【北陸特集】Iターン経験者に聞く!金沢で働くということ

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東京に本社を構える大手総合広告制作会社でCMプロデューサーをされていた澤登さんは、娘さんが生まれたことをきっかけに、奥様の実家がある北陸にIターンを決意したそうです。金沢に移り住んで5年目。現在、澤登さんは金沢の老舗映像プロダクションでプロデューサーとして大活躍しています。今回、澤登さんに金沢にIターンをして良かったことや、東京とのギャップなどを伺いました。
(マスメディアン編集部)

株式会社フィックス
プロデューサー
澤登 秀仁氏

――Iターンをしようと思ったきっかけを教えてください。
恥ずかしながら40歳を過ぎてから娘に恵まれました。それをきっかけに人生について散々悩みました。1年以上考え抜いた末に、妻が石川県小松市の出身ということもあり、妻の実家の近くである金沢に移住することを決めました。

ただ、東京にいると金沢に関する情報はなかなか入ってこなかった。知っていたのは、当時在籍していた会社のグループ会社くらいで、フィックスという会社は、その存在すら知りませんでした。たまたま、撮影スタッフの方に移住のことを相談していたところ、フィックスのことを教えてもらいました。「金沢ならフィックスがいいよ」「俺が紹介してやるよ!」という話にはなったのですが、何日経っても一向にその方からの連絡がない。しびれを切らして、やむなく自分で代表に直談判して、無事に入社させてもらいました(笑)。

――フィックスに入社を決めたポイントを教えてください。
弊社は、テレビCMやWebムービー・企業VPといった映像制作をメインにおこなっている会社です。弊社には社内に、予算とスケジュールを取り仕切る制作部の他、企画と演出、時に編集作業もおこなう企画演出部、撮影・照明のプロフェッショナル集団である撮影部、映像全般の編集・加工、音楽制作も含めた音声全般をおこなうポストプロ部があります。主なる映像制作に必要な機能をほぼ社内でまかなうことができる体制です。人材のみならず、大手にも引けをとらない、カメラ・照明機材や、音響設備なども社内インフラとして持ち合わせているのが強みです。

私はこの業界だけに20年以上どっぷりと漬かってきましたが、映像制作の仕事にとって最も重要なことは、多くの専門分野の方々のお力を借りながら、さまざまなお客さまからのご要望に的確にお応えすることだと思います。弊社にはそれに必要な人材やインフラが整備されていて、受注から納品までを自社でワンストップでも完結できることに魅力を感じました。

――東京の映像制作会社には、機材があるというイメージがありませんでした。
私はこれまで、幸いにも全てがそろっている様な会社に所属していましたが、東京では外注しているケースも多いと思います。実は、北陸ではワンストップ体制が整っている会社が多いんですよ。弊社ほどの設備が整っている会社は少ないですが、ほぼなんらかの編集・撮影機材などを持っています。

――それはなぜなのでしょうか?
東京と北陸では制作規模が圧倒的に違います。予算が少ない分、利益を生み出すことを考えると、インフラが整っていないと経営的には厳しいと思います。

――御社には、素晴らしい機材があることによって、北陸ではトップレベルの実績につながっているのでしょうか?
はい、北陸ではトップレベルだと自負しています。弊社は北陸3県の広告会社さんとのお付き合いがありますが、東京や大阪などの広告会社さんや制作会社さんからのご依頼も多いです。弊社は東京にもオフィスがあり、さまざまなエリアからのご要望に対して、クオリティとコストパフォーマンスの両輪を叶えるべく提案しています。これが幸いにも、皆さまからの評価をいただけている要因だと思います。

――実際に働いてみて、東京と金沢では、働き方が違いますか?
日々行なっている業務内容は、東京で勤めていた時とそんなに変わりません。ただ、昔よりは圧倒的に早く帰宅しているし、週末も休めていると思います。家族と食事を共にしたり、娘とお風呂に入ったりできているのは幸せなことです。

――実際に働いてみてギャップはありましたか?
ギャップは感じました。金沢には独特の文化があると思います。入社して5年目になりましたが、正直3年くらいは馴染めてはいなかった。それまでは社員と自分とがお互いに理解しあえていなくて、社内では浮いた存在だったかと思います(笑)。

――どのあたりに違いを感じましたか?
金沢の人は内に秘めるタイプが多い気がします。これはこうあるべきだと強く主張する人が少ない。でも、私のいた東京の業界の人たちはどんどんアピールしていた。金沢の人は、感じているものは同じ様にあるのに、なかなか言葉にして言ってはくれず、言ってくれないと分からないから、ずれが生じていたのだと思います。そこに慣れるまではしばらく悩んでいました。今ではそのようなストレスもなくなりましたけども。

――金沢に来てよかったところを教えてください。
先ほどの話と重複してしまいますが、仕事内容は、東京とほぼ変わりません。そのような仕事ができているのは、この会社のおかげだと思います。プライベートについては、歴然とした差があります。金沢に来てから子どもとの会話が増えました。かつての同僚は、子どもが参観日に両親の顔を書くと、父親はのっぺらぼうになるんじゃないかと冗談まじりに心配していました。東京だとどうしても、家庭よりも仕事を優先せざるをえないことも多い。以前は私もそうでした。金沢に来て、家族との時間が増え、自分の時間も増えた。生活環境はいいし、ご飯も美味い。とても満足しています。

――最後に、今後の展望をお聞かせください。
北陸新幹線開業を機に、東京などにあるクオリティ高い会社のいくつかが金沢に事務所を立ち上げました。そのような会社と一緒に仕事がしたい。金沢の映像業界の現状を日本全体に知らしめるようなことがしたい。北陸新幹線が開業してからというもの、金沢以外のいろんな方々が金沢に来て、金沢という街を盛り上げようとしてくださっています。にもかかわらず、金沢に昔からある映像制作会社発で、どこまでアピールができているか。この街には、その土壌があります。弊社から広く全国へと発信できるように、これからも頑張ります。

――本日は、ありがとうございました!


※2016年6月に取材した内容を掲載しています。

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