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雑誌編集者からシナリオディレクターへ転身!? 編集者を引き寄せる魔力はなにか―QualiArts

企業特集

「ガールフレンド(仮)」や「オルタナティブガールズ」などのスマートフォンゲームのヒット作を抱える株式会社QualiArts。同作品は、ゲームというよりコンテンツとしてその世界観やキャラクターが多くのユーザーに支持されています。これらのコンテンツの根幹となるストーリーを考えている人物は誰なのか? どういったキャリアなのか? 今回は、同社のシナリオディレクターである鎌田さんにお話を伺いにいきました。(マスメディアン編集部)

――まずは、鎌田さんキャリアについて順を追って教えていただけますか。
現在の会社が4社目になるのですが、まず1社目は、マンガや情報誌を扱う出版社にて、マンガの編集アシスタントとして入りました。もともと雑誌を読んで育ってきたので、特にエンタメ系雑誌の編集をやりたいなという気持ちがあったんです。業務内容としては、アシスタントなので、作家さんの家に行って原稿を催促したり、印刷会社さんに原稿を持って行ったりとか。現在のように企画やストーリーづくりに関わることはなかったですが、読者投稿のページなど小さい記事は書かせてもらっていました。約2年勤めていましたが、ここで編集の基礎を学びましたね。

――ここで学んだなかで活かされていること、今のキャリアに通じているものはありますか? 
レディースコミックの編集部だったので、女性の好きなものをコンテンツにしていくことを学びました。どんな言葉が刺さるのかを考えて、それを文章化できるようになったことが3社目、そして今の仕事に通じているのかなと思います。

――では、そこからどのような経緯で2社目に転職されたのでしょうか?
2社目は映画専門誌を発行する出版社です。経緯としては、マンガの編集者として働くなかで、作家さんとのやりとりがメインだったので、「自分でつくる」ということに対して物足りなさを感じるようになっていたんです。編集者兼記者のような動き方がしたかったので、取材もできる環境を求めていました。ちょうどそのとき、編集部とつながりができ、当初から持っていたエンタメへの志向、さらに映画も好きだったこともあり、入社しました。ここでは、5~6年ほど編集者、記者として、編集記事からタイアップ記事などの広告ページまでを担当し、雑誌をつくっていました。役者さんや、映画評論家の方にお話を聞いたり、映画の舞台挨拶に行って囲み取材もしたりと、半分くらいは取材に出ていましたね。

株式会社QualiArts
シナリオディレクター
鎌田岳氏

――希望通り、現場に行って記事を書くことをされていたのですね。今の業務とは少し方向性が違うような気もしますが、どうなんでしょうか?
そんなに遠くはないかと思います。エンタテインメントという大きな枠では同分野でもありますし、映画について何かを書くというのは、面白い部分を抽出し分析していくことなんですよね。そういった意味では、今のシナリオをつくるという仕事も、人が刺さるようなストーリーをつくっていくことなので、そんなに大きく変わらないかなと。

――ここでは5~6年と割と長く勤められていますが、なぜ転職に至ったのでしょうか?
やっぱり編集者というと紙媒体が大好きというイメージがあると思うんですけど、個人的には紙媒体に危機感を持っていました。2011~2012年頃、やっと大きな出版社さんでもWebやアプリに力を入れ始めていたんです。けど中堅の出版社ではまだできない状況でした。そのなかで、今のうちに対策しておいたほうがいいと思ったので、IT企業で編集経験が活かせるところを探していました。そこにちょうど、物語づくりに特化したゲーム会社を知って、雑誌をつくりながら映画のストーリーをインプットしていた経験が活かせると思い、入社しました。

――そういった思いで転職されて、具体的にはどのようなお仕事だったのですか?
企画からシナリオ、イラストといったコンテンツ制作全般に携わるチームに入りました。メインはストーリーの大枠づくりですが、詳細を外部のライターさんと詰めたり、イラストをチェックしたりと、タイトル全体をディレクションする業務でした。シナリオだけでなく、HTMLやCSSなどのソースを触ったりもしました。エンタメ系の紙媒体の編集者だったので、はじめはWeb業界ならではの用語や業務に苦労しました。それでも、シナリオをつくるということに関しては、1社目のレディースコミックで得た目線や、2社目の映画ストーリーの組み立てなどの経験もあって抵抗なく入れましたね。

――編集者からするとゼロから話をつくるというのは難しそうに感じるのですが、いかがでしたか?
たしかに難しいですよね。本を読んだり、講座に参加したりして、シナリオのつくり方について勉強しました。ただ、これまでの経験のなかで、映画を分析しながら見ていたことはシナリオづくりに役立ちました。起承転結を考えながら、どうやったら響くのか、感動するのかという構成のようなものを理解していたので。

――これまでと仕事内容が一変しましたが、ゲームという業界に入って得られた面白さってどのような点だったのでしょうか?
単純にゲームって本や雑誌に比べるとユーザー数が多いので、一気に読む人数が多くなったことが面白かったです。数字として反映されてお金にもつながるし、反応がすぐ返ってくる。このシナリオで離脱したんだという、分析もできますし。あとは開発規模の大きさですね。映画一本つくるのと同じくらいの規模でお金と時間をかけて、ゼロベースからつくるってなかなかできないですよね。

――そういった魅力がある中で、結局はご転職なさるわけですが、そこはどういったお気持ちだったのですか?
チームのマネジメントをするようになって、自分でものをつくることが少なくなってきていたんです。面白みも感じてはいたのですが、やっぱり雑誌をやっていたころから、面白いものをつくりたいという気持ちが一貫してありました。「つくることができる」場を求めて入社したのが現在のQualiArtsです。当時、雑誌やゲーム、Webメディア、映画配信会社など幅広く見ていたなかで、QualiArtsは、ゲームのジャンルが幅広く組まれていたこと、また、シナリオに特化して仕事ができるという部分に魅力を感じました。あと決め手となったのは、開発力です。開発力が高いと、ゲーム内で実現できること増えますし、シナリオも広がります。

――現在入社されて約1年半とのことですが、これまでの仕事内容を教えていただけますか?
大きな流れは前職と変わらず、外部と協力してストーリーをつくっていく感じです。ただ、QualiArtsの特徴、というか今の市場の傾向なのですが、シナリオとプレイの実感との世界観が合致していることが求められています。ゲームの仕様や遊び方を理解した上でシナリオも合わせていく、重なるようにつくらなければならないというのが、以前とは違う部分かなと思います。

――今回募集されている「シナリオディレクター」というポジションは、編集経験のある方が対象になるかと思いますが、今おっしゃったようなゲームの世界観を見据えたシナリオをつくるスキルや視野はどうやって身につけていったらいいのでしょうか?
基本的には仕様を考えるプランナーやディレクターとのコミュニケーションのなかでつくっていきます。ゲームの仕様的にはこんなことを考えている、シナリオ的にはこんなことを考えている、それだと整合性がとれないからどうしようか、というような話し合いが密にあります。プランナー側とシナリオ側とがお互いを理解しながら進めていくという感じです。そうやってコミュニケーションをとりながら、齟齬が生まれないように世界観をつくっているので、そのあたりは安心してください。あと、編集者って面白い情報を自ら取得して、メディアで発信することをやってきていますし、新しい知識を吸収することに対してポジティブな人が多いので、すぐに慣れると思いますよ。またゲーム未経験の方は、はじめは既存のディレクターと一緒に業務をしていただくので、心配しないでください。

同社が手がける美少女コンテンツ

――鎌田さんとしては、どんな人に来ていただきたいですか?
今、会社の方針として美少女コンテンツを強めていこうとしています。なので、そのジャンルに詳しい方であればベストですが、そうでなくてもいろんなコンテンツに対して偏見なく興味を持てる人に来てほしいです。「これは見るけどあれは見ない」みたいな硬直化した感じではなくて、シナリオのためならなんでも雑食に取り込むという感じですね。引き出しの多さがシナリオづくりには深く関わっているので。かつ、なにが・どこが面白いかを分析できる人、そして、それを自分の言葉で表せる人がいいですね。ここが刺さるというのをわかっている、マーケティングの視点を持っているということでしょうか。シナリオをつくるとなると我が出過ぎてしまう人もいるんです。もちろん我は持っていいのですが、そうならずに、培ってきた知識を柔軟に使いながら、他人が面白いと感じるものを的確に把握して、シナリオに反映できる人がいいですね。

――ありがとうございました!

※2018年1月に取材した内容を掲載しています。