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出版社・出版業界における職種と仕事内容について

業種解説

出版業界における職種と仕事内容、出版業界に向いている人材について、詳しく説明します。

出版業界の特徴は?転職先を決めるポイント

出版業界は、書籍や雑誌などの紙媒体を企画・編集・印刷・製本化する産業のことです。

雑誌はターゲットとなるユーザーの年代や趣味嗜好に合わせて企画を練ることができる媒体ですが、インターネットやSNSの普及により、雑誌の価値はただ単純に「販売部数」のみで図ることが難しくなっています。

雑誌にはさまざまなブランドやサービスの広告が掲載されていて、それによって出版社は収入を得ていることをご存知の方は多いでしょう。しかし今後は、広告収入だけでなく出版社の持つ資産をどう活用し収入を得ていくかがポイントとなってきます。

出版業界への転職活動をする際には、その出版社が扱う書籍や雑誌の総合的なブランド力を見極め、今後成長が見込めるかどうかを正しく判断することが重要と言えるでしょう。

【出版業界の仕事内容】編集

出版業界といえば最初に頭に思い浮かぶのが編集の仕事、という人も多いのではないでしょうか。編集者とは、小説や漫画などの書籍や、雑誌などの編集を担当する人のことを指します。

まず企画から始まり、企画が通れば記事作成に移ります。構成やレイアウトを考え、編集者自らが記事を書くこともありますし、ライターに執筆を依頼することもあります。書籍の場合は作家や専門家などに依頼して書いてもらうことがほとんどです。そして、原稿ができあがったら、文章の語法が適切か、誤字脱字がないかをチェックします。誤字脱字は読者の信頼を損ない兼ねませんので、編集者にとって重要な業務の一つです。

書籍や雑誌によってはインタビューや写真撮影なども発生するので、そのための交渉や場所の確保、インタビュー内容の準備などをします。そして中身が完成したら印刷所に製本を依頼し、やっと本が完成するのです。

編集者は、文字を司る仕事のため、国語力があることは大前提となります。それにプラスして流行に敏感であることもとても大切です。流行っているファッションは何なのか、話題の人物は誰なのか、注目を浴びている新しいビジネスは何なのか、そういったことを日頃からキャッチしておくことで、売れる本を企画制作することができます。

このように編集者の業務は多岐に渡るため、情熱を持ち続けること、好奇心を失わないことが何よりも大切だと言えるでしょう。また、記事の納品が遅れていれば作家やライターに催促するのも編集者の大事な仕事のひとつですので、コミュニケーション力も必要なスキルでしょう。

さらに近年では、雑誌と連動したWebメディアやSNSの運営を行っていることも多く、Webコンテンツを担当する編集者が専任もしくは兼任でいます。そのため、編集者は、編集のスキルだけではなく、Webやソーシャルメディアの知識を求められることもよくあります。

【出版業界の仕事内容】営業職

出版社の行う営業職は、大きくわけて2つあります。

まず1つ目は、広告営業。主に、雑誌に載せる広告主を探してくることが仕事です。担当者は企業や広告会社などに足を運んで、広告主にスポンサーになってくれるよう交渉します。そして契約が成立すれば、その雑誌にスポンサーの広告が載るという流れです。スポンサーが増えれば増えるほど会社の収益につながるわけですから、広告営業はとても重要なポジションと言えるでしょう。出版社や担当者によって交渉の仕方はさまざまですので、転職活動をする際は、事前にリサーチしておくと良いでしょう。

もう1つは書店営業、と呼ばれる仕事です。主に本屋や取次店をめぐり、自社の出版物を少しでも多く発注してもらえるよう交渉することが目的です。「面の確保」といって、本の表紙が見える位置に置いてもらうよう交渉をすることも、販促営業の大事な仕事のひとつです。また、本をより沢山売るために、著者によるサイン会やトークショーなどのイベントを企画提案したり、特設コーナーをつくってもらえるよう企画交渉したりすることもあります。

このように、出版業界の営業は「雑誌のスポンサーを探すこと」「自社出版物を書店に置いてもらうこと」が主な仕事内容となります。体力と精神力を要する仕事であり、企画力や交渉術も試されます。

【出版業界の仕事内容】その他

その他にも、出版社には多岐にわたる業務があります。

広告・宣伝
自社出版物をいかに多くの人に認知してもらい、購入してもらえるかを考え、企画実施する業務です。主にプレスリリースなどで新刊の告知をしたり、PRイベントの実施をしたり、SNSを活用した本の宣伝などがあげられます。広告・宣伝の担当者は、さまざまなメディアを利用して自社出版物の魅力を世の中に広く伝えなければなりません。最大限に魅力を伝えるためには、その出版物のコンセプトをしっかりと把握し、どこがいちばんのアピールポイントになるのかということを理解したうえで、企画することが大切です。ただ、各出版社に専任の社員はあまりおらず、編集者が兼任して、こういった業務を行うことが多いです。

デジタル推進
デジタル推進担当者は、その名の通り、既存のメディアのデジタル化を推進する担当者のことを指します。出版社にとって、メディアのデジタル化は避けては通れない課題です。デジタルメディアのマネタイズ(収益化)や紙のメディアとの相乗効果を図る仕掛けづくりを考えるなど、経営的な視点も求められる重要なポジションです。

経営企画、人事、総務、経理
出版社にも一般的な仕事ももちろんあります。経営企画は会社を経営していくための戦略を立てて実行する仕事です。目標となる数値に近づけるために自社や市場などの細かなデータを取り、経営方針の変更を社長に提案することもあります。比較的高収入であり、大きな責任がともなう仕事であるため、さらなるキャリアップを目指すビジネスパーソンに人気の職種です。人事、総務、経理も会社を支える重要な仕事です。自分がいちばん活かせると思う能力や目標に合わせ、希望の職種を選択すると良いでしょう。

出版業界で求められる人材とは?

こうして仕事内容を見てみると分かる通り、出版業界で働くには体力と精神力が必要です。編集を担当するのであれば特に、企画力、ライティング力、情報収集力、コミュニケーション力が試されるでしょう。常に情熱と好奇心を持ち、最後まであきらめない人こそが、出版社の求める人材だと言えます。また、転職を目指している出版社のジャンルに合わせた知識もアピールポイントとなります。例えば、ビジネス誌であればビジネスの一般知識、ファッション誌であればファッションやコスメ、ライフスタイルなどへの知識が充実している・実績があるなどをアピールすると良いでしょう。

出版業界にもデジタル化の波は現在進行系で押し寄せています。職種に関わらず、Webの実績・知識はアピールポイントになります。SNSを活用して記事を拡散した経験やGoogle Analyticsでのサイト解析の経験、SEO対策の知識、CMSやHTML、CSSへの理解など、プラスアルファのスキルが身についていると転職活動の際、有利に働くでしょう。