れる機会に恵まれているこの7年の間に、北陸各自治体の魅力を磨き上げ、大げさではなく「日本一行きたくなる地域」となるように、中心となって動ける存在になっていきたいと考えています。
 
――「日本一行きたくなる地域を目指す」とは具体的にどういうことですか?
藤田:北陸ならではの他のどの地域にも負けない強みをひとつ固めるという感じでしょうか。例えばこれまで首都圏・東北エリアから行きたくても行きにくかった北陸に、新幹線を利用した利便性や、どうしても行きたくなる魅力の発掘と深堀りだと考えます。そして大切なのは「ファンづくり」だとも考えます。地元との交流や、文化・歴史への深い理解、納得などを通じて「感動」してもらうとリピーターになります。首都圏や海外の方々が求めている、訪れたくなる理由を自治体と連携してつくっていきたい。ジェイアール東日本企画北陸営業所としてはその7年のロードマップをつくっています。
 
――北陸営業所自体も大きくしていくご予定なのでしょうか?
藤田:はい。地元の有力企業と自治体のコラボなどもやっていければと思っていますので、そのためにも営業所の規模は今の3倍くらいに増やしたいと思っています。
 
――ありがとうございます。最後に、江指さんの今後の展望はいかがでしょう。
江指:藤田が言ったように、7年の間に弊社が北陸での首都圏・東北エリア・インバウンドの入り口、相談窓口となるポジションになれるよう、自治体をはじめとしたクライアントとより綿密なコミュニケーションを心がけていきたいです。まだまだ未熟で先輩方に頼ることが多いですが、今後より多く経験を積んで、自分の仕事はこれです!と胸を張って、誇れる仕事をひとつでも多くつくっていきたいと思います。
 
――本日はありがとうございました!


※2017年5月に取材した内容を掲載しています。