専門性とグループ力を強みにするマッキャン・ワールドグループ

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企業特集

マッキャン・ワールドグループといえばマッキャンエリクソンを筆頭に、多くの子会社を持つことで名のしれた外資系広告会社のグループです。それぞれの会社は何をしているのか? 分社化することで生まれるメリットとは? やっぱり外資系の考え方なの? さまざまな疑問を人事責任者である森永さんに伺いました。話を聴き進めると、各社の得意分野を活かしながらグループ力を発揮するマッキャン・ワールドグループならではの特徴が見えてきました。
(マスメディアン編集部)

株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス
取締役 タレントマネージメント本部長
森永 博子氏

――まずは、全体の組織の話からお聞かせいただけますか?
マッキャン・ワールドグループは、ホールディングス制を採用していまして、「マッキャン・ワールドグループ ホールディングス」は、バックオフィス機能を担っています。その傘下に主に7つの会社が、それぞれ専門の分野をもって独立して所属しています。一番有名なのが広告・クリエイティブ・戦略のエージェンシーである「マッキャンエリクソン」ですね。そして、ヘルスケアコミュニケーションの「マッキャンヘルス」、ショッパー・マーケティングの「モメンタム ジャパン」、ショッパーベースでデザインを提案する「チェースデザイン」、プロダクション機能である「クラフト ワールドワイド」、デジタルとCRMの「エムアールエム・ワールドワイド」、メディア関連の統合的なサービスを提供している「IPGメディアブランズ」があります。

――それぞれ独立しているとのことですが、クライアント・ソリューションも単独でおこなうのでしょうか
単独でクライアントからのニーズを受けている案件もあれば、複数の会社が連携して対応する案件もあります。クライアントから、例えば、「こういうマーケティング上のニーズがあるんだけども、どうしたらいいですか」という相談をマッキャングループにいただいた場合、「そういうニーズに対しては、『マッキャンエリクソン』と『モメンタム ジャパン』、『IPGメディアブランズ』とでチームをつくって提案しましょう」というように、クライアントのニーズに合わせて横断的にチームをつくることができる。いろいろな分野を得意としている会社があるからこそ、そういうことが可能なんです。

――マッキャン・ワールドグループとして、他のエージェンシーとの違いはなんでしょうか?
それぞれの会社が、単独でも独立してサービスできる体制になっているのですが、同時に会社同士が連携し、それぞれの専門性を活かしてパワフルで統合的なコミュニケーションを設計することができるところが一番の強みです。また、外資系の広告会社では唯一、メディアのバイイング機能があるところも特徴です。

――具体的には専門の戦略チームがあるのでしょうか?
そうですね。もちろんそれぞれの会社に戦略チームもありますが、最近の試みとして、マッキャン・ワールドグループに所属する会社をまとめる、マネジメントチームを強化しました。 CEOに加えてマネジメントチームには、それぞれの会社の代表と、チーフ・ストラテジー・オフィサーやチーフ・デジタル・オフィサーなどが所属しています。それぞれの会社が独立していたことで専門性を発揮していたというマッキャンならではの長所に、グループ会社をシームレスに動けるマネジメントチームを強化することで、より専門的で統合的なコミュニケーションを提案できる体制にしようという戦略です。

――なるほど、マッキャンらしい試みですね。次に、マッキャン・ワールドグループに所属する会社の特徴をそれぞれ伺いたいです。はじめに「マッキャンエリクソン」について教えてください。
「マッキャンエリクソン」は、マッキャン・ワールドグループの主軸をなすエージェンシーであり、世界最大のネットワークを持つグローバルの広告会社です。日本進出以来56年、広告業界をリードするさまざまな革新的な手法を日本のマーケットに取り入れ、多くのクライアントとともに成長してきました。

――「クラフト ワールドワイド」について教えてください。
「クラフト ワールドワイド」はプロダクション機能を持つ会社です。職種としてはデザイナーやプロデューサーが所属し、グループ内の会社と連携して、テレビやデジタル含め、印刷物などすべての制作をおこないます。

――「エムアールエム・ワールドワイド」について教えてください。
デジタルとCRM(Customer Relationship Management)を専門としたエージェンシーです。現在は、CRMから発展させてCXM(Customer Experience Management)の領域において幅広い業界のクライアントに対しサービスをおこなっています。

――「モメンタム ジャパン」について教えてください。
ショッパー・マーケティング専門のエージェンシーです。ショッパー・マーケティングとは、店頭やリテールベースにおいて、ターゲットを消費者ではなくショッパー(購買者)として捉え、実際の購買につなげたり、売り場でのブランド価値を高めたりするマーケティング手法のことです。

――「チェースデザイン」について教えてください。
ショッパーインサイトに基づき、売り場で独自のショッパーベースデザインを実践するコンサルティングエージェンシーです。モメンタムと一緒に動くことが多いです。

――「マッキャンヘルス」について教えてください。
その名の通り、ウェルネスや医薬品の分野に特化したヘルスケア・コミュニケーション・エージェンシーでは最大級の規模を誇っています。医薬品というと、単純にお医者さんが患者さんにコミュニケーションするツールをつくることをイメージされると思いますが、今はコミュニケーション手法が変わってきていて、看護婦さんや患者さん、その家族といったさまざまな人たちに総合的にコミュニケーションすることが求められています。例えば、一般消費者向けに発信するDTC(direct to consumer)というマーケティング手法があります。テレビやデジタルの媒体を使って、「こんな症状出ていませんか? 病院へ行きましょう」と呼びかけて、来院を誘導するものです。このように、広告のターゲット領域も広いので、マッキャンヘルスでは、ヘルスケアエージェンシーの経験がある方はもちろん、ヘルスケア以外の広告会社で経験がある方もたくさん活躍しているんですよ。

「マッキャンヘルス」は、高齢化が進む日本では、一層伸びていく会社だと思います。健康というテーマは永遠になくならないですしね。

――「IPGメディアブランズ」について教えてください。
「IPGメディアブランズ」は、日本の外資系の中では唯一、すべてのメディアのバイイング機能があるメディアエージェンシーです。ただ、メディアプランニングやバイイングの部分から携わる従来型のメディアエージェンシーとは異なり、「IPGメディアブランズ」は、マーケティングの戦略部分から考えIMC(Integrated Marketing Communications)開発を含む、新しいタイプのメディアエージェンシーです。日本でこういったスタイルのメディアエージェンシーはまだあまりないので、これからますます面白い会社になると思います。

――新しいタイプのメディアエージェンシーについてもう少し詳しく教えてください。
「IPGメディアブランズ」には、「UM」や「Initiative」という戦略の部分を考えるユニット、「MAGNA」というメディアバイイング機能のユニット、「MAP」というDSPやDMPといった運用型広告のトレーディングデスクユニット、「Marketing Science」というROI分析に基づき、最適なメディアプラン開発のためのユニットが所属しています。

このように、メディアエージェンシーながら単独で、クライアントにコミュニケーション・ソリューションの提案ができる体制なのです。

――「IPGメディアブランズ」は最近名前を聞くことが多いですよね。
以前はメディアといえばテレビが中心だったので、面白いCMを一本流せば良かった時代もありました。でも今は、デジタルが入ってきたことでどんどんコミュニケーションのフローが増えている。コミュニケーションフローの設計によっては、どんなにいいメッセージができてもマーケティング効果が大きく変わってくるので、ここの重要度が高まっているんです。

――「IPGメディアブランズ」の仕事は英語を使う機会は多いですか?
「UM」や「Initiative」、「Marketing Science」は多いです。また、クライアントの部門長が外国人の方という場合が多いので、その方が出席する会議は全部英語だったりしますね。もちろん全部英語で仕事をするわけではないし、バイリンガルの人ばかりではないですが。

――ありがとうございました。マッキャン・ワールドグループにどのような会社があるのかよくわかりました。次に、社風を伺いたいです。マッキャン・ワールドグループの新卒と中途の割合はいかがでしょう?
9割が中途ですが、新卒も毎年採用しています。新卒を採用している理由としては、コーポレートカルチャーを継承するコアとなる人材を育成すること。そして、毎年新卒が入ることで先輩後輩の関係ができるので、そこで人を育てるスキルやマインドを体得してゆくという意味もあります。

――いい意味で日本と外資のカルチャーをミックスした考え方なんですね。
ビジネスアプローチやプランニングアプローチは外資そのものですし、キャリアや評価、女性活躍に対する考えは欧米的でオープンな環境かとは思います。ただ、外資系というと、個人主義的なものをイメージされるかもしれないのですが、「後輩の面倒をみる」とか、「みんなで一緒に楽しもう」、みたいな、チームワークもとても大切にしています。この両者のバランスがとてもいいのは特徴だと思っています。

――最後に、御社ではたらく魅力を教えてください。
先ほども説明しましたが、マッキャン・ワールドグループに所属する会社やユニットはそれぞれ得意分野を持っており、独立して機能しています。一方で、グループ全体をまとめるマネジメントチームがあることで、それぞれの会社や組織の壁を超えたソリューションも提供できます。クライアントの要望に応じて自由自在にカタチを変えられるのが、今のマッキャンの良さだと思います。

個人に落としこむと、専門性を高めながら、同時に幅を広げられる環境だと言えます。専門分野でその人の力を発揮しつつ、他の会社の人たちからノウハウを吸収できる。いろいろなことが勉強できるのが当社の魅力だと思います。

――本日は、ありがとうございました!


※2016年7月に取材した内容を掲載しています。
※マッキャン・ワールドグループは現在、積極的にキャリア採用をおこなっております。マスメディアンのホームページに掲載している求人以外のポジションでも幅広く募集しています。詳しくはマスメディアンの担当コンサルタントにご相談ください。