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ますます価値が高まるBtoBマーケター。創業80周年を迎える老舗商社はなぜ求めるのか─愛知産業株式会社

企業特集

海外の最先端技術・商品を提供し、日本のものづくり産業を支えるエンジニアリング商社・愛知産業。創業80年の同社ですが、足で稼ぐ営業からデジタル営業へと軸足を移しつつあります。この背景はデジタルトランスフォーメーション。営業と一体化したマーケティングが求められる中、まさに体制構築の担い手を募集しています。愛知産業でマーケティングを統括する営業企画部部長の松本秀夫さんに同社のBtoBマーケティングの取り組みについてお聞きしました(マスメディアン編集部)。

エントランスに掲げられている社訓

――まず、愛知産業について教えてください。
愛知産業は、日本のものづくり企業に貢献している技術商社です。取り扱っているのは、世界最先端の産業機械。そこには世界最先端の技術が結集されており、お客さまのものづくりに欠かせない、イノベーションを実現する技術を提供しています。ものづくりには、技術的なイノベーションや開発課題の解決が不可欠です。このビジネスをかれこれ80年続けてきていて、戦前は当時最先端だった溶接の技術を日本へ導入し、戦艦などの製造のサポートをしておりました。戦後になってからは原子力発電や火力発電などのエネルギー分野にも溶接の技術を活かしています。例えば、発電所のボイラーで熱せられた蒸気を漏れずにタービンまで通す管には、我々が培ってきた技術が使われています。このように愛知産業には長年に渡って培ってきたノウハウと先進的な技術があり、これらを提供することでお客さまの画期的な新製品開発に貢献しています。

――長年溶接の分野に携わり、時代ごとの主産業に貢献してこられたのですね。では、具体的に貴社が提供している技術としてはどのようなものがあるのでしょう。
メインは3つあります。1つ目はもちろん溶接機などに代表される接合技術。日本に溶接の技術がほとんどない時代から提供しています。2つ目は工作機械(マシニングセンタ)などの切削技術です。溶接の次はカッティングが必要ですね。3軸のものが一般的ですが、当社では特殊な5軸のものを扱っています。5軸の方が、より複雑な加工ができるんです※。これを使って、例えば航空機エンジンの羽などを1回のカッティングで一気に削り出してつくってしまうわけです。

――1回のカッティングでつくっているんですか? 羽一枚一枚の部品を組み合わせてつくっていると思っていました。
一体切削といいます。高い精度が求められる加工技術です。航空機の部品など、高度な加工が必要なものに使用されます。航空機は現在伸びてきている分野です。最近では国内のメーカーさんも参入していますよね。今後も益々伸びると考えています。

3D金属プリンター

3つ目ですが、積層造形技術。金属3Dプリンターはこの技術を用いた機械です。この技術を利用して金属でいろいろなものをお手軽につくることができます。材料に金属パウダーが必要なのですが、良い金属パウダーの代理店も当社ではやっています。この金属パウダー、どういうものをつくりたいかによって調合を変える必要があります。ホットケーキがつくりたいときに粉をホットケーキ用に調合するのと同じです。それで、金属3Dプリンターが電子レンジみたいなものです。用意した材料を入れて稼働させると、形になって出てくる。最近では自動車の部品なども、金属3Dプリンターでつくるようになってきていますね。

3D金属プリンターによる制作物

――すごいですね。でも、複雑で使いこなすのは大変そうです。
当社ではクライアントの要望にあった金属パウダーの調合からレーザーの制御、調整の仕方までトータルで提供しています。このように愛知産業は海外の先進技術に特化したエンジニアリング商社として、海外製品の調達から納入までのプロセスと、導入トレーニングやアフターサービスまでを一貫して提供しています。

――貴社が提供している技術というのはここでしか手に入らないものなのですか。
はい、ほぼ総代理店になっているので、海外の接合、切削、積層造形技術分野における最新技術、特に鉄の加工において他に比べ傑出しているドイツの技術の、国内での導入コンサルティングをしているのは当社だけです。加えて、独自のヒューマンネットワークを持ち、海外のパートナー企業と秘匿事項も含めた総代理店契約を締結しているため、海外の先端技術をいち早く獲得し、国内へ提供することができることが愛知産業のもつ最大の特徴です。

――ドイツの技術をメインに扱っているのはなぜですか。
精度の高さはやっぱりドイツです。それに、機械に関しても繊細な作業ができて日本人のエンジニアリング哲学に合っているっていうところもありますね。

――最新の技術の情報はどのように得ているのでしょうか。
定期的に社長や専務、役員が海外の展示会にいき、ニーズがありそうなものは交渉して代理店契約を結ばせていただくというのが通常の流れです。長年培ってきたネットワークで紹介いただくケースも多いです。当社には海外の駐在所はありません。なので、情報が入ってこないんじゃないかと、よく言われますが、実はあり過ぎっていうくらい、情報が寄せられるんです。そういったもののほとんどが紹介ですね。時には、今後伸びると予想されていて、かつ、日本に代理店がないようなところを裏情報でもらえたりすることもあります。

これらのようにして得た技術ですが、最先端で他にない海外の技術なので、たとえ日本に持ってきてもすぐには使いこなせないですよね。このため我々が噛み砕いてお教えして、さらにユーザーの要望に合わせて仕様変更なども行っています。そのために2017年にはエンジニアリング本部を新設し、エンジニアリング力を強化しました。導入前に「どういうことがしたいんですか?」と言う要望ベースからヒアリングして設計図をつくっていきます。

オフィス風景

――営業本部はどのような体制なのでしょう。
お客さまの接点を担当する営業がいて、1.5列くらいのところに商品を担当する営業がいます。お客さまがダイレクトに関心を示した場合、接点担当営業から商品担当営業に引き継ぐイメージです。そのタイミングで、エンジニアリング本部の技術職も同行し、お客さまの要望に応える3層体制となっています。

――営業企画部について教えていただけますか。
営業本部の中でマーケティングを担当している部署です。営業企画部がリード獲得のための施策を行い、見込み顧客を育成・創出します。それを営業がフォローして受注につなげるというのが一連の流れとなっています。このように営業本部のなかで役割分担がなされており、営業と連携して受注獲得に臨んでいます。

また、扱っている製品は5000万円から1億円以上と高額なものが多く、クライアントは製品選びに慎重になります。そのため、企業とは長期的なお付き合いが必要で、このあたりの営業がフォローできない部分も営業企画部が担っています。当社は商品の提供ではなく、ソリューションを提供している会社です。このためお客さまの課題に寄り添う必要があります。寄り添うにはマーケティング活動が必要で、我々営業企画部の果たす役割も重要なものといえるでしょう。

――クライアントはどのような企業が多いのでしょう。
研究所の技術者、研究者といった方々ですね。なにか新しい研究をするときに、新しい技術が必要になって、技術の紹介や、機械の使い方などの問い合わせをいただく感じです。あとは、大企業の下請け企業。当社で扱っているのは部品加工が中心の機械なので、たとえば航空機をつくっている大企業の下の部品加工などをやっているような会社も多いです。

5軸マシニングセンタ

――下町ロケットみたいな中小企業も支えているのですね。具体的に営業企画部の仕事としてはどのようなものがあるのでしょう。
企業にはさまざまな課題があり、それを解決するためのなにか良さそうな技術はないかと探しているわけです。営業企画部としてはそこに対する施策として展示会などのイベントやセミナーを定期的に行い、そこでの実演を通して企業へ訴求し、新規顧客の獲得につなげています。研究所のトップは、副社長のことが多いです。そのような人たちは例えば3Dプリンターそのものは見ていないんですよね。これから実現したいことを一生懸命考えているので、それが実現できるということを展示会で実演すると、取引につながります。だから展示会の貢献度は高いんですよ。

また、マーケティングオートメーションを活用し、メールやWebサイトでの見込み顧客の動きを把握することで検討状況にあわせてタイムリーにアプローチし、商談へスムーズにつなげていく役割も果たしています。このような営業企画部が行っている施策から新規顧客の獲得につながるケースは多いです。また、営業のデジタルトランスフォーメーションを推進する役割を担っており、そのための組織や仕組みづくりも営業企画部の重要なミッションです。将来的にはインサイドセールスをやっていきたいと考えています。

――いろいろな経験ができそうですね。ここで現在募集しているマーケティング・アシスタント職種で想定される業務について教えてください。
BtoBマーケティングではありますが、マス広告、イベント、カタログ、ECサイト、Web動画、顧客データ分析など、一通りのマーケティングを網羅した活動を担当してもらいます。一連の活動を集計するためにセールスフォース社が提供するマーケティングオートメーションツール・Pardotを使用することも多いので、それも使えるようになっていって欲しいと思います。カタログや製品に関しては英語を使った作業になります。将来的には海外のメーカーとの折衝をお任せすることもあるかもしれません。

――営業企画部として一番求めるものは、セミナー企画なのでしょうか。それともマーケティングオートメーションを回してくれる人、あるいは新しい企画を考えてくれる人なのでしょうか。
現在募集している人には、営業と連携する際の取りまとめ役を担当してもらいたいと思っています。さきほど申し上げた各種施策をマルチタスクで同時進行に実施し、PDCAを回せる人に来ていただきたいです。

――最後に今後のBtoBマーケティングの展望についてお聞かせください。
現在、あらゆる企業が営業部門のデジタル化を図っています。働き方改革が叫ばれる中、営業の効率化でデジタルを活用するのは当たり前となり、そうした流れの中で、従来型のセールス・マーケティング領域における活動は、効率化・自動化が進められています。これまでの営業手法は、営業の経験や力量などに依るところが大きかったため、営業部門のデジタル化が進むにつれて、BtoBマーケティング人材の重要性は今後ますます高まっていくのではないでしょうか。

――デジタルトランスフォーメーションが進み、営業とマーケティングの一体化は益々進みそうですね。その役割を担う営業企画部の役割は今後さらに重要になりますね。本日はお話ありがとうございました。

※3軸マシニングセンタは、ワークを正面に見て、X軸(横)・Y軸(縦)・Z軸(高さ)の3軸を同時に制御できるが、3方向を加工するためには材料をそれぞれ3方向に手動で回転し、固定などの段取りをやり直すため、作業工数がかかるうえに誤差が生じて製品がばらつく。これに対し5軸制御のマシニングセンタでは、X軸(横)・Y軸(縦)・Z軸(高さ)の3軸の制御のほか、2方向の回転軸を加えたもので、段取りは1回だけでよく、必要に応じてテーブルを回転させて加工を行う。このため安定して複雑なカッティングが可能になる。

※2019年8月に取材した内容を掲載しています。