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【第2回】グループの成長エンジンを担うデータ分析─株式会社セブン&アイ・ホールディングス

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流通大手のセブン&アイ・ホールディングスは、「お客さまとの関係性を強化するためのCRM戦略」を掲げ、これまでグループ内で分散していた顧客情報を2018年に統合し、グループ共通ID「7iD(セブンアイディ)」のサービス提供を開始。2021年7月までに会員数は2000万人を突破しました。そして、来店者数1日約2240万人・グループ店舗数約2万2600店の強みを活かし、リアルとデジタルを掛け合わせた新時代のマーケティング戦略に注力しています。その一環として、社内にデータの可視化・分析を行う環境も整えました。今回、そのデータアナリティクスのポジションで中途採用をスタート。デジタルマーケティング部 オフィサーでありデータアナリティクスチームのリーダーを務める丸山敦央さんに、詳しい業務内容や取り扱うデータの特徴についてお伺いしました。(マスメディアン編集部)

──丸山さんのご経歴を教えてください。
1998年にセブン-イレブン・ジャパンに入社。直営店勤務などを経て、オペレーション・フィールド・カウンセラー(発注や品揃え、従業員の教育面など経営全般をさまざまな角度から加盟店にアドバイスをする店舗経営相談員)を担当しました。2006年にセブン&アイ・ホールディングスの情報システム本部に異動。実店舗での経験を活かし、セブン-イレブンの商品データや発注システムなどを担当していました。その後、7iDの前身となるパーソナルマーケティングプロジェクトに参画。2016年、デジタルマーケティング部内でのCRM推進部門の立ち上げを機に、同部署へ異動となりました。2019年に現在の立場に着任し、データアナリティクスチームのリーダーとしてマネジメントと実務を並行しています。

──デジタルマーケティング部は、どのような構成になっているのでしょうか。
セブン&アイグループ横断で、7iDを基軸としてオンライン・オフラインを融合した顧客体験の向上を目指す部署です。CRM推進を行うチームには約60名の社員が在籍しており、協力し合いながら、それぞれの分野で活躍しています。

デジタルマーケティング部 CRM推進 オフィサー 丸山敦央さん

──そのなかでデータアナリティクスはどのような役割を担っているのでしょうか?
私たちのミッションは、7iD会員のLTV(顧客生涯価値)をグループ全体で向上させることです。そのために、データ分析からさまざまな示唆を導き出しています。具体的な業務内容としては、日次・月次の7iD会員動向分析・報告を行いながら、複数のプロジェクトにも対応しています。全社的なプロジェクトの場合は年単位、個別の施策に関しては大きさによって2カ月~半年くらいの単位で関わっています。加えて、ひとつひとつの施策の結果を検証し、可視化したデータを関係各所に共有するのも私たちの重要な役目です。

例えば、お客さまの購買行動を分析するなかで、ロイヤルカスタマーに共通する特徴を見つけたりします。その得られた示唆を基にマーケティング担当者が施策の企画を立案し実行します。そして、実施した施策が効果的だったのか、検証・分析を行う、という流れでPDCAサイクルを回しています。ほかには経営層から依頼される案件もあります。最近では新型コロナウイルス感染症の影響でお客さまの購買行動がどのように変わったのかという分析テーマに取り組みました。

一連の業務のなかで特に力量が問われるのは、豊富なデータから結果を導き出すための着眼点と発想力です。どのような切り口で分析をするか、正確な仮説を立てられるか。“成功or失敗”というよりは、ハズレを繰り返しながら、少しずつ当たりやヒントを見つけていく感覚です。

──チームの構成も教えてください。
チームには現在11名が在籍しています。構成としては、グループの事業会社出身が4割、データ分析に携わってきた中途入社が6割くらいでしょうか。小売現場の経験がある人と、他社で分析実務の経験がある人。それぞれの強みをお互いに活かしながら業務を遂行しています。

セブン-イレブン担当、そごう・西武担当など、グループ各社毎に役割を分担していますが、1人の担当者が複数のテーマをマルチタスクで進めているので、かなり幅の広い業務範囲です。直近半年で、チーム合計およそ100件の分析案件をこなしています。毎日さまざまな業務が五月雨式に舞い込んでくるので、案件の大きさによって人数を調整しています。ただ多くの場合、業務は2人1組で、バックアップ体制を取っているので、安心して働ける環境です。

──どのようなデータを扱っているのでしょうか?
セブン&アイグループが保有しているさまざまなデータをオンライン・オフライン関係なく分析できる環境が整っています。店舗や商品のデータベースはもちろん、7iD会員の属性情報や購買履歴、通販サイトの閲覧履歴など、会員に関する情報はセキュアな環境に全て集約しています。またID-POSだけでなく、リアル店舗のPOSデータも総体として把握できる仕組みになっています。

その実現には、7iDが大きな役割を果たしています。2015年に「omni7」が立ち上がり、個別に存在していたグループ事業会社の通販サイトが1つにまとまりました。さらに2018年には、グループ共通の会員サービス「7iD」が誕生し、リアル店舗のお買い物データが集まるようになりました。そこで初めてリアルとネットのデータがつながったのですが、リアル店舗のデータが取れるようになったのは非常に大きいと思っています。これまでのPOSデータ分析では、レシートのデータを用いて、店舗や商品を軸とした集計、つまりどの店舗でどの商品が何個売れているかという分析が中心でした。7iDが立ち上がったことで、これまでの店舗軸・商品軸に加えて、お客さまを軸とした分析もできるようになったのです。お客さまを深く理解し、一人ひとりと対話ができる環境が整いました。

──データに特徴はありますか?
「鮮度」と「幅」と「精度」、3つの特徴があると考えています。

グループ事業会社の業態上、日常的なお買い物データが主となるため、セブン&アイグループのデータは鮮度が良いと思います。また、セブン&アイグループは、スーパーやコンビニ、百貨店、金融など多種多様な事業を展開しているため、幅広い業態のオンラインとオフライン両方のデータが集まっています。そして、昔からPOSデータの分析を行ってきた小売業ならではですが、グループ各社の基幹システムがしっかりしており、データの精度もかなり高いです。そのためデータのクレンジング業務に追われたりせず、分析に集中できる環境が整えられています。また過去のデータは一定期間毎にきちんと集計され、使いたいときに使える状態になっています。データ量が多い場合でも、集計にかかる時間を削減できる工夫も施されています。

──この仕事のやりがいは何だと思いますか。
7iDは、まだスタートして3年ほどの新事業です。その新しいサービスのデータを使って、これから何を生み出していくのか。会社として力を入れて取り組んでいる事業の一つでもあり、そのなかでデータ分析の役割は非常に大きいものです。メンバー全員やりがいを持って日々の業務に就いています。そのうえで、さらに私のやりがいとなっていることが大きく分けて3つあります。

1つ目は会社の意思決定に携われることです。自分が導き出したデータ分析の結果から何か新しいものが生まれたり、内外での大きな発表に用いられたりということもあります。デジタルマーケティング部には新しいビジネスの話が次々にもたらされるので、本当に飽きません。

そして、2つ目は施策の入口と出口に関われること。自分の分析結果をベースに立てた仮説施策の企画につながり、その結果を自分で検証できるので達成感もひとしおです。また業態が日常生活と密接に関係しているので、1つの施策から反応がきちんと得られるのもうれしいです。単価の小さな商品、例えば1個100円のおにぎりでも、店舗数や来客数が多いので大きな成果につながります。

最後に、自分の知らなかった業態のことを知ることができるのもやりがいにつながっています。グループの多種多様な事業会社の担当者とコミュニケーションを取りながらデータ分析をするので、好奇心を刺激されます。総じて楽しく、そしてやりがいを持って働ける仕事だと私は思っています。

──どのような人が向いていると思いますか。
ビッグデータを扱える、SQLの実践的なスキル保有者であることを前提に話を進めると、顧客データの分析経験がある方は業務に馴染むのも早いです。なかでもマーケティング施策の企画に携わった経験のある人だと、さらに望ましいと思います。ほかにはコミュニケーション能力も大事です。データ分析は専門的な領域なので、小売の現場に近いステークホルダーにもわかりやすく説明するスキルが求められます。

マインド面で大切なのは好奇心旺盛なことです。チームのメンバーは経歴もバラバラで、それぞれ持っているスキルも違う。そのためお互いにスキルを共有しながらチーム全体のレベルアップを図っています。相乗効果を狙って周りと知識を交換し、切磋琢磨しながら一緒に高みを目指せる方はチームメンバーとの相性もいいと思います。

──今後の展望をお聞かせください。
7iDのデータを中心として、さまざまなパターンのデータ分析を行い、データを起点とした世界初の取り組みを生み出していきたいです。それは新しいサービスかもしれないし、あるいはデータ分析の手法そのものだったりするかもしれません。お客さまがどのような思考を持って買い物をしているのか。そうした心の部分を可視化して購買動機を明らかにしていけば、新しいビジネスにつながると確信しています。グループの成長エンジンの役割を、データアナリティクスが担っていきたいです。

──最後に、応募を検討されている方に対してメッセージをお願いします。
データアナリティクスのメンバーを含め、デジタルマーケティング部は明るくて温和な社員が多いです。風通しも良く、チャレンジ精神を持って前向きに新事業に取り組む風土が根付いているため、高いモチベーションを持って働けます。また当社は生活に密着した事業を展開しています。「世の中に対して何か役立つことをしたい」と考えているなら、きっとやりがいも大きいと思います。興味をお持ちいただけたら、ぜひ一度ご応募いただけたら幸いです。

――鮮度が高い、幅が広い、そしてハイクオリティー。3拍子そろったデータを分析し、お客さまを深く理解する。今後の会社を左右する価値ある示唆を導き出せるのは、セブン&アイ・ホールディングスのデータアナリストならではの魅力だと思いました。チーム構成も現場経験が豊富な方と分析スキルに長けた方のバランスが良く、成長につながる学びも大きいでしょう。本日は貴重なお話をしていただき、ありがとうございました!

※2021年9月に取材した内容を掲載しています。

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