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ファンコミュニティは「生き物」。パイオニア企業の考えるこれからのマーケティングとコミュニケーション─クオン株式会社

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クオンは東京都港区に本社を置く、ファンコミュニティクラウド事業のパイオニア企業です。オンライン・コミュニティモール「Beach®」を開発。1996年の創業以来、近年のブームに繋がるコミュニティ運営の礎を、4半世紀以上にわたり築いてきました。2020年には同社のコミュニティ導入企業数は累積200社を突破し、運営するファンコミュニティモール「“絆”のコミュニティ」には60以上の企業・団体、200万人以上の生活者が集まっています。クオンのファンコミュニティの魅力とは。コミュニティマネージャーの佐田砂絵さん、コンサルタントの山下竜司さん、セールスの木曽澪さんの3名に仕事内容ややりがいを伺いました。(マスメディアン編集部)

──まずは、ご経歴と入社理由を教えてください。
佐田:大学院で機械システム工学を専攻し、システム開発職を経験したのち、転職したマーケティング会社でコミュニティ運営に携わりました。その後、独立して活動するなかで、業務委託でクオン(当時の社名はエイベック研究所)とご一緒するようになったんです。4年ほどリサーチャーとしてオンライングループインタビューを中心に担当しましたが、コミュニティ運営に深く携わりたいと思うようになり、2017年4月に入社。現在までコミュニティマネージャーを担当しています。

コミュニティエクスペリエンスデザイン部 運営二課 課長 佐田砂絵さん

山下:大学卒業後、大手複合機メーカーに入社して、半導体部品や電子部品の調達を担当していました。調達にあたって市場の影響などを見るなかで、マーケティングに携わりたいと興味が湧き、2023年4月にクオンにコンサルタントとして入社。ファンコミュニティについては全く知りませんでしたが、生活者の声に触れられることに惹かれて、入社を決めました。

カスタマーサクセス二部 コンサルティング一課 上級社員 山下竜司さん

木曽:芸術大学の音楽学部を卒業し、2019年4月に新卒入社しセールスを担当しています。就職活動中、誰かの好きを人に伝える仕事に携わりたいと思い、マーケティングやPRに興味を持ち、クオンと出会いました。当時は現在のようにファンコミュニティと名のつくサービスは他になく、面接を受けた企業の中で事業内容が一番よくわからなかったものの、逆に大きな可能性やパワーを感じて入社をしました。

カスタマーサクセス一部 営業三課 上級社員 木曽澪さん

──クオンの事業内容を教えてください。
山下:ファンコミュニティの構築・運営・コンサルティングを行っています。ファンコミュニティとは、さまざまな企業や自治体と生活者が双方向につながる場のこと。オンライン上に構築した場に、ある商品・ブランドのファンが集まり、参加している企業や自治体と生活者とが、または生活者同士でコミュニケーションを取ることができます。

コミュニティでの活動を通して生活者のロイヤルティが醸成される、つまりファンが育つのですが、コミュニティに蓄積された膨大なアクションデータを、国際特許を取得している独自のデータサイエンス技術を用いて分析することで、生活者が「なぜファンになったのか」というメカニズムを解明できます。そこで得られた示唆を基に、広告などのコミュニケーション施策やマーケティング活動、商品開発などのあらゆる企業活動に貢献するためのコンサルティングまで、ワンストップで提供しています。

佐田:クライアントの多くは、市場調査や広告によるコミュニケーションではわかりきらない、生活者の「本音」を求めていらっしゃいます。そのため、ファンコミュニティには、他のマーケティング手法では見えなかった生活者の「本音」を期待されます。それが聞けるように、ユーザーが自発的に発言・会話がしやすい、温かく楽しい場を整えるのも私たちの仕事です。

コミュニティが育っていくと、いち商品やいちブランドに留まらず、企業自体を応援する生活者も生まれます。従来の企業と生活者のコミュニケーションを拡張させ、新たな関係を紡げるのがファンコミュニティなんです。

──クオンのファンコミュニティの強みを教えてください。
木曽:大きな強みは2つあります。1つは「コミュニティが活性し、ファンが育つ」こと。元々ブランドのファンではなかった生活者も、コミュニティで活動するなかで関心や共感が生まれ、態度変容が起きていきます。具体的には、商品のプレゼントキャンペーンなどからコミュニティに参加してもらい、他の参加者と交流するなかで、商品の使い方を教え合ったり、良さを共有したりして楽しんでもらう。そこで生活者のファン化が起き、ひいてはLTV向上にもつながります。

これができるのは、クオンにはコミュニティ活性に関する膨大なノウハウやメソッドがあるから。最近は自社でコミュニティを構築し、運用にチャレンジしている企業も出てきていますが、コミュニティの活性に苦戦することが多いようです。どんな商材でも再現性をもってコミュニティを活性させられることが、クオンの強みです。

2つ目は先ほども申し上げた「ファン化の理由を解明し、事業に活用する」ことです。コミュニティがうまく活性しても、それだけでは「だから何?」となってしまうことも少なくありません。コミュニティ運営の成果を市場全体にレバレッジさせることで、生活者との「共創」が実現します。

──どういったクライアントが多いですか?
木曽:クライアントはメーカー、金融、メディア、自治体、官公庁、スポーツチームなど、業界を問わずいらっしゃいます。最近は市場の注目も高いため、導入数が増えていますね。さらに、クオンのプラットフォームはモール構造になっているため、企業間でのコラボレーションも可能です。さまざまな組織と生活者がお互いにつながり合うことで面白い化学反応が起こることもあります。

また、大手総合広告会社と協業することもあります。その場合、コミュニティで得たファクトを基に、広告会社と一緒に総合コミュニケーションを考え、提案します。

コミュニティを運営して最初の1年ほどは「ファンとつながれている」「直接声を聞ける」といった、「あたたかい」場所ができて盛り上がっている状態を目指しますが、中長期的な取り組みとしては事業全体への貢献が成果として求められます。態度変容の要因を明らかにし、必要な場合には他社とも協力することで、事業戦略をはじめ、プロモーションや商品展開など、多岐にわたる領域に活かせるようにします。

──企業によってターゲットもさまざまだと思いますが、どうやってユーザーを楽しませるコミュニティを設計するのでしょうか?
佐田:スムーズなコミュニケーションが取れる設計を意識しています。日々の家族や友人との会話と一緒で、曖昧な質問や答えにくい難しい質問があると、スムーズにいかず楽しくもなりません。

また、いち生活者としての自分の感覚をすごく大事にしていますね。コミュニティに参加しているのは、「分析の対象となるデータ」ではなく、感情や生活、それぞれの幸せがある「人」です。企画の発想や社内会議をする時は、数値ばかりを気にしてはいけない、生活者としての素の感覚を絶対に忘れちゃだめだと、常に言っています。

山下:実は私も「コミュニティにデータが集まる」と言ってしまい、指摘されたことがあります(笑)。

昔、初めてコミュニティを開始した頃は、今のように活発なコミュニティが当たり前ではなく、時間がかかって1人参加し、2人になりようやくコメントが書き込まれる……という状況だったそうです。パイオニアであるクオンだからこそ、コミュニティに参加してくださった一人ひとりの生活者を大切にする意識が今も根付いているんだと思います。

佐田:ちなみにクライアントと向き合っていくと、いつも運営側の私たちが最初に態度変容してしまっていますが(笑)、それも生活者の感覚を大切にしているがゆえかと思います。クライアントと本気で向き合って「良いところはどこだろう」「良さを伝えるにはどうしたらいいだろう」と考えていると、どんどんその会社のことが好きになってしまうんですよね。飲み物や食品、化粧品など、クライアントの商品を実際に使っている社員が多いです。

──実際にはどのような流れでお仕事をされますか?
木曽:最近は、企業からお問い合わせをいただいて商談がスタートすることが多いです。受注まではセールスが窓口となり、導入が決まったらコンサルタントに窓口を引き継ぎます。コミュニティの企画や運営は、企業や案件規模に応じて4~11名のチームを編成して対応します。コンサルタント、コミュニティマネージャー、ディレクター、デザイナー、データアナリストなど、それぞれ高い専門性を持ったメンバーが集まり、一丸となって取り組んでいきます。

──ポジションとやりがいをそれぞれ教えてください。
佐田:各コミュニティの戦略や設計などのほか、運営体制づくり、業務フロー整備、効率化、システム化など運営全般に携わっています。やりがいはたくさんありますが、やはり生活者の幸せを目にしたときです。想定もしなかった声が溢れてきたり、生活者同士のやりとりが生まれていたり、生活が変わっていったり。いろいろな幸せが生まれて、場が成長するのを見られると嬉しいです。また、生活者の声を届けた企業の方が驚いたり喜んでくれたり、自社サービスや商品に誇りを感じていらっしゃるのを拝見すると、企業と生活者のつながりを実感します。

山下:コンサルタントはクライアントと密に関わる立場ですが、最もやりがいを感じるのは、コミュニティの価値や可能性をクライアントが実感して、「もっといい場にするにはどうしたらいいか」と積極的になる瞬間ですね。

木曽:セールスのやりがいは、クライアントの未来を一緒に考えて、共につくっていく仕事であることですね。クライアントが自社の可能性に改めて気づいて、「生活者とつながる場を通して何をしよう」と前向きなベクトルが生まれてくると、我々もとてもワクワクしますし勇気づけられます。

──クオンへの応募を検討している方へのメッセージをお願いします。
山下:私がマーケティング業界未経験で入社したので、未経験の方へのメッセージをお伝えしたいのですが……、ぜひ未経験の方にも興味を持ってほしいです。クオンが募集人材に求める資質のなかに、「自分を『真っさら(Unlearned)』にできる適応能力」という言葉があります。私自身、前職の経験が活かされないということはなかったですが、ファンコミュニティという新しいものに向かう以上は、いかに0から積み上げていけるのかが大事です。研修もしっかりしているので、学びたい意欲のある方はチャレンジしてほしいです。

木曽:クオンには仲間を信じてチャレンジができる環境があります。それと、とにかく話し合って自分の考えを深めていき、そしてチームみんなで同じ方向を目指し全力で取り組む。ひたすらそれを繰り返している会社です。ここに自分も加わってみたい、挑戦してみたいという方が、輝いていけると思います。

佐田:クオンには1つのコミュニティを育て、活用するノウハウが豊富に溜まっています。今後は、複数のコミュニティのコラボレーションもどんどんやっていきたいですし、海外向けのコミュニティを立ち上げ、国境を越えて企業や生活者が交流する計画も進んでいます。

コミュニティという場は生き物です。その思いがけない変化も含めて、場づくりを楽しめる方をお待ちしています。

──ありがとうございました。

※2024年1月に取材した内容を掲載しています。

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