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頼られるのには理由がある。「御用聞き」ではなく、「相談される存在」に ──株式会社インサイト・ディレクション

企業特集

不動産・ハウジング業界に特化し、ライフスタイル関連の広告制作を行うインサイト・ディレクション。特徴のひとつとして、完成前の高額な商品(建物)を扱っていることが挙げられます。商品が完成前であるため、消費者は想像で購入を判断しなければなりません。それをクリエイティブで手助けする同社の仕事はとても重要です。そのため、仕事を獲得していくためにはクライアントから信頼される「相談役」にならなければならないと代表取締役の井上裕一郎さんは話します。同社の理想とする「相談役」とはどのようなものなのか。お話を伺いました(マスメディアン編集部)。

株式会社インサイト・ディレクション
代表取締役
井上裕一郎さん

──まず、貴社について教えていただけますか。
住宅関連の広告に強みを持つ制作会社です。分譲マンションやハウスメーカーの広告を中心に手がけています。前身の会社から数えて46年間続く、業界の中では老舗の会社です。

──具体的にどのような広告制作をされているのでしょうか。
商品企画からコンセプト立案、プロモーションのトータルプロデュースを行っています。特に、パンフレットや折込チラシ、新聞広告、DMなどの広告制作が中心となっています。

──業界の特徴はあるのでしょうか。
一般的な商材であれば、すでに出来上がった商品を広告していくということになります。しかし、不動産の場合、まだ出来上がっていない状態から扱うことになります。そのため、商品企画的なところまで関わることができるのは大きな特徴のひとつです。また、消費者はマンションそのものを買うというより、周囲の街も含めて判断する場合が多いと思います。そのため、地域やまちづくりなどに及ぶ施策も行っています。その結果として街の評価が変わったり、インタビューなどを通して住んでいる人の幸福感をヒアリングできたりと、ダイレクトにやりがいを感じられる仕事だと思います。

──実際に街の評価が高まった事例はあるのでしょうか。
さいたま新都心は変わりましたね。街開きしていない場所に建つ大規模マンションの案件です。私たちは「Be Happy」というコンセプトをつくり、各種施策を展開していったのですが、その結果、さいたま新都心が便利なだけではなく、住んでいることで幸福を感じられるような「いい街」のイメージに変わりました。

──コンセプトも貴社がつくられたのですか。
つくりました。コンセプトのような街づくりの根幹からコピーワークを求められることも多いです。

不動産は高額な商品ですし、一生に一度買うかどうかというものです。そのため、当然お客さまも慎重になりますし、購入にも非常に勇気がいると思います。そのため街全体のブランディングから手がけていくことが私たちの仕事です。

──とても重要な役割を担っているのですね。ちなみにこういった案件はどのように獲得しているのですか。
案件獲得のルートは、大きく分けてクライアントから受注する場合とコンペに参加して獲得する場合の2つがあります。

コンペの際は私たちがディレクターの役割を担い、外部のマーケターやプランナーとチームになって提案していきます。

──案件に対して社内ではどのように対応しているのでしょう。
プロジェクトごとに社内でチームを組んで対応しています。デザイナーも企画の最初の段階から入っていきます。アイデアはディレクターもデザイナーも出し合います。それをプレゼンしたり、企画書にまとめていったりするのはディレクターの仕事のひとつなのですが、小さい仕事であればデザイナーも企画書を書いて提案していきます。

──ちなみに案件はどのぐらい具体的な形で依頼されるのでしょうか? 
広告予算だけ決まっていて、ターゲットやプロモーション戦略などは決まっていない状態でご依頼いただく場合が多いですね。それに対して、決められた予算内でどのようなプロモーションをしていくかということを提案しています。さきほどもお話したように、我々が企画の骨子のディレクションをしていくことになります。クリエイターにはそんなディレクターを目指して欲しいですね。


──井上さんが考えるディレクターというのはどのような人になるのでしょう。
「相談役」というのが理想像ですね。新人が入ってきたときに、いつも「御用聞きになるな、相談役になりなさい」と言っています。なんでも聞きますよ、というのではなく、言うべきときはちゃんと言う。だからこそ、この人に頼みたいと思われる立場になるわけです。一概に相談に乗るといっても、大きなレベルの違いがありますから。

またそのような相談役になることで、広告戦略のみならず、全体的な戦略を描く部分までご相談をいただけることも増えます。

──一番最初の部分から頼られる立場をディレクターと言うのですね。
そうですね。いま、私自身はその状態に近づけていると感じています。仕事を指名でいただけたり、大きい案件であれば必ずコンペに呼ばれたりと、新しく入る方にもクライアントとそういう関係になってもらいたいと思います。

──そのためにはどのようなことが必要だと思いますか。
クライアントのために親身になるホスピタリティ性と毎回プラスアルファで1個提案しようとする積極性だと思います。お客さまが「これでいい」と言うからおしまいではなく、本当にクライアントのためになることを粘って1個でも提案していけるのが「相談役」ではないでしょうか。

──貴社とクライアントとの関係性について改めて理解することができました。本当にクライアントから頼りにされる人物を目指すということなのですね。本日はお話ありがとうございました。

※2019年10月に取材した内容を掲載しています。