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ヒエラルキーも部署もなし。アイデアファーストでクライアントの課題を解決するクリエイティブエージェンシー─株式会社ENJIN(ENJIN TOKYO)

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マッキャンエリクソンの内部組織として誕生し、2012年に独立を果たしたクリエイティブエージェンシー、ENJIN。「スピード感」と「感性重視のアイデア」を武器として、モスフードサービス、ピザハット・ジャパン、野村證券、ANA、SEIYUなどさまざまな業種のナショナルクライアントと直接取引をしており、広告賞も多数受賞しています。そのENJINの特徴は、「アントレプレナー制度」の元、フラットな体制です。ヒエラルキーもなければ部署もない、社員の業務領域の縛りもない。このような組織がつくられた背景や目的について、創業メンバーであり、採用担当の富沢功さんと田中留実子さんにお話を伺いました。(マスメディアン編集部)

――まずは会社設立の背景からお伺いできますでしょうか。
当社は「おもしろい仕事。おもしろい会社。」をスローガンとして掲げるクリエイティブエージェンシーです。2007年にマッキャンエリクソンの代表取締役を務めていた、当社会長の中澤が、志を共にした社員5名と、マッキャンエリクソン内に子会社として設立しました。その後、2012年にスピンアウトし、独立したエージェンシーになりました。
 
設立の目的は大きく2つです。まず1つは、スピード感のある仕事をすること。組織が大きいとどうしても決断や提案に時間がかかるので、少人数でスピーディーに動ける集団をつくることが目的でした。もう1つは、アイデアに重きを置いて課題を解決すること。当時は、広告・マーケティング業界全体に過度なデータ重視の傾向がありました。もちろん、データは適切に活用するべきですが、偏重してしまうとエージェンシーの個性が出せなくなってしまいます。消費者の心を動かすものをつくるには、論理性のみならず、感性も大切にすべきです。ENJINは、これらを実現するため、設立されました。
 
こうした意識や方針は、現在のENJINにも脈々と受け継がれています。
 
――富沢さまが参加された経緯についても教えてください。
私はもともとマッキャンエリクソンに営業として在籍しており、ENJINが内部組織だったころに手を挙げて参加しました。スピンアウトが決まったとき、実はマッキャンエリクソンに残る選択肢もありました。しかし、ENJINの方針は、間違いなく今後の時流に合っているという手ごたえがあったため、ENJINで働き続けることを決めました。

採用担当 富沢功さん

――続いて、事業内容についてもお聞かせいただけますでしょうか。
冒頭でクリエイティブエージェンシーとは名乗りましたが、当社は広告会社としての機能はほとんどすべて備えています。外部に頼っているのはメディアのバイイングだけです。
 
具体的な仕事としては、広告制作はもちろんのこと、コミュニケーションデザイン、ブランドコンサルティング、商品企画、PRなどがあります。クライアントとは直接お取引をしていることもあり、「サービスや商品の一部ではなくコミュニケーション全体を一緒に考えてほしい」といった企画の上流から関わる依頼を受ける場合が多いですね。これは、クライアントの課題に真摯に向き合い、その解決手段を固定観念にとらわれずに考えたアイデアを評価いただいているからだと自負しています。

――独特な組織体系をとられているとも伺いました。詳しく教えてください。
当社にはヒエラルキーが存在せず、部署もありません。そのため、社員一人ひとりの業務内容にも縛りがなく、全員がフラットです。

その前提としては、社員全員が何かしらの専門領域を持っています。例えば、クリエイティブに軸足を置いている社員がいれば、営業や戦略プランニングに軸足を置いている社員もいます。しかし、その領域だけに限定されることはありません。領域を自由に行き来し、アイデアを出し合っています。そのため、営業が専門領域であっても、自分で責任を持つ案件ではクリエイティブディレクションを担当する、といった事例もあります。
 
――仕事はどのように進めていくのでしょうか?
「アントレプレナー制度」と呼んでいるのですが、案件ごとに「オーナー」と呼ばれるプロジェクトリーダーを立てます。オーナーを務めるのは、その案件をビジネス化した人です。会社はオーナーにほとんどの権限を委譲しており、オーナーはその責任において各プロジェクトを進行していきます。プロジェクトメンバーのアサインから、アウトプットの手法、メンバーへの利益の配分まで、すべてオーナーの権限です。プロジェクトごとの利益は、年1回支給の賞与(インセンティブ)に反映されます。ここまでプロジェクトリーダーが裁量を持てる広告会社は珍しいのではないでしょうか。

採用担当 田中留実子さん

――こうした体制をとられている理由を教えてください。
ビジネスを創造することを社員に意識してほしいからです。始めから会社での自分の役割が決まっていると、その枠から踏み出せなくなったり、そこに甘んじてしまったりします。
 
一方、当社の制度では、社歴も職能も関係なく、優れたアイデアを出し、ビジネス化さえすれば、オーナーとして裁量を持ち、責任ある仕事ができる自由度と可能性があります。その結果、「ビジネスは自分がつくるものだ」という自走心が生まれ、社員一人ひとりがプロフェッショナルになっていく。そのための仕組みを提供することが、最大の目的です。
 
――こうした組織体制の効果は、実際のアウトプットにもあらわれているのでしょうか。
アウトプットにも確実に表れています。自由闊達に意見を出し合う文化がありますので、その議論から刺激を受け、アイデアがブラッシュアップされていきます。また、部署の縛りがないので、課題解決の手法もフラットに考えることができます。従来通りのマス広告という手段を用いない解決策を、提案することもあります。その都度クライアントにとっての最適解をメディアフリーで目指しています。
 
広告賞を多数いただけているのも、社員がプロフェッショナル意識を持って熱心に勉強し、当社ならではのフラットな環境を活用して、チャレンジを続けているからかもしれません。

――入社後は、まずは何をすることになるのでしょうか。
まずは専門領域を活かせるプロジェクトにメンバーとして参加し、当社での仕事の進め方に慣れていただきます。半年から1年程度でひとり立ちしていただくイメージです。そこからは、オーナーを目指したい方にはぜひ挑戦いただきたいですし、チームの一員として、引き続き活躍いただくこともできます。
 
プロジェクトに参加するためには、自分から手を挙げることもできますし、会社が割り振ることもあります。
 
――若手メンバーの指導や教育はどのように行われるのですか?
まず、新しく入社した方には、基本はメンターが1年間つきます。上司・部下などの組織的に関わり続ける社員がいない代わりに、わからないことは何でも聞ける存在ですね。
 
また「什長コミッティー」と呼ばれるコミュニティーもあります。これは会津藩における藩士の子弟教育のための組織「什」を模し、さまざまなバランスを考えて社員を6組に分けたもので、業務上関わりがなくても、社員同士が交流できる場です。週1回程度のミーティングを実施し、業務の悩みやプライベートの悩みを自由に相談できるようになっています。メンバーは1年ごとに組み替えていますが、社員の連帯を深め、孤独感を解消する機能を果たしてくれています。

――自立が求められる環境ですが、周りの方との連帯もしっかりと存在するのですね。求める人物像についてもお伺いできますでしょうか。
プロフェッショナルマインドを持ち、それを鍛えたいと思っている方に応募いただきたいです。組織の一員にとどまらず、プロフェッショナルとして自分でビジネスを生み出す貪欲な気持ちや、努力する姿勢を持っている方は、当社に向いていると思います。

そして何よりもお人柄を重視しています。当社の社訓は、「明るく、楽しく、前向きに、一生懸命、誠実に。」です。このような方に応募いただきたいですね。

――ありがとうございます。最後に応募を検討している方へのメッセージをお願いします。
当社は「世界一幸せな会社」を目指しています。私たちの考える世界一幸せな会社とは、「おもしろい仕事」、「おもしろい会社」を実践できる会社です。誰もが楽しく仕事をし、誰もが会社に行きたくて仕方がなくなるような、誠実でアットホームな会社をつくりたいと思っています。そうした未来を共に実現していきたい方は、ぜひ応募をお願いいたします。一緒に世界一幸せな会社をつくっていきましょう。
 
――職種にとらわれずに働くことができ、プロジェクトリーダーとして多くの権限が与えられる御社でできることは多いと思いました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
 
※2021年9月に取材した内容を掲載しています。