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目指すは社内のデザインセンター。ソフトウェア会社のコーポレートブランド設計にクリエイティブが果たす役割とは?─ウイングアーク1st株式会社

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クリエイティブ

帳票設計・運用ツール市場において、国内シェアNo.1を誇るソフトウェア会社、ウイングアーク1st。「Data Empowerment Company」を名乗り、データにまつわるさまざまな製品を開発、販売しています。主力製品をSaaS(Software as a Service)としても展開し、着実に売り上げを伸ばすとともに、マーケティングを強化することでさらなる成長・拡大を目指しています。その一環として注力しているのがコーポレートブランディングの再構築です。ブランドづくりに重要なクリエイティブの統一化を先導するのは、マーケティング本部 ブランドマーケティング部 クリエイティブチーム リーダーの飯坂倫好さんです。同社のマーケティング・クリエイティブに関わる課題と取り組みについて、お話を伺いました。(マスメディアン編集部)

──まずは、飯坂さんのご経歴を教えてください。
新卒ではPR会社に入社しました。経験を積むなかで、事業会社で広報戦略を策定するより上流の仕事がしたいと思うようになり、外資系のセキュリティ会社に転職しました。広報担当として入社しましたが、仕事をしていくうちに業務領域が広がり、宣伝やリード(見込み客)獲得施策、イベント・セミナー運営、購買意欲を高めるリードナーチャリングまで担当するようになりました。6年ほど勤めたあと、当時の同僚と事業を立ち上げました。インテリア業界のショップやメーカーに3Dシミュレーターを提供するという事業です。最初は営業からシステムの仕様設計、プロダクト開発、導入支援、カスタマーサポートまで何でも担当しました。おかげさまでインテリア業界のトップ10の企業すべてにサービスを採用いただくところまで成長しましたが、私としては大企業だけでなく、小さなメーカーやショップに至るまで、あらゆる企業を対象とできるビジネスがしたいという想いが強くなりました。そのため転職活動を行い、マーケティングの知見を活かせることと、SaaSビジネスを展開している点に惹かれ、2020年2月にウイングアーク1stに入社しました。
 
──ウイングアーク1stへの入社の決め手は何ですか?
会社として、コーポレートブランディングを見直している時期で、マーケティングをより強化するという目標に向けてアグレッシブに動いている印象があったからです。クリエイティブチームのマネージャーとしてオファーを受け、入社を決めました。
 
また、会社の歴史や規模と、意思決定の早さにプラスの意味でギャップを感じたこともポイントです。翼システムから事業譲渡を受け、会社として創業したのが2004年。同社内でウイングアーク1stの前身にあたる事業は1994年に発足しており、そこから数えればすでに25年以上が経っています。社員数は500名以上の大きな組織ですし、帳票ソフトウェアではシェアNo.1を獲得するなど、業界内でも一定の地位にあります。それにも関わらず、ベンチャー企業のような意思決定の柔軟さと早さを兼ね備えていると感じています。

マーケティング本部 ブランドマーケティング部 クリエイティブチーム チームリーダー
飯坂倫好さん

──マーケティング本部について、詳しく教えてください。
マーケティング本部の組織は、「ブランドマーケティング部」、「TOFD(Top of Funnel Development)」、「MOFD(Middle of Funnel Development)」という3つの部署に分かれています。認知獲得から案件化までの流れを3つの部門で役割分担しています。
 
それぞれの部署の役割は、まず、ブランドマーケティング部は自社や自社製品の認知促進、会社としてのブランドづくりが主なミッションです。市場全体に対してアプローチしています。クリエイティブチームはここに所属しています。TOFDの役割は、製品に興味を持っていそうな企業をターゲットに広告宣伝を行い、セミナーなどを実施してリードを獲得することです。そこで獲得したリードをMOFDがフォロー、育成し、見込みの高いリードを営業部隊に渡す、インサイドセールスの活動を行っています。
 
──ブランドマーケティング部には、どのような方が所属しているのでしょうか?
ブランドマーケティング部のメンバーの主な業務は、コーポレートブランドの設計や、インナーブランディング、広報、リサーチなどです。現在13人が所属しており、そのうち4人がクリエイティブチームのメンバーです。
 
──そのなかで、クリエイティブチームのミッションを教えてください。
「ウイングアーク1st」のコーポレートブランドづくりにクリエイティブの面から貢献することです。コーポレートブランドをつくるには、自社から発信するメッセージ、クリエイティブが統一されていることが重要です。現状は、販促物や営業資料は、各製品担当が制作しているため、ワーディング(言葉選び)やデザインのテイストが製品によって異なり、会社としての統一感をつくり出せていません。そのため、まずは各事業部での制作や外注ディレクションのサポートを行い、少しずつ改善を進めています。今後は、クリエイティブに関わるガイドラインを策定し、クリエイティブを会社全体として適切にコントロールしていきたいと思っています。
 
将来的には、社内のクリエイティブワークを統括するデザインセンターを目指しています。そのために、少しずつ人員を増やし、組織を強化しているところです。まずは広告、宣伝、販売促進に関わる制作物を引き受けていき、ゆくゆくは社外との最大の接点である製品のUI/UXのデザインにも携わっていきたいと考えています。
 
背景には、既存ユーザーに対するクロスセルを強化していくという戦略があります。製品ごとにクリエイティブがばらばらになっていると、同じ会社の製品と認識されづらいです。コーポレートブランドづくりが進むと、現在当社の製品のうち1つだけを利用しているお客さまにも、ほかの製品が当社製品と認識・理解しやすくなります。
 
──クリエイティブチームには、どのような方が所属しているのでしょうか?
私はチームリーダーとしてのマネジメント、デザイン・Webのディレクション、広報に携わっています。チーム員の内訳は、広報PR担当が1名、デザイン担当が1名、デザインとWeb制作を兼任しているメンバーが1名です。現在、Web施策を強化したいと考え、Web専任の担当者を募集しています。
 
──Web担当者の募集について詳しく教えてください。
これまでウイングアーク1stは、オフラインでの顧客獲得に強い会社でした。例えば、イベントや展示会で直接お話をしたお客さまに対してアプローチをするのは得意です。その反面、Webマーケティングはあまり効率的にできていませんでした。
 
そのため、マーケティングの視点からWebサイトの設計ができる人を必要としています。お任せしたいのは、個別のWebサイトやページを制作するのではなく、当社のあらゆるWebサイトのコミュニケーションを設計することです。お客さまが欲している情報や自社の社員がWebサイトに求めているコンテンツを見つけ出し、それに応えるにはどういったシステムやツール、プラットフォームが必要で、どのような施策を行えばよいのか、という判断ができる方にご入社いただきたいと思っています。

──働き方についてもお聞かせください。現在も全社で在宅勤務を推奨しているそうですが、今後も継続する予定でしょうか。
その予定です。コロナウイルス感染症対策として必要になるよりも前からリモートワークを実施する準備を進めていたので、移行はスムーズでした。今も、生産性の向上と社内コミュニケーションの活性化を目指して改善を続けています。
 
クリエイティブチームでは、毎日オンラインで朝会を行い、業務に関係のない雑談も含めコミュニケーションを取っています。また、チーム員との一対一の面談を定期的に行っています。しかし、業務に必要な打ち合わせなどがない限り、他の部署の社員とは挨拶をする機会もなかなか持てません。この点は会社としても課題だと考えており、これから社内交流の場をつくろうとしているところです。営業部門で試験的に行っているのが、部署の定期ミーティングに他部署の社員を呼んで他部門交流を活発化すること。私も一度呼ばれ、お話をしました。
 
これから入社する方にも、入社直後からリモートワークをしていただく予定です。転職してすぐリモートワークとなると不安に思われる方もいるかもしれませんが、部門としてもしっかりサポートしていきますし、IT部門や人事部門の支援体制も手厚いです。会社全体でオンボーディング(人材定着の施策)を強化しているので、ご安心いただいてよいかと思います。
 
──チームづくりも重視されているのですね。
そうですね。会社として、信頼関係の構築を重視するカルチャーがあります。当社のコアバリュー「Build the Trust」にも現れていますが、お客さんでもチーム員でも、目の前にいる相手の期待を超えて信頼を勝ち取るのは価値あることと考えています。
 
一方で、データに関わるビジネスをしていますので、組織づくりにもデータを積極的に活用しています。例えば、在宅勤務をはじめたタイミングでは、体調を崩す社員が出る可能性があると予想されたので、人事部が週1回、全社員にメンタル面も含めた体調のアンケートを取っていました。その他にも、エンゲージメントサーベイを行うなど定量的なチェックを実施し、気になる社員がいれば個別でフォローしています。ですが、こういったデータは人の意思決定をサポートするためのツールという認識です。あくまで人間が中心です。
 
──最後に、応募を検討されている方々へのメッセージをお願いします。
ウイングアーク1stは、会社規模も大きく、製品の数も多いため、これまでのご経験を活かし、チャレンジいただける機会も多くあると思います。「ウイングアーク1st」というブランドをつくり、そのなかでさまざまな製品の特色を表現し、発信していくのは、非常にやりがいのある仕事です。
 
また、ロジカルにものごとを組み立てるのが好きな方は、当社の仕事に向いていると思います。BtoB(企業向け)のマーケティングは、きちんとターゲティングを行い、顧客の課題を想定し、導入前の社内フローまで考えて、一つひとつ施策を打っていくことが成果につながります。筋道を立てて考え、やるべきことを地道に検証して実行していく、詰将棋のようなプロセスが好きな方には面白い仕事だと思います。
 
──業務についても、働き方についても、課題に対して一つずつ着実に、かつ柔軟に対応していく姿勢がある会社だと感じました。マーケティング視点からクリエイティブの方針を立てるという業務も、2つの視点を併せ持つ方にとってはやりがいのあるお仕事だと思います。本日はお話いただきありがとうございました!
 
※2020年8月に取材した内容を掲載しています。