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【イベントレポート】ぼくらが金沢で仕事をする理由。@東京―株式会社Hotchkiss水口克夫氏×有限会社E.N.N./金沢R不動産小津誠一氏

金沢

クリエイティブ

マスメディアンと金沢R不動産の共催トークイベント「ぼくらが金沢で仕事をする理由。」が、11月21日にImpact HUB Tokyo(東京・目黒)にて開催された。ともに金沢出身、さらには高校の先輩後輩関係にある、Hotchkiss代表・水口克夫氏と、金沢R不動産代表・小津誠一氏が登壇し、金沢で働くクリエイターの”リアル”についてのトークセッションが繰り広げられた。(マスメディアン編集部)

まず冒頭に、マスメディアンから、実際に金沢へU・Iターン転職された方へのアンケート結果より、移住転職経験者の声をいくつか紹介。金沢での生活については、「とにかく食べ物が美味しい」という意見が多く、登壇者の2人も大きく頷いていた。また、「収入は減ったが、家賃や物価は安くなった」「勤務時間は早く来て早く帰るので時間にゆとりが生まれた」といった満足感のある回答が得られた一方で、「自動車の運転が必須」というような、実際に移住してみての”リアル”な声も挙がった。また、仕事については、「制作の単価が安く衝撃的だったが、こちらのやり方に合わせてうまく利益を出す方法を考えなければならない」「映像制作会社で、撮影からディレクション、プロデュースまですべて自らでおこなうなど業務領域が広がった」「クリエイターでも直接打ち合わせに出向く機会が多くなった」というような、地域クリエイターならではの仕事の進め方について、声が多く挙がった。

水口氏と小津氏のトークでは、「東京にいた時よりも、会いたい人に会えるようになった」といった話に。金沢では、仕事で一緒になると、食事などその後のプライベートな付き合いになることも多く、人とのつながりがどんどんできていく。また、業界として、またエリアとしても「ちょうどよい狭さ」で、移住者同士のつながりができたり、たまり場になっているような店があって、そこに行くと必ず誰かに会える場所があったりする。知り合いを1、2人介せば誰とでもつながることが可能で、そんな「ちょうどよい狭さ」が金沢で働く価値になっているということだ。
 
当日の参加者からの質問コーナーでは、金沢で仕事をしていくうえで、「金沢ゆえの難しさはなにか」という質問が挙がった。それに対して2人は、「金沢は、デザインやクリエイティブなサービスを提供してくれる人に対するお金の払い方がまだ定まっていない」と回答。たとえばアートディレクションの仕事では、印刷会社が印刷のおまけとしてデザインをしている風潮があるという。こうした風潮に対して、ひとつのデザインで終わりにせず、全体をブランディングしていく。それに対してのフィーの概念を認めてもらうよう啓発していかなければいけないと話した。
 
課題はありながらも、金沢で仕事をすることを楽しんでいるような2人のトークと、U・Iターン成功者からのリアルな声を聞いたイベント参加者からは、「金沢の見えない・知らない気質を知ることができてよかった」「具体的な住まい、仕事のイメージが持てた」といった感想が挙がった。
 
 
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<登壇者プロフィール>
■水口克夫 株式会社Hotchkiss代表/アートディレクター
1964年金沢市生まれ。金沢美術工芸大学を卒業後、電通入社。2012年、Hotchkissを設立。広告とデザインの分野で活躍。2015年には金沢支社を開設、本屋兼ギャラリーの「Books under Hotchkiss」も運営。おもな仕事は、JR東日本「北陸新幹線開業広告」、NHK大河ドラマ「真田丸」ポスター、サントリー響「若冲」篇、芝寿し「小笹」ブランディングなど。ADC賞、カンヌ国際広告祭、アジア太平洋広告祭ベストアートディレクションなど受賞歴多数。著書には、『アートディレクションの型〜デザインを伝わるものにする30のルール〜』(誠文堂新光社)、『安西水丸さん、デザインを教えてください!〜安西水丸装幀作品研究会〜』(Hotchkiss)、『ぞうぼうしパオ』(小西利行と共著/ポプラ社)がある。
 
■小津誠一 金沢R不動産/有限会社E.N.N.代表
1966年石川県金沢市生まれ。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。東京の設計事務所勤務後、京都の大学で建築教育に携わる。1998年京都にて「studio KOZ.」を設立。京都と東京で建築やインテリアの設計をおこなう。2003年金沢にて(有)E.N.N.を設立。2007年、初の地方版R不動産「金沢R不動産」をスタートする。2012年より、東京からUターン移住して金沢を本拠地として活動。(有)E.N.N.にて建築・不動産事業、(株)嗜季にて飲食店事業を行うほか、複合施設「八百萬本舗」や飲食店「a.k.a.」の運営など、活動は多岐に渡る。


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