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名古屋大学発の物流AIスタートアップ。世界のラストワンマイルを最適化する─株式会社オプティマインド

名古屋

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オプティマインドは、世界トップレベルのルート最適化技術を持つ、名古屋大学発の物流AIスタートアップ企業です。代表の松下健さんは名古屋大学在学中に創業メンバーと起業し、2018年にルート最適化クラウドサービス「Loogia」を開発。また、2019年8月には『週刊東洋経済』の「すごいベンチャー100」2019年版に選出され、同年10月にはトヨタ自動車を始めとした企業から総額約10億1300万円の資金を調達するなど、いま名古屋で最も勢いに乗るスタートアップ企業のひとつです。本日は、同社のコーポレート部で採用を担当している林孝卓さんにお話を伺いしました。(マスメディアン編集部)

──はじめに、オプティマインドがどのような事業を展開されているのか、教えていただけますか。
独自開発したアルゴリズムを用いて、「どの車両が、どの訪問先を、どの順番で回ると最短になるか」というルートを最適化するサービス「Loogia(ルージア)」を開発し、提供販売しています。
 
インターネット通販の荷物が急増し、宅配業界は深刻なドライバー不足とそれに伴う従業員の長時間労働が社会問題になりました。「物流クライシス」と呼ばれる問題ですが、それを配送ルートの最適化で解決しようというのが始まりです。物流の最終拠点からエンドユーザーへの配達を指す「ラストワンマイル」。それを担うドライバーに最適な組み合わせの配送ルートを提供することで、配送を効率化するシステムです。
 
──どのような企業がLoogiaを利用しているのでしょうか。
Loogiaのサービスをローンチするきっかけにもなりましたが、2017年に日本郵便が開催したオープンイノベーションプログラムで、オプティマインドが最優秀賞を受賞しました。そのご縁から日本郵便にも導入いただいています。
 
その他、例えば、酒屋やコーヒー豆の卸問屋、リネン回収会社など、ものを届けるために町中を車両で走り回っている会社であれば、どのような業種・業態でもご利用いただけるサービスです。

株式会社オプティマインド
コーポレート部 公認会計士
林孝卓さん

──大企業から個人経営の企業まで、幅広く導入されているということですね。
そうです。事業は、SaaS(Software as a Service)モデルとAPI(Application Programming Interface)モデルの2種類を展開しています。クラウドサービスであるLoogiaを提供するのがSaaS事業です。導入企業ごとにカスタマイズせずパッケージ化されたLoogiaは、配送情報を入力するだけでAIが自動で最適なルートを算出してくれます。ブラウザやアプリで操作するため導入もしやすく、比較的小規模の企業にもご利用いただいています。
 
一方で、大規模な企業は自社の基幹システムを持っているケースが多く、配車計画だけ別のシステムを導入することは現実的ではありません。それであれば、基幹システムにLoogiaのアプリケーションを組み込んでもらうことを考えました。それを当社ではAPI事業と呼んでいます。API事業はさまざまな形態があります。例えば、会社の基幹システムに導入いただくこともあれば、他社がプラットフォームとして開発したシステムのルート最適化部分を当社が担うこともあります。最初に申し上げたようにルート最適化はさまざまな分野に関係しているので各分野のキーパーソンとタッグを組み実績を積み上げている段階です。
 

──スタートアップ企業として現状をお聞かせください。スタートアップ企業はいろいろな成長過程がありますが、いまどの位置づけなのでしょうか。
ちょうど、事業開発段階の調達ラウンド「シリーズA」で資金調達が終わったところです。トヨタ自動車やMTG Ventures、KDDIなどから総額約10億1300万円の資金を調達しました。ステージでいうとアーリーステージに当たります。また、Loogiaの導入企業も増え、「配達時間が◯分短縮できました」という効果が表れています。しかしながら、プロダクトとしてはまだまだ発展途上です。どんどん改善していかないといけない成長過程だと思っています。
 
──アーリーステージは、会社が大きく成長していくか否かの大事な時期。このタイミングで参画すれば、会社が大きくなるダイナミックな瞬間を味わえる可能性があると思います。オプティマインドならではの特徴はどこでしょうか。
ルート最適化というニッチな市場ではありますが、その中でメインプレイヤーの1社として活躍できているという点ではないでしょうか。これはLoogiaの機能を 向上し続けているからこそと思っています。

当社では、日々新しいルート最適化アルゴリズムの開発に取り組み、計算結果の向上を目指しています。他の同じようなサービスは、配送現場で利用するのではなく四半期や月次のシミュレーション向けというものが多く、いざ現場で使おうとすると不可能なルートが作成されて使いづらい。一方でLoogiaは、毎日のオペレーションに使ってもらうために精度の高いルートを作成できるよう日々進化し続けています。ルート計算には地図情報が欠かせません。その地図にさまざまな情報をマッピングしています。例えば、過去の停車位置、道路ごとの平均走行速度などです。またオプティマインドはGPSデータもかなり豊富に保有しています。これは、Loogiaから取得しているGPSデータに加え、業務提携している会社から受け取っているGPSデータも含んでいるからです。
 
──ベンチャーキャピタルではなく、トヨタ自動車など事業会社が主要な株主ということでしたが、それによって特徴はありますか?
ベンチャーキャピタルが株主の場合、オプティマインドという会社をどのようにして収益化させていくかという点に注力していく場合が多いです。

一方で事業会社が株主の場合、収益化も視野に入れながらも、長期的な事業成長に力を入れることができるようになります。オプティマインドの技術と、株主側がもつ技術を組み合わせて新しいプロジェクトを立ち上げたり、共同開発をしたり、一緒に顧客開拓もしたりできます。テックベンチャーとしては、非常にいい開発環境にいると思います。

──次に、今回募集している職種について教えてください。
現在、「カスタマーサクセス」「マーケティング 」「UI/UXデザイナー」の3職種を募集しています。

カスタマーサクセスは、SaaS事業部の所属になります。契約の導入から、ユーザーがシステムに慣れて使いこなせるようになるまでのプロセスをサポートする仕事です。実際の使い勝手などを導入企業にお伺いし、レクチャーします。さらに、そこで得られたフィードバックをシステム改善に活かしていきます。お客さまとの距離が非常に近い、重要なポジションです。

マーケティングは、将来のお客さまを発掘することが主なミッションです。具体的にはWeb広告やランディングページの運営。そして、戦略的に新しいチャネルを開拓することが主な仕事になります。SaaS事業の顧客を増やす上でも重要なポジションです。
 
UI/UXデザイナーは、デザインの専任者としてLoogiaのデザインをお任せします。システムに不慣れなお客さまにもストレスなく直感的に使えるデザインを目指し、ブラウザやアプリ上でのUI/UXを設計していきます。

──ありがとうございます! それでは最後に、どのような方にオプティマインドへ入社してほしいですか?
オプティマインドは、バリューに「謙虚かつ堅実に」という言葉を掲げています。決しておごることなく、常に学ぶ姿勢を忘れず、仕事に対して手を抜かないことが、成長への近道だと、代表はいつも言っています。そんなバリューや、「世界のラストワンマイルを最適化する。」という企業理念、会社が目指している未来に共感いただける方と一緒に働きたいです。

──ドライバー不足や長時間労働など、物流業界が直面している深刻な問題を「ルート最適化」で解決しようとしているオプティマインド。トヨタ自動車などから資金を調達し、今まさに加速度的に進化を遂げようとしています貴社のこれからの成長・発展がとても楽しみです!

※2020年3月に取材した内容を掲載しています。


◆オプティマインド代表 松下健さんのインタビュー記事はこちら>>https://advanced.massmedian.co.jp/article/detail/id=794