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社内にも、社外にも斜め上を行く回答を。120%のレスで深く・長く付き合う─株式会社コンセント

東京

クリエイティブ

Webデザイン、エディトリアルデザイン、サービスデザインなど、さまざまな手段でクライアントの課題解決をおこなうコンセント。同社の強みである“ユーザー体験(UX)”を考え抜いたデザインとはなにか? ほかの会社とはどう違うのか? 現場で働く江辺さんと鹿児島さんに疑問を投げかけました。返ってきた答えは、イメージとはまったく別のものでした。(マスメディアン編集部)

──簡単に自己紹介をお願いします。
江辺:アプリやWebサイトのディレクターをしています。また大規模サイト案件によってはプロジェクトマネージャーとして他のディレクターをまとめることもしています。コンセントにはディレクターとして中途入社したのですが、実は前職ではもともとアシスタントデザイナーとしてキャリアをスタートしました。ただディレクター志向があったため、途中から転向して今に至っています。

──なぜディレクターにキャリアチェンジしたのでしょうか? 
江辺:私は、“自分のこだわり”を貫き通すよりも、こだわりの強い人たちをまとめたり、俯瞰して最適化する方法を考えていく方が面白みを感じるからですね。それで、みんなのまとめ役的なディレクターの方が合ってるだろうなと。実際仕事で一番楽しい瞬間って、指示出したものがデザイナーやエンジニアから上がってきたときの、「こんなとこまでしてみました!」と、予想を超えた120点で返ってくるときなんです。

株式会社コンセント
ディレクター 
江辺和彰氏


──そういった江辺さんのもとで、鹿児島さんは自分の色をつけながら120%出していこうみたいな感じですか?
鹿児島:私、江辺さんと一緒に仕事したことないです(笑)。

江辺:あれ?そっか(笑)。

鹿児島:あ、でも今の話を聞いて、一緒にやりたいなって思いました!

──伸び伸びとできそうですね(笑)。鹿児島さんも転職してコンセントに入られたのでしょうか?
鹿児島:そうです。江辺さんが入った約1年後の2015年10月に入社しました。前の会社は少人数のWeb制作会社で、ほとんどが代理店経由の仕事でした。そこでWebデザインの経験を積んだのですが、代理店経由の仕事ではクライアントやユーザーの距離が遠くて、提案できる内容も限られてくるため、もっとクライアントと近い距離で仕事ができる環境で働きたいなと思い、コンセントに転職しました。

また大学時代、現代美術を先行していたのですが、そこでは彫刻や油絵のように表現媒体が決まっていなくて、まずコンセプトを考えて、それに合った媒体はなにかを模索して表現方法を決める、というプロセスでした。このため、アウトプットありきでデザインを考えることに違和感がありました。誰になにを届けるべきだから届ける形はこうあるべき、というようにWeb媒体だけに縛られない提案ができるデザイナーになりたいと考えていて、コンセントならそれができると思いました。

──なるほど、近い距離でやりとりできる直取引の仕事の多さと、Webデザイン・エディトリアルデザイン・サービスデザインとデザイナーとして関わる領域の広さに惹かれたんですね。
鹿児島実際に入社してみて、クライアントとの距離が近いというだけじゃなく、前身のアレフ・ゼロの時代から雑誌などのエディトリアルデザインに携わってきた背景のためか、読者・編集者/ユーザー・クライアントと、長い時間深く寄り添って1つの媒体を育てる、という文化があるように感じます。1つつくって納品したら終わりという関係ではなくて、その仕事が次、またその次とつながっていくことが多くて。今回こうだったから次はこうしてみよう、というような長い時間一緒に考えられるところがいいなと思っています。

株式会社コンセント
デザイナー 
鹿児島藍氏


──実際にWeb以外のプロジェクトも手がけられているんですか?
鹿児島:稼働や適性、成長などを考えてアサインされることもありますが、同時にやりたいと思ったプロジェクトに自分で手を挙げることもできます。エディトリアルデザイン未経験だったにも関わらず、入社して半年くらいで本の装丁デザインを担当させてもらったこともあります。もちろん先輩のアートディレクター(AD)がフォローしてくれましたが、指示を待つのではなく自分でゼロからコンセプトを考えてデザインして、ADに意見をもらい、より良くなるように修正していくという流れで。その後もいろんな先輩方がサポートしてくれて、企業の広報誌や大学案内なども担当しました。それ以外では、ワークショップのツールキットのデザインなど、立体物の仕事もありました。

──最近手がけた仕事について教えていただけますか?
鹿児島:ある企業が開発している、今まで手作業でおこなっていた業務をデジタル化するためのサービスの紹介サイトをつくりました。初期段階でアサインされたので、構成を考えるところからしっかり関われて面白かったです。

初期段階のサイト構成は、このサービスを使えばこれだけ時間とコストが削減できて、というような調査結果の表やグラフを載せて、最先端でハイスペックなイメージを打ち出す方向性でした。でも今回のターゲットの立場になって想像してみると、ハイスペックすぎるとかえって導入のハードルが高く感じられて敬遠されるのでは、と。すごさを誇示するのではなくて、必要なサービスが必要なだけ揃っている、導入しやすいサービスであることを伝えようというコンセプトにしたときに、データで示すよりも過去に実際に使ってみた人の言葉として伝えた方が刺さると考えました。そこで新聞やネットの記事などから利用者の声を集め、サービスについて語る構成で提案したところ、クライアントも気に入ってくれて。制作時にはクライアントがさらにたくさんの生の声を集めてくれました。こんなふうに、届ける相手に寄り添って内容を編集し直す、というのが楽しいです。

──これが江辺さんのおっしゃる「120%の返し」ですね。
江辺:そうですね。こういった瞬間が面白いです。

──“UXデザイン”は貴社の特色の1つだと思うのですが、いまひとつイメージできないので解説いただけないでしょうか?
鹿児島:UXデザインとはWebやアプリなどを通してユーザーにどういう体験をしてほしいかを、仕組みも含めて俯瞰して考えることです。この考えは、媒体に限らずモノやサービスをつくるときなど、すべてに共通することだと思います。同じ情報でも伝え方が違うだけで受け手の印象は変わるので、伝え方を工夫する。誰に届けるかによって同じ情報でも伝え方を変えないと伝わらないから、ターゲットのことを深く知る。どうしてこの情報を伝えたいと思ったのか、発信者の想いも理解していないと正しく伝えられないから、クライアントのことも、とことん理解する。そういうことが必要になります。

──なるほど、深く理解することなんですね。話は変わりますが、江辺さんは最近どういった仕事をしているのでしょうか?
江辺:最近は幅広く仕事させてもらうことが多くなってきました。たとえば、もともとデジタル領域のUIデザインとしてご相談いただいた仕事も、お話を伺うなかで必要と思えば紙や動画、コンテンツなどを提案します。結果として1つの仕事で媒体もデジタル・アナログの領域を横断して関わるといった感じです。クライアントとの関係値が高まることで、さらにコンセプト設計やブランディングなどのご相談にも広がってきていますね。

──貴社独自の社内での取り組みなどがあれば教えてください。
江辺:コンセントデザインスクールという勉強会が定期的に開催されています。UIデザインの経験が豊富なデザイナーや撮影が得意な人など、それぞれの得意分野を活かして社員自身が先生になったり、外部から講師を招いたり。社員が会社に提案して、社内のナレッジを明文化できるようなかたちでやりたいね、ということで今期から始まりました。

コンセントデザインスクールの様子

鹿児島:コンセントデザインスクールとは別に毎週金曜にやっているゆるい共有会もあって、そこでは先生・生徒の関係ではなく、自分の気になってることとかを共有したりしています。

江辺:この共有会でのテーマは、直接仕事に関係なくてもOKで、社員の自主的な取り組みに会社は協力的です。僕はこの夏、趣味のビール好きが高じて、ビールブランドを立ち上げて、そのビールの発表会をやらせてもらいました。

鹿児島:ラベルもつくってましたっけ?

江辺:そうそう! ビール造り体験ができる酒造があって、ビールのコンセプトから考えて仕込みをおこない、ロゴやラベル、グッズをデザインし、みんなに振る舞ったんです。とても好評で次回は会社の忘年会に向けて制作を進めています!(笑)

──おお! いい取り組みですね(笑)。では最後に、おふたりが思うコンセントの魅力はどこでしょう?
江辺:さきほどの話の続きですが、幅を広げることに対しての支援が手厚いところです。外部セミナーへの参加に協力的だったり、年に何回か海外カンファレンスに行けたり。自分の責任と覚悟があれば、やりたいことをいろいろと応援してくれるところですね。

鹿児島:最近、当社のコーポレートサイトのリニューアルを担当したのですが、そのとき、「伴走するデザイン」というキーワードが浮かび上がってきました。クライアントやユーザーに寄り添い共につくる、という姿勢を表しています。誰かにとって本当にいいものをつくるために深く相手を理解することから始める、この“人間臭い”ところがいいなと思っています。

──UX”という字面から勝手に冷静で戦略的なモノだと思っていましたが、おふたりの話でクライアント・ユーザーのことを考え抜いた温かいモノだと理解しました。ありがとうございました!

※2017年10月に取材した内容を掲載しています。