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リアル体験で「自分ごと化」。心と体を動かす企画力─株式会社テー・オー・ダブリュー

東京

プロモーション

リアルをコアに、最適なブランド体験を提供する国内有数のプロモーション企業テー・オー・ダブリュー(以下、TOW)。イベントをメインに、Web、映像など、メディアを横断しながら統合的なプロモーションを提供しています。そんな同社の体験デザイン本部には、化粧品や飲料など、さまざまな商品やサービスの大型プロモーションを生み出すプロフェッショナルが集結しています。話題性ある企画の数々はどのような発想から生まれているのか、今回はプロモーション・プランナーの山本深雪さんにお話を伺いました。(マスメディアン編集部)

──はじめに、山本さんの経歴について教えてください。
学生のころから演劇やファッションショーなど、リアルイベントをつくることが好きだったため、リアルをコアとしたプロモーションに携われるTOWに魅力を感じ、2017年に新卒で入社しました。最初は制作営業を担当する部署に配属され、企画よりも制作業務を中心に行っていました。

なかでもPR会社から、記者発表会などのメディア向けイベントのお仕事をいただく機会が多かったですね。1年目ということもあり、OJTトレーナーと一緒に仕事を進めながら、会場の選定、運営事項をまとめたマニュアル資料の作成、制作物やノベルティの裏取り調査など、イベント制作に関する幅広い業務を経験しました。

──なぜ営業からプランナーになったのでしょうか?
制作に関わることは好きでしたが、当時の担当クライアントの性質上、PRイベントなど、担当できる案件が限られていました。そのような状況で、入社2年目を迎える直前に、偶然にもプランナーの社内募集があったんです。当社のプランナーは、担当クライアントを横断し、幅広い案件に携われるため、環境が変わることには不安もありましたが、思い切って異動を申し出ました。

──そこからプランナーとしてのキャリアがスタートしたのですね。現在はどのような業務を担当されているのでしょうか? 
私は、体験や提案のクオリティをさらに向上させるためにつくられた「体験デザイン本部」のなかの企画室に所属し、プランニングを行っています。担当しているクライアントは、化粧品・消費材が7割。食品・飲料、キッチン用品や文房具など、その他クライアントが3割です。TOWのプランナーは、ターゲットや戦略から考えることもあれば、イベントの内容やノベルティを考えることもあります。関われるフェーズがとても広いです。特に当社は五感を刺激するブランド体験を提供できるのが強みなので、ポップアップイベントなどのリアルイベントを中心に、デジタル、映像、PRやSNSなど、さまざまな手法を組み合わせて、適切な商品体験を生み出せるように日々提案しています。異動当初は、プランナーとしては新人だったので、改めてOJTトレーナーに付いてもらい、企画や体験デザインについて学んでいきました。

──リアル体験がコアにあるからこそ、心と体を動かせる企画が生まれるのですね。
 私の場合は、制作推進も経験していたので、現場の目線を企画に落とし込めることが、プランナーとしての個性であり強みになっています。手法にとらわれず、人に没入感を与えるための最終的なアウトプットを細部まで考え抜き、クライアントの想いに寄り添った企画を提案できるよう心がけています。

──これまでに担当した案件の中で、印象に残っている事例はありますか?
 最近手掛けた案件でいうと、大手化粧品メーカーのメイクブランドのポップアップイベントが印象に残っています。開発にこだわった革新的な商品だったため、それが伝わるように、まずイベントコンセプトや体験ストーリーを考え、それに適切な会場や空間デザイン、体験や拡散設計、ノベルティなど細部まで企画していきました。

また、商品開発のきっかけとなった同社の研究結果をプロジェクションマッピングで投影したり、開発秘話を美術館のように展示したりすることで、商品を試すだけでは感じ取れない情報を伝えられるように工夫しました。

さらに、このイベントはSNSキャンペーンも当社で実施しており、リアルとWebを組み合わせることで、より良い効果が出せたのではないかと思います。

株式会社テー・オー・ダブリュー
体験デザイン本部 企画室 プランナー
山本深雪さん

──ひとつの案件のなかで、幅広い領域に関わっているのですね。
クライアントが商品に込めたメッセージを具現化できるよう、企画に納得してもらえるまで何度も何度も提案を重ねました。苦悩のかいもあり、イベント当日は多くの方に来場していただくことができました。そして、参加者の心と体を動かせたからこそ、先行販売での購買行動につながったのだと思います。

──そのほかには、どのような案件を担当されたのでしょうか?
イベント以外でいうと、大手飲料メーカーのアルコール飲料のプロモーションとして、Twitter投稿キャンペーンを企画しました。

これは「商品名をもっと愛称で呼んでほしい」というお題だったので、はじめは愛称を歌った動画をつくろうか、みたいなことを話していました。しかし、それだと一方的な発信になってしまい、消費者からの発話が生まれにくいという懸念点がありました。悩んでいたところ、この商品がTwitterでよくいじられているということを発見したんです。そこで、Twitter ならではの大喜利フォーマットを使って、愛称名を含んだハッシュタグで大喜利をしてもらう、という企画を思いつきました。結果的に商品の愛称を効果的に広め、消費者に発話させるという行動につなげることができました。

──こうしたイベントやキャンペーンの効果は、どのように確かめているのでしょうか?
 案件によっては外部に依頼することもありますが、できる限り自社で測定するようにしています。先ほどのSNSキャンペーンでは専用のツールを利用し、Twitter上での発話数の増加率や、バズった口コミについて計測しました。外部に任せきりにしたり、企画して終わりではなく、企画している私たち自身も、効果を意識できる状態にしています。

──所属部署である体験デザイン本部について教えてください。
 体験デザイン本部は、主にプランナーが所属する「企画室」と、主にインタラクティブ・プロモーション(IP)プロデューサーが所属する「IP室」の2つに分かれています。そのなかに、アートディレクターや映像プロデューサー、PRプロデューサーや美術プロデューサーなど、さまざまな専門性を持ったメンバーが在籍しています。企画室には、現在16人のプランナーが在籍しています。去年まではチーム制で取り組んでいたのですが、それでは部署内で知見を共有しきれないという課題がありました。そのため現在はチーム制を撤廃し、それぞれのプランナーの持つ知見を横断的に共有できるようになりました。企画を考えるときも、その案件に最適なメンバーでチームを組むことができます。

──山本さんは「細部まで考え抜いた企画」が強みということですが、部署内にはほかにどのようなプランナーが在籍しているのでしょうか?
戦略を考えるのが得意な人、ビジュアルで見せるのが上手な人、SNSの知見がある人、You Tubeに詳しくて、企画に適したYouTuberをすぐにピックアップできる人…など、いろんなタイプのプランナーがいます。それぞれの得意領域を組み合わせることで、良質でユニークな企画を生み出すことができていると思います。

──中途入社のメンバーはどれくらいいらっしゃるのですか?
 部署内の半数は中途社員になります。経歴はイベント経験者だけでなく、SP会社、映像制作会社、PR会社、印刷会社出身などさまざまで、「領域を広げたい」「どうしても企画をやりたい」という思いで入社したメンバーが多いです。プランナーごとのバックボーンの違いも、企画を盛り上げるエッセンスになっています。

──プランナーとして働くには、どのようなスキルが求められるのでしょうか?
ひとことで言うと「感度の高さ」です。世の中のいろんなことに興味を持つこと。ニュースも見ない、出かけるのも好きではない、趣味もないみたいな人は、プランナーにはあまり向いていないかなと思います。消費者が商品に関心を持ってもらうにはどうすればいいかを考えるのが私たちの仕事です。情報収集を怠っていては、企画に説得力を持たせることができません。

──社会に対してアンテナを張ることが大切なのですね。
 関心を持つジャンルは、人それぞれ違って良いと思っています。私の場合、ポップアップイベントへの感度はとても高いと自負していて、年間で約50件のイベントに足を運んだり、情報を社内にシェアしたりしています。イベントでは楽しむことはもちろん、仕事につながる発想をインプットすることもできています。趣味であり仕事でもある、という感じですね。良い企画を生み出すとともに、自分の得意領域を持つためにも、「感度の高さ」を磨いていくべきだと思います。

──「感度の高さ」が、プランナーの企画力と個性につながるのですね。本日はお話しいただきありがとうございました!

※2020年2月に取材した内容を掲載しています。