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競争ではなく“共創”し、「働くを楽しく」を実現する─MIKATA株式会社

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「ECのミカタ」や「オフィスのミカタ」など、各業界に特化したメディアプラットフォーム事業を運営しているMIKATA。同社は、組織における大きな問題に直面したことをきっかけに、徹底的な組織改革を推進してきたと言います。会社としての在り方を本気で模索し、ビジョン・ミッション・バリューを再構築。理念の浸透に注力したことで、従業員満足度は42%から85%まで向上し、『2021年版日本における「働きがいのある会社」ランキング』の小規模部門において、61位入賞も果たしました。現在、MIKATAの第二創業期を一緒につくってくれる方を募集中。同社が目指す組織の在り方や、今後実現していきたい世界について、MIKATAホールディングス 代表取締役社長の小林亮介さん、MIKATA株式会社 代表取締役社長の小林敬介さんに詳しくお話を伺いました。(マスメディアン編集部)

──まず、御社の事業内容について教えてください。
小林亮介:EC業界やバックオフィス業界など、各業界に特化したBtoBメディアプラットフォームを運営し、メディアを通してその業界が抱える課題を解決しています。最初は、2010年に「ECのミカタ」というメディアを立ち上げたところからスタートしました。当時、楽天市場やAmazonが台頭し始め、EC市場が急激に伸びていました。しかし、ECを運営するにあたって必要な情報を得る場がないことに課題を感じたのです。そこで、サイト制作、データ更新、コールセンター、在庫管理、物流など、EC運営に必要なあらゆるサービスとEC運営者をつなげるビジネスマッチングを内包した、EC業界に関するあらゆる情報・ノウハウを発信できるプラットフォームを立ち上げました。

現在に至るまで、Webメディアを中心に、専門誌・書籍の発行やセミナーの開催なども行いながら、業界に関わるすべての人のお悩みを解決できるようなコンテンツを企画しています。ECのミカタは、類のない業界特化メディアとしてユーザー(読者)や支援企業(広告主)も順調に増え、安定した収益基盤を築けるプラットフォームまでに成長しました。同様のビジネスモデルで、総務・人事・経理などバックオフィス業界に向けた専門メディア「オフィスのミカタ」もリリース。今後は「〇〇のミカタ」をさまざまな業界へ展開し、より多くの業界の課題解決に貢献していきたいと考えています。

──今回、第二創業期を一緒につくってくれる方を募集されているとのことですが、どのような方にご入社いただきたいですか?
小林敬介:メディア企画という現在の事業内容を鑑みると「編集職」の募集になりますが、職域にとらわれず、根っこの部分から共に考え、会社づくりをしてみたい方にご入社いただきたいです。当社では、リーダークラスを「創造職」、部長クラスを「事業創造職」と呼んでいます。一般的に、社長が「Why(なぜやるのか)」を、管理職が「How(どうやるのか)」を、メンバーが「What(何をやるのか)」を担う構造が多いと思いますが、当社では社員全員が「Why・How・What」をセットで考え、意思決定するようにしています。理想はティール組織です。「なぜやるのか」という根本から全員に問いかけ、みんなで考えを持ち寄って手段まで考える。このように、主体的に事業を創造する意識で仕事に取り組んでいただきたいと思っています。編集を軸にしつつも、デザイン・広報・人事など会社づくりに必要で、かつ自分が興味のあることには積極的にチャレンジしていただけると嬉しいです。

ピラミッド型や縦割り、完全成果主義な組織に違和感を抱いている方や、個人での仕事に限界を感じチームで働きたいと思っている方、自ら頭を使って企画を立てたい方には、ぜひご応募いただきたいです。当社が目指している組織に共感していただける可能性が高いのではないかと思います。

MIKATAホールディングス 代表取締役社長 小林亮介さん

──どのような組織を目指しているのですか?
小林亮介:「競争ではなく、“共創”する組織」を目指しています。周りと比較しナンバーワンになることを求めません。個人の弱みはみんなで補い、それぞれの強みを最大限発揮することで、一丸となって会社をつくっていきたいと思っています。実は、このような考えに至るまでには、きっかけとなる大きな出来事がありました。

──どのような出来事があったのでしょうか?
小林亮介:数年前、当社は組織における大きな問題に直面しました。一番の収益事業である「ECのミカタ」以外に多数の事業を立ち上げようとしていたなかで、MIKATAをホールディングス化し、その下に事業ごとのグループ会社を置く体制を採りました。そこで、創業者の私や共同経営者である弟の敬介さんは、新規事業の立ち上げに注力することに。すでにビジネス基盤が確立されていたECのミカタは、とある外部パートナーに社長を託すことにしたのです。しかし、社長が変わったことで組織の風土が一変してしまいました。新しい社長は極度な競争主義者で、常に社員同士を競わせ、成果を絶対とする空気をつくりあげていったのです。社員同士の会話もなく全員が“利己”を貫いているような組織です。そのうち、支援企業からの不信感も耳にするようになり、これはまずい……と強い危機感を抱きました。そこからが、壮絶な組織改革のスタートです。

小林敬介:経営権を元に戻し、組織の在り方を一から立て直すことにしました。「どんな会社でありたいか」という根本から見つめ直し、四六時中亮介さんと話し合い続け、思いを整理していきました。私たち同士も、兄弟でありながらこの時初めて腹を割って本音で向き合いましたね。みんなが楽しく働ける会社をつくりたいと思っていたはずなのに、今楽しんで仕事をしている人が一人もいない。楽しく仕事をするためにはどうしたらよいかを突き詰めていくにつれて、だんだんと組織や事業の方向性が固まってきました。こうして出来上がったのが、現在の「ビジョン・ミッション・バリュー」です。

【ビジョン】
共に創る全ての人と「働くを楽しく」を追求し
「ユーザー」「支援企業」からの期待に応え続け、信頼され、愛され
永続的に存続し業界発展に貢献する (=5方よし)

【ミッション】
「ユーザー」と「支援企業」の一番の理解者となり課題を明確化し
オンリーワンビジネスにて業界全体を改善し続ける

【バリュー】
[セルフマネージメント]
・情報の透明化(情報格差の廃止)
・主体性の発揮
・頼っても依存しない(自立 / 自律 / 自尊)
・アドバイスはあくまでアドバイス(意思決定は自分で行う)
・体力は無限ではない

[心理的安全性]
・多様性の尊重(ありのままをまず受け入れる)
・人への敬意(ビジネスマナー)
・プラス思考発信(ポジティブマインド)
・オープンコミュニケーション(腹を割って本音で言い合える)
・主張や意見は絶対に否定をしない

[共創する組織(相互依存)]
・まずは仲間の理解から始める
・自分の弱さを認めることから感謝が生まれる
・自分の個性・強さを活かし最善を尽くす
・相手が困っているときに協力する姿勢を持つ
・共創する仲間と比較をしない(共創できないスーパーマンはいらない)

[進化する存在価値]
・常にWHYの理解から始める
・今の「あたりまえ」こそ疑う
・個人目的との共鳴(同じ目標を目指す)
・前へ(短期目標ではなく長期目標の進む選択を)
・顧客ニーズは進化する(改善に終わりはない)

──「働くを楽しく」をビジョンに掲げたのですね。
小林亮介:日本は、ピラミッド型の組織が当たり前になっていますよね。競い合うなかで常に一番を取れないと挫折したり、周りよりできないことがあると自己肯定感が下がったりしてしまう。また、指示された仕事をやらされているという状態では、やりがいを感じることはできません。そうすると、だんだん楽しく働くことが難しくなってしまいます。しかし、人は誰でも本来持っている能力があります。その強みを発揮し、弱さを補い合う組織の場合、みんなのために……と、主体的に仕事に取り組めるようになる。そうすると、自分の存在意義を実感できるようになっていきます。このように、“共創”することで「働くを楽しく」を体現していきたいです。当社では「クリフトンストレングス(米・ギャラップ社開発)」という才能診断ツールを導入し、あらかじめ一人ひとりの強みと弱みを明確化しています。お互いに理解し合うことで、共創しやすい空気をつくっています。

MIKATA株式会社 代表取締役社長 小林敬介さん

小林敬介:また、会社として何より大切にしているのは「5方良し(MIKATA、ユーザー、支援企業、従業員、業界)」のマインドです。会社や従業員だけではなく、ユーザー、支援企業、業界も含めた5方に対して、楽しく働ける世界をつくっていきたいと考えています。EC業界やオフィス業界から対象業界を拡大していくことで、多くの業界の課題を解決し続けた結果、最終的には「日本の働くを楽しく」できる会社を目指していきたいです。

──理念に込めた思いを胸に、組織改革を推進されたのですね。
小林亮介:理念を社内に浸透させ、共創する組織をつくっていくことは非常に大変なことでした。社員全員と真剣に向き合い、私たちの思いを伝えるだけではなく、一人ひとりがどうしていきたいかに耳を傾け続け、1年かけて幾度となく対話を重ねてきました。今でも課題はたくさんありますが、だんだんと社員の意識が変わってきたように感じます。その証として、従業員満足度は42%から85%まで向上し、『2021年版日本における「働きがいのある会社」ランキング』の小規模部門において、61位に入賞することができました。また、改革を始めてから、過去一番の利益を上げることもできているのです。楽しく働くことが、しっかり成果にも結びついていくことを実証できたのではないかと思います。これからも、より良い組織をつくっていけるよう邁進していきます。

──最後に、今後に向けた意気込みをお願いします。
小林亮介:MIKATAは、大きな壁に立ち向かい、第二創業期として「5方良し」の会社づくりをスタートしたところです。ビジョンを追求した先に、現在のビジネスモデルではない新しい事業が生まれていくかもしれません。すでに、「ECのミカタ」「オフィスのミカタ」に続く第3、第4の事業が立ち上がり始めています。ティール組織を目指す当社だからこそ得られる高い視座もあるはずです。仲間とともに試行錯誤しながら、「働くを楽しく」を追求していきたいです。この大きなビジョンを実現するためには、MIKATAという船に乗ってくれる新しい仲間にたくさん出会っていきたいですね。

小林敬介:楽しい人生を送るためには、好きなことや得意なことをすることが大事だといいます。それを仕事としてやるのか、プライベートでやるのか。仕事にするとして、MIKATAでやるのか、他社でやるのか……。さまざまな選択肢がありますが、もし当社の理念に共感していただける方がいれば、ぜひ仲間になっていただきたいです!

──代表のお二人の思いがとても伝わってきました。今の働き方で良いのだろうか……と悩んでいる方にとって魅力的な組織だと感じます。今後、MIKATAがつくっていく5方良しの世界が楽しみです。今回はお話しいただきありがとうございました!

※2021年2月に取材した内容を掲載しています。